2025-03-26 コメント投稿する ▼
長野県宿泊税の使い道、活用部会を設置して検討開始
■ 部会の構成と目的
この部会は、学識経験者2名、市町村長、宿泊事業者の代表者などで構成され、来年度に3回の会合を予定している。 部会の主な目的は、宿泊税の税収を活用した観光振興施策を検討し、県の「県宿泊税活用ビジョン」(仮称)に対して提案や意見を出すことである。
■ 宿泊税導入の背景
長野県は、観光振興のための安定的・持続的な財源確保を目的として、法定外目的税である宿泊税の導入を検討してきた。 先行導入自治体や検討中の自治体で「宿泊税」という名称が広く採用されていることから、徴収時に宿泊者の理解を得やすいよう、課税対象に着目した名称としている。
■ 宿泊税の制度概要
県が公表した宿泊税制度案の主な内容は以下の通りである。
- 税率・税額:
定額制で一人一泊300円(制度開始3年間は200円)
- 免税店:
6,000円(素泊まり・税抜き)以下の宿泊には課税しない
- 課税免除:
教育活動や研究活動として宿泊する場合、保育所等の施設が主催する行事として宿泊する場合などが対象
■ 税収の活用方針
宿泊税の税収は、長野県の強みや個性を観光資源として最大限活かす観光地づくり、市町村や宿泊事業者との連携による観光施策の推進などに充てられる予定である。 具体的な使途は、宿泊税活用部会で策定される観光ビジョン(仮称)で示され、議会の予算議決を経て決定される。
■ 今後のスケジュール
宿泊税導入に向け、県はこれまでにパブリックコメントの実施や県民説明会、意見交換会などを開催し、広く県民や関係者の意見を聴取してきた。 今後は、宿泊税活用部会での議論を経て、具体的な施策を策定し、2026年6月の導入を目指す。
■ 関連する市町村の取り組み
長野県内の市町村でも、宿泊税導入に向けた検討が進められている。 例えば、白馬村では「宿泊税検討部会」を設置し、県と連動した村独自の制度や運用上の課題、入湯税の最適化などについて議論を行っている。