2025-10-10 コメント投稿する ▼
秋田市副市長に元副知事・猿田和三氏 全会一致で承認、沼谷市政の“経済エース”に
秋田市は10日、元秋田県副知事の猿田和三氏(62)の副市長就任を正式に決定した。 沼谷市長は会見で、「猿田氏には企業誘致や産業振興で頼もしい実績がある」と起用理由を説明。 自身が掲げる「企業誘致数を5倍に」という公約を実現するうえで、即戦力として期待を寄せた。 秋田市出身の沼谷市長は、自身が「県外や首都圏とのつながりが薄い」と語っており、猿田氏が築いた幅広い人脈にも期待を示す。
秋田市、副市長に猿田和三氏 元副知事が全会一致で承認
経験と実績で「企業誘致5倍」へ
秋田市は10日、元秋田県副知事の猿田和三氏(62)の副市長就任を正式に決定した。沼谷純市長(52)が市議会最終日の本会議で人事案を提出し、全会一致で同意を得た。就任は11日付。4カ月ぶりに副市長2人体制が復活する。
沼谷市長は会見で、「猿田氏には企業誘致や産業振興で頼もしい実績がある」と起用理由を説明。自身が掲げる「企業誘致数を5倍に」という公約を実現するうえで、即戦力として期待を寄せた。
猿田氏は慶応大卒業後、秋田県庁に入り、産業集積課長、産業政策課長、産業労働部長などを歴任。県の経済・雇用政策の中心を担ってきた。
市長の“人脈補完”も狙い
秋田市出身の沼谷市長は、自身が「県外や首都圏とのつながりが薄い」と語っており、猿田氏が築いた幅広い人脈にも期待を示す。さらに「副知事として市町村長との関係も深く、連携を進める上で大きな力になる」と述べた。
知事選から半年、異例の復帰
猿田氏は4月の秋田県知事選で敗れたばかり。就任まで半年足らずという異例の人事に、市議からは「女性や若手の起用もあるかと思っていたが、よく受けてくれた」と驚きの声も上がった。
4月の市長選では、市議の7割以上が沼谷氏の対立候補を支援していたが、今回は反対する会派が一つもなく、「異議なし」の声で承認された。ある市議は「経験豊富で、市長と議会の間を取り持てる人物」と評価した。
「市長の勝ち」―議会も納得の人事
複数の市議は「市長は議会に反対されない選択肢を取った」と分析。かつて対立構図が見られた議会との関係修復の一歩としても、この人事は市長にとって政治的勝利だとの見方が強い。
猿田氏は、行政経験と人脈を生かし、沼谷市政の経済政策を支える中核としての役割を担うことになる。