2025-11-18 コメント投稿する ▼
公約茨城県ひたちなか市でサツマイモ基腐病6件確認、大井川知事が緊急事態宣言発出
茨城県ひたちなか市でサツマイモが腐る「基腐病」の感染例が計6件確認されたことを受け、同県の大井川和彦知事は11月18日、無期限で緊急事態宣言を発出しました。 2023年産のサツマイモ生産量が全国2位(20万200トン)を誇る茨城県にとって、この病害の発生は産地存続に関わる重大な危機となっています。
茨城県がサツマイモ基腐病で緊急事態宣言
全国2位産地に危機迫る
茨城県ひたちなか市でサツマイモが腐る「基腐病」の感染例が計6件確認されたことを受け、同県の大井川和彦知事は11月18日、無期限で緊急事態宣言を発出しました。2023年産のサツマイモ生産量が全国2位(20万200トン)を誇る茨城県にとって、この病害の発生は産地存続に関わる重大な危機となっています。
基腐病は糸状菌(カビ)によって引き起こされる土壌病害で、2018年に沖縄県で国内初確認されて以降、全国30都道府県に拡大しています。発病すると地際の茎が黒く変色し、最終的に地上部が枯死、収穫時には症状がなくても貯蔵中に腐敗する厄介な病気です。
「これ以上被害が拡大しないよう徹底的に調べてほしい」
「もしうちで基腐病が出たら倒産の危機になるかもしれない」
「お願いベースではなく指導に強制力を持たせるべきだ」
「県と協力してこれ以上広がらないように取り組む」
「農家には相応の危機感を持って協力いただいている」
感染拡大阻止へ大規模土壌消毒を実施
県によると、基腐病は同市のサツマイモ畑で11月5日から11日にかけて4件確認され、18日に新たに2件の感染例が判明しました。感染が確認された畑は数十メートル程度の範囲内に集中しており、複数の農家が栽培する「シルクスイート」や「紅はるか」などの品種で発生が認められています。
県は感染拡大を防ぐため、最初に確認された畑の周囲500メートル以内の約26ヘクタールで、サツマイモ以外の作物を含む畑の土壌消毒作業を開始しました。18日までに作業の7割が終了し、20日までの完了を目指しています。
大井川知事は記者会見で「ひたちなかはサツマイモの大産地。徹底した消毒作業で基腐病を根絶し、産地をしっかりと守っていきたい」と強調しました。また、消毒作業を敬遠する生産者を念頭に「根絶しないと長い間影響が及ぶ。ご理解とご協力をお願いしたい」と呼びかけています。
全国2位産地の経済的打撃は深刻
茨城県は2023年産でサツマイモ生産量20万200トン(全国シェア28%)を記録し、作付面積も全国2位の地位を占めています。特に青果用として高品質な「紅あずま」や「紅はるか」の栽培が盛んで、農業産出額では全国第1位を誇る重要な産地です。
同県では干し芋の生産も全国的に有名で、ひたちなか市周辺は今シーズンの収穫が終盤を迎えていました。基腐病の発生は、地域経済に大きな影響を与える可能性があります。
過去に基腐病の被害を受けた九州地方では、生産量の大幅減少が報告されています。鹿児島県では2018年以降継続的な被害により、茨城県との首位交代が関係者の関心を集める状況となっています。
防除困難な病害、早期発見が鍵
基腐病は一度発生すると防除が極めて困難な病害とされています。病原菌は感染した種いもや苗、土壌に残った発病残渣によって拡散するため、「持ち込まない、増やさない、残さない」の三原則に基づく総合的な対策が必要です。
排水が悪い場所で発病しやすく、降雨による滞水で胞子が周辺株に拡散します。感染初期には症状が見た目だけでは判断しにくいため、早期発見・早期対策が重要となります。
県は今後、サツマイモ基腐病が疑われる症状を発見した場合、県内各地の農業改良普及センターへの迅速な通報を呼びかけています。無期限の緊急事態宣言により、生産者に対する監視体制の強化と防疫意識の向上を図る方針です。
この投稿は大井川和彦の公約「農林水産業の成長産業化と未来の担い手づくり」に関連する活動情報です。この公約は点の得点で、公約偏差値、達成率は0%と評価されています。