2025-12-14 コメント: 1件 ▼
NPO法人フローレンス補助金問題、根抵当権で5000万円目的外利用か
補助金で整備した施設を幅広い用途の資金調達に使える状態にしたこと自体が、制度の趣旨と大きくずれていると指摘されています。 フローレンス側は当初、建物建設のための借り入れだったと説明してきましたが、借入時期や担保設定の時期を追うと説明が一貫していないことが明らかになっています。
補助金施設を巡る根抵当権問題の全体像
認定NPO法人フローレンスを巡り、保育施設整備に充てられた補助金の扱いが適正だったのかが問われています。問題の中心は、補助金で建設した施設に「根抵当権」を設定し、その担保価値を使って保育目的以外にも使える資金を借り入れていた点です。
2017年に開所した保育施設について、行政には通常の「抵当権」を設定すると申請していた一方、実際には借入と返済を繰り返せる根抵当権が設定されていました。補助金で整備した施設を幅広い用途の資金調達に使える状態にしたこと自体が、制度の趣旨と大きくずれていると指摘されています。
資金管理の説明と時系列の矛盾
フローレンス側は当初、建物建設のための借り入れだったと説明してきましたが、借入時期や担保設定の時期を追うと説明が一貫していないことが明らかになっています。施設の開所後に担保設定が行われており、建設費用のための借入だったのか疑問が残ります。
赤坂緑代表理事は理解不足があったと述べ、杉山富美子副代表理事も手続き上の問題を認めました。補助金を受ける事業者としての基本的な認識と内部管理が甘かったという評価は避けられません。
「補助金で建てた建物が別の借金に使われるのはおかしい」
「説明が二転三転していて信用できない」
「子どものためのお金が何に使われたのか不安になる」
「NPOだからこそ厳しく説明してほしい」
「透明性が売りの団体だっただけに残念だ」
5000万円借入と目的外利用の指摘
さらに問題を深刻にしているのが、2023年度に行われた約5000万円の借り入れです。名目上は保育施設改装などとされていましたが、実際には運転資金として使われ、一部は別の借入返済にも充てられていました。
この資金は、補助金施設を担保に設定された根抵当権を背景に調達されたもので、結果的に補助金を基礎にした資産が目的外利用に回った可能性があります。総収益が40億円を超える団体が、なぜこうした形で資金を積み増す必要があったのかという疑問も残ります。
法的責任と説明責任の行方
補助金で整備した施設を無断で担保に供した場合、補助金適正化法違反に当たる可能性があり、交付決定の取り消しや返還義務が生じることもあります。黄川田仁志こども政策担当大臣も、根抵当権設定は適正ではないとの認識を示しています。
当時代表理事だった駒崎弘樹氏は現在会長職にあり、退任を表明していますが、団体としての責任の所在と再発防止策を明確に示せるかが信頼回復の分かれ目になります。補助金は国民の税金であり、その使途には厳格な説明が求められます。