2025-10-23 コメント投稿する ▼
東京都幹部海外出張費非公表 都議・さんのへあや氏が質疑で明らかに
その幹部は「スタートアップ戦略推進本部長」の肩書で、通常であれば東京都の幹部職員海外出張費は東京都の公表項目に含まれているはずだとさんのへ氏は主張しています。 さらに、質疑通告を行ったところ、質疑予定の前日に突如「公表された」とされ、非公表だった金額として「総額2,799万円」が明らかにされています。
都幹部海外出張費「未公表」発覚 東京都議・さんのへ あや氏が質疑通告、2 799万円が一転公表へ
東京都議(江東区選出)さんのへあや氏が10月22日のTwitter投稿で、都の幹部職員による海外出張経費が、公表が義務付けられているにもかかわらず「何故か非公表だった」と指摘しました。
その幹部は「スタートアップ戦略推進本部長」の肩書で、通常であれば東京都の幹部職員海外出張費は東京都の公表項目に含まれているはずだとさんのへ氏は主張しています。
さらに、質疑通告を行ったところ、質疑予定の前日に突如「公表された」とされ、非公表だった金額として「総額2,799万円」が明らかにされています。
この事態を通じて、東京都政における「説明責任」「情報公開」「ガバナンス姿勢」が改めて問われることになっています。
都政の情報公開ルールと今回の例外的扱い
東京都において、幹部職員の海外出張費用は公会計・予算決算報告等の観点から、原則的に東京都のホームページなどで公表されるべきものです。
しかし例外的に「スタートアップ戦略推進本部長」の分だけが非公表とされていた状況がさんのへ氏の指摘により露呈しました。
都側はこの非公表理由や、なぜこのポジションだけ対象外になっていたかについて、現時点で十分な説明を行っていない模様です。
さんのへ氏は「追及から逃れるために、他会派(与党会派)へ質問を横流しすることがないかも注目ポイントです」とも投稿しています。
このような対応が、都民・住民からの信頼を損なう恐れがあると、取材者としても強く感じます。
記者としての視点:ガバナンスと説明責任のズレ
今回のケースで指摘しておきたいのは、制度設計と実行の間に明らかにズレがあるということです。制度上「全幹部職員の海外出張費用を公表すべき」というルールがあるにもかかわらず、特定ポストだけが非公表扱いとなっていた。このズレは、公表義務と実務運用の監視が機能していない証左と言わざるを得ません。
また、公表を“質疑通告という外圧”を受けて行ったという点でも、説明責任を主体的に果たしたものではないという印象を与えます。都政に携わる行政機関として、事前に透明性を担保する姿勢が欠如していたと断じても過言ではありません。
さらに、さんのへ氏が指摘する「質問を与党会派へ振る可能性」など、議会におけるチェック機能の所在もあいまいです。議会側・行政側ともにクリアなルールと運用がなければ、住民の信頼を取り戻すことは難しいでしょう。
住民にとっての意味と今後の課題
この問題が住民にとって意味するのは、「自分たちの税金がきちんと使われ、説明がなされているか」という根本的な問いです。海外出張という公務を行う際の費用が非公表だったという事実は、住民には納得し難い部分です。ましてや金額が「2,799万円」という大規模であるなら、その背景・目的・成果が明らかにされるべきです。
今後、東京都は次の項目をクリアにする必要があります。
・なぜこの幹部だけ非公表扱いだったのか、明確な理由の提示
・当該出張の目的・成果・費用内訳の開示
・制度運用を含めた「再発防止策」の検討と公表
これらがなされなければ、都政における“説明責任の形骸化”という更なる信頼喪失に繋がりかねません。
記者として率直に言えば、情報を出せばよいというものではなく、いつ・誰が・何のために・どう使ったかまで説明できるルートが制度化されなければ、税金を預かる自治体としての義務を果たしたとは言えません。
東京都議・さんのへあや氏が指摘した「幹部海外出張経費の非公表」という案件は、都政における情報公開・ガバナンスの構造的な問題をあぶり出しています。非公表だった2,799万円という数字は、住民視点からすれば重大な透明性欠如です。都が真に説明責任を果たすならば、制度に穴があった理由・運用上の落ち度・再発防止策を速やかに提示すべきです。都政に携わる者として、住民から信頼を取り戻す方策を実行に移すことを、私は強く求めます。