2025-07-19 コメント投稿する ▼
社民党・大椿裕子氏に相次ぐピザ送り付けと殺害予告 選挙妨害の実態と民主主義の危機
社民党・大椿裕子氏、選挙中に相次ぐ嫌がらせ被害
7月20日に投開票を迎える参議院選挙。その真っただ中、社民党副党首の大椿裕子氏(51)が連日の嫌がらせにさらされている。大椿氏の名前を無断で使った宅配ピザの送り付けや、インターネット上の殺害予告などが相次ぎ、捜査当局も対応を強化している。
社民党は7月16日、ネット掲示板に書き込まれた「大椿氏への殺害予告」を受け、党幹事長名で抗議声明を発表。「選挙活動を不当に制限する行為であり、民主主義の根幹を揺るがす許しがたい行為」と非難した。
これを受けて大椿氏は翌17日、福島瑞穂党首、服部良一幹事長と共に記者会見を実施。脅迫の内容や現状を明かし、警視庁麴町署に被害届を提出したと報告した。
ピザ送り付け被害、「今日もまた2件」
だが嫌がらせは止まらなかった。大椿氏は18日深夜、自身のSNSを通じて「私の名前でピザ等が送り付けられた」と告発。公開されたレシートには、ピザや唐揚げ、ポテト、ドリンクなど合計1万3447円の注文内容が記されていた。
「これは殺害予告への抗議に対する報復行為だと受け止めている」と語る大椿氏は、「この卑劣極まりない愚行を絶対に許しません。模倣犯も含め、すべて被害届を出します」と毅然とした態度を取っている。
翌19日にも「築地署に被害届を提出した。今日もまた2件、同様の事案が発生した」と投稿し、嫌がらせが継続していることを明らかにした。
被害は都内の社民党本部を中心に発生しており、選挙活動に大きな支障が出ていると見られる。
選挙妨害、民主主義への攻撃
今回の一連の嫌がらせ行為は、単なる迷惑行為の域を超え、民主主義の根幹である「選挙の自由」を脅かすものだ。候補者が生命や安全を脅かされながら街頭に立たなければならない現状は、明らかに異常である。
SNS上でも多くの有権者から怒りや懸念の声が上がっている。
「気に入らない主張だからと嫌がらせ?完全に選挙妨害だよね」
「立場や思想の違いで許されることではない。犯罪は犯罪」
「議論で勝てないから卑劣な手段に走る。民主主義への侮辱」
「ピザ送りつけるとか幼稚すぎる。しかも金銭的被害もあるし」
「こういうときに候補者を守れないと、誰も政治に出てこれなくなる」
また、全国比例で立候補している大椿氏への妨害が繰り返されることで、他の候補者にも「見せしめ」のような効果が生まれ、萎縮を招く恐れがある。まさに「民主主義に対する暴力」であり、国家として放置するわけにはいかない。
捜査と再発防止策の両立が急務
警視庁は現在、脅迫や業務妨害容疑などで捜査を進めている。送り付け注文には発信元IPや通話履歴などの痕跡が残るため、刑事責任の追及が可能だ。
一方で、こうした嫌がらせ行為はネットを通じて簡単に模倣されうるという危険性もある。宅配業者やプラットフォーム側にも、本人確認の徹底や、不審な注文に対する通報制度の強化が求められる。
また、政党や候補者に対する誹謗中傷や脅迫が続けば、特に女性や若い世代の立候補を躊躇させ、政治の多様性が損なわれるリスクも否定できない。
今回の件を通じて問われているのは、「言論の自由」のあり方ではなく、「脅迫や嫌がらせが許される社会」への警鐘である。批判や異論はあってもよい。だが、暴力や嫌がらせで口を塞ごうとする行為は、民主主義国家の根本を破壊するものである。
警察・行政・業界・市民が一丸となり、こうした行為を未然に防ぐ仕組みづくりが急がれる。選挙に関わる者が、安全に、堂々と活動できる社会。それはすべての有権者の利益に直結する。