金属盗対策法案が可決 本人確認義務化で流通ルート遮断へ 制度運用の透明性が課題

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金属盗対策法案が可決 本人確認義務化で流通ルート遮断へ 制度運用の透明性が課題

金属盗対策法案が可決 本人確認義務化で流通ルート封鎖へ


6月12日、参議院内閣委員会で、金属盗難の急増に対応するための「金属盗対策法案(新法)」が与野党の賛成多数で可決された。主に銅線ケーブルなどが狙われる太陽光発電施設への被害が相次ぐ中で、流通の末端となる金属くず買い取り業者への規制強化を柱とするこの法案は、新たに取引時の本人確認や取引記録の保存、盗品の疑いがある場合の警察への申告義務を定める内容となっている。

法案の採決前には、公明党のかわの義博議員が質疑に立ち、業者が盗品と疑われる金属をどう判断するかという実務上の課題に焦点を当てた。これに対し警察庁は、業者向けのガイドライン策定や盗難情報の提供を進める方針を示した。

高騰する金属価格、狙われる太陽光施設


近年、銅やアルミなどの金属価格が高騰し、それに伴い再生資源としての価値が跳ね上がった。特に銅線は、太陽光発電施設の送電ケーブルなどに広く使用されており、盗難が後を絶たない。深夜や人気のない場所を狙った組織的犯行も報告されており、発電施設の運営に甚大な影響を及ぼしている。

「うちの地域でも太陽光パネル荒らされてた」
「盗んだ金属が簡単に買い取られてるのが問題」
「今さら本人確認?遅すぎるくらい」

ネット上でも金属盗被害の実態に驚く声が相次ぎ、買い取り側の責任強化を求める声が強まっていた。

本人確認義務化と届け出制の導入


新法では、金属くずの買い取りに際し、業者に本人確認を義務付け、さらに営業には自治体への届け出が必要となる。取引記録の作成・保存も義務とされ、仮に盗品の疑いがある場合は、警察への通報が求められる。これにより、犯罪者による匿名性を利用した売却ルートを遮断しようという狙いがある。

かわの議員は、こうした義務を業者に課す一方で、「現場で盗品かどうかを見極めるのは簡単ではない」とし、基準の明示や支援体制の強化を訴えた。これに対して警察庁は、ガイドラインの策定と情報共有の仕組みを検討中であると答弁した。

「業者任せにしすぎじゃない?」
「警察のデータベースを連携させる仕組みが必要」
「善意の業者が罰せられるような制度にはするなよ」

制度の運用次第では現場の混乱や委縮を招くリスクもあることから、細やかな制度設計が求められている。

なぜここまで放置されていたのか


金属盗は新しい問題ではない。鉄くずや銅線の価格が上昇するたびに被害は繰り返されており、過去にも簡易的な取り締まり策が取られてきたが、制度的な網の目はあまりにも粗かった。特に野放図な買い取り制度が犯罪を助長していたとの指摘は、以前から各方面で挙がっていた。

しかし、法整備がここまで遅れた理由のひとつは、「産業廃棄物・リサイクル業界の抵抗」や「行政の縦割り構造」だったともされる。リサイクルを推進する一方で、犯罪の温床ともなりかねない構造を容認していた政府の姿勢には、今後も説明責任が求められる。

「金属買い取りの自由化で犯罪を野放しにした責任は重い」
「何年も放置してた行政にも問題がある」
「真面目なリサイクル業者がバカを見る仕組みは直して」

対策の遅れが招いた被害の拡大に、行政の責任を問う声も少なくない。

求められるのは“対症療法”でなく構造改革


今回の法案可決は、一定の抑止力となることが期待されている。しかし、問題の根底には「現金化しやすいモノが放置されている」制度的な欠陥がある。たとえば、現金取引の制限や、買い取り金属のトレーサビリティ(追跡可能性)制度なども併せて導入すべきだ。

また、警察や自治体による情報共有体制の構築、さらには通報義務を課された業者への法的支援や補助も検討しなければ、現場に過剰な負担を強いるだけになる。

再生資源ビジネスと治安維持のバランスをどう取るか──この難題に、政治と行政が本気で向き合う時期が来ている。

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2025-06-16 15:48:53(藤田)

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