2026-01-06 コメント投稿する ▼
長野県が韓国・江原道から半導体専攻学生を受け入れ、県内企業視察と交流実施
長野県は2026年1月12日から16日までの5日間、半導体分野で日本と熾烈な競争を繰り広げる韓国から大学生を招き入れる研修プログラムを実施します。阿部守一知事率いる長野県が、友好交流関係にある韓国・江原特別自治道の半導体専攻の大学生13名を受け入れ、県内企業の視察や文化体験を通じて両地域の交流を深めます。
日韓半導体競争の最前線で交流
今回受け入れるのは、江原道内の大学で半導体分野を専攻する学生と引率者の合計13名です。長野県と江原道は2016年に友好交流協約を締結しており、今回の研修は両地域の相互理解を深める取り組みの一環として実施されます。
研修プログラムでは、1月13日に長野市と塩尻市の半導体関連企業を視察します。長野県内には新光電気工業や富士電機、セイコーエプソンなど、世界的に競争力を持つ半導体関連企業が多数集積しています。これらの企業は先端半導体向けパッケージ基板やパワー半導体、水晶デバイスなどで高い技術力を誇っており、韓国の学生たちにとって日本の半導体技術を間近で学ぶ貴重な機会となります。
1月14日には副知事への表敬訪問が予定されており、信州大学工学部で半導体分野に関する講義を受講します。信州大学工学部は電子情報システム工学科を擁し、半導体関連の教育研究に力を入れています。講義の後には茶道体験も実施され、日本の伝統文化に触れる時間も設けられています。
「韓国の学生が日本の半導体企業を見学するって、技術流出が心配だな」
「長野県の半導体産業を世界にアピールする良い機会じゃないか」
「江原道との交流は観光だけじゃなくて産業分野でも深めるべきだね」
「日本と韓国が半導体で協力できる分野もあるはずだ」
「研修を通じて若い世代の交流が進むのは良いことだと思う」
韓国半導体産業の現状と競争力
韓国の半導体産業は世界2位の地位を確立しており、特にメモリ半導体分野では圧倒的な存在感を示しています。サムスン電子とSKハイニックスの2社はDRAMで世界シェアの約7割、NAND型フラッシュメモリで約5割を占めています。
韓国政府は2022年7月に「半導体超強大国達成戦略」を発表し、5年間で340兆ウォン以上の投資を行う方針を打ち出しました。さらに2026年までに半導体専門人材15万人を育成する目標を掲げ、12の大学を「半導体特化大学」として指定するなど、人材育成に力を入れています。
一方で、韓国の半導体産業は米中対立の影響を受けており、中国での生産拠点の拡張制限や先端半導体の技術開発競争など、多くの課題に直面しています。2024年には韓国経済の約2割を占めるサムスン電子の業績が低迷し、営業利益でSKハイニックスに抜かれる事態も発生しました。
長野県の半導体産業集積
長野県は精密機械や電子技術を有する企業が多数集積しており、半導体関連産業の一大拠点となっています。新光電気工業は先端半導体向けパッケージ基板の生産で世界的な競争力を持ち、2024年度下期には長野県千曲市に新工場を稼働させました。富士電機はパワー半導体で高いシェアを誇り、セイコーエプソンは水晶デバイスや半導体の開発で知られています。
長野県は半導体製造・実装技術の開発を促進する事業を展開しており、県独自のIC設計開発プラットフォーム構築を目指しています。こうした産業基盤があるからこそ、韓国の半導体専攻学生にとって学びの多い研修先となっているのです。
文化交流も重視したプログラム
研修プログラムでは産業視察だけでなく、日本文化の体験も組み込まれています。1月15日には地獄谷野猿公苑を訪問し、温泉に入る野生のニホンザルを観察します。その後、長野県小布施町を散策し、歴史ある街並みや文化に触れる機会が設けられています。
長野県と江原道は2016年の友好交流協約締結以来、観光や文化面での交流を続けてきました。江原道は2018年の平昌冬季オリンピック開催地であり、長野県は1998年の長野冬季オリンピック開催地として、冬季スポーツを通じた交流も盛んです。両地域は山岳地帯という共通点もあり、地理的・文化的な親近感が交流の土台となっています。
今回の研修プログラムは、産業技術の学びと文化理解を組み合わせた内容となっており、次世代を担う若者たちの国際交流を促進する取り組みとして注目されます。半導体産業での競争関係にある日韓両国ですが、人材育成や技術交流の面では協力できる余地も大きいといえるでしょう。