2025-11-13 コメント投稿する ▼
広島県湯崎英彦知事、退任直前に竹島領有主張の韓国慶尚北道と友好提携締結
4期16年を務め、今月28日に退任する広島県の湯崎英彦知事が、2025年11月13日に韓国・慶尚北道との間で友好都市提携を締結しました。 湯崎知事は2025年10月28日の定例記者会見で、提携の意義について「竹島問題があるから慶尚北道と付き合うのはおかしいというのはあまりにも狭量な考え方だ」と述べました。
4期16年を務め、今月28日に退任する広島県の湯崎英彦知事が、2025年11月13日に韓国・慶尚北道との間で友好都市提携を締結しました。慶尚北道は韓国東南部に位置し、日本固有の領土でありながら韓国が不法占拠する竹島を自らの管轄下にあると主張する自治体です。退任間際のこの提携について、島根県や竹島問題の専門家からは意外な反応が示されています。
領土問題と自治体交流は別次元
湯崎知事は2025年10月28日の定例記者会見で、提携の意義について「竹島問題があるから慶尚北道と付き合うのはおかしいというのはあまりにも狭量な考え方だ」と述べました。領土問題は国と国が争う事項であり、自治体が必ずしもそれに縛られる必要はないという認識を示したものです。
今年7月、広島県を含む中国地方知事会として「竹島の不法占拠を既成事実化しようとする韓国側の動きに対して毅然とした姿勢で対応」することを日本政府に求めていました。しかし湯崎知事はこれと提携は「矛盾しない」としています。
「退任間際に何やってるんだという声もあるだろうけど、地域交流は大事だと思う」
「領土問題は国が解決することで、自治体レベルでは文化交流を進めるべきだ」
「韓国との関係改善は必要だし、広島の平和発信にもつながる」
「竹島のことばかり言ってても何も進まない、現実的に考えるべきだ」
「知事の判断として評価したい、勇気ある決断だと思う」
広島県によると、提携内容は教育や青少年交流、文化、観光、経済など多分野での交流促進です。韓国ソウルで11月12日に開かれた日韓知事会議に出席した後、翌13日に慶尚北道で李喆雨知事と友好提携書に署名しました。提携書面に竹島に関する記載は一切ありません。
島根県知事は歓迎の意向示す
竹島が属する島根県の丸山達也知事は11月11日の記者会見で、広島県と慶尚北道の提携について質問され、「友好の輪が広がる。喜ばしい」と歓迎する意向を示しました。広島県は締結にあたって島根県に対し、節目ごとに情報を共有していました。
島根県と慶尚北道も1989年に姉妹提携を締結していました。しかし、島根県が2005年に「竹島の日」を条例で制定すると、慶尚北道から一方的に提携解消を告げられた経緯があります。島根県は現在も「友好交流自治体」として慶尚北道をホームページ上で紹介していますが、「提携の回復は慶尚北道からの申し出がなければ進まない」という立場を取っています。
専門家は新たな交流のきっかけと評価
竹島研究の第一人者である拓殖大学名誉教授の下條正男氏は、広島県と慶尚北道との提携について「日韓の地域間交流の新しいきっかけになる」と評価しています。
竹島を実効支配する韓国との間で「政治的に領土問題を解決するのは難しい」とした上で、韓国の人々が自然と日本の立場を理解できる機会が必要であり、直接的でなくても自治体同士の交流が果たす役割は小さくないと指摘しました。下條氏は「互いの認識の違いを理解し、韓国側が自助努力で主張の誤りに気付けるかどうかがポイントだ」と述べています。
この提携は、2020年頃から駐広島韓国総領事館を通じて見据えた交流が始まり、2024年1月には「友好交流意向書」を双方で交わしていました。湯崎知事の退任を28日に控えた今回の提携締結は、16年間の県政運営の集大成として位置づけられています。