2025-07-31 コメント投稿する ▼
公明党が9月に再生方針を発表へ 参院選で過去最少の8議席、斉藤代表が改革に言及
公明党が「党再生」へ 参院選大敗受け斉藤代表が9月に再建方針表明
公明党が歴史的敗北を喫した2025年参院選を受け、党内に危機感が広がっている。7月31日に開かれた党中央幹事会で、斉藤鉄夫代表は「8月中に総括を行い、9月には新たな党再生の方針を打ち出す」と表明。党幹部が全国各地の議員研修会に参加し、現場の声を集めた上で再建の道筋を模索する。
選挙結果は惨憺たるものだった。改選14議席から過去最低の8議席へと激減し、比例代表の得票数も目標としていた700万票には遠く及ばず、約521万票と過去最少を記録。かつて「組織力の公明党」と称された姿からは程遠い結果となった。
なぜ公明党はここまで失速したのか
かつては確固たる支持基盤を誇っていた公明党が、なぜここまで議席と得票数を落としたのか。複数の要因が複雑に絡み合っているが、特に指摘されているのは以下の3点である。
1. 支持母体の高齢化と動員力の低下
長年にわたり公明党を支えてきた創価学会の組織動員が機能不全に陥りつつある。高齢化が進み、かつてのような一糸乱れぬ「票の集約力」が低下。若年層への訴求力も乏しく、結果として無党派層の支持を取り込めなかった。
2. 与党としての「責任」か「埋没」か
自民党との連立により政権内での一定の影響力を保ってきたが、その一方で「自民党の補完勢力」との批判も強まった。特に争点化した「移民・外国人政策」「防衛増税」「LGBT法」などにおいて、明確な立場を示せなかったことが失望感を生んだ。
3. 現場との温度差と“言葉の空洞化”
現場での声に耳を傾けず、トップ主導で掲げたスローガンが空回り。支持者の不満は蓄積していたにもかかわらず、真摯な総括もないまま選挙に突入したとの批判もある。
「公明党は昔のような力がもうない」
「組織票だけじゃ戦えない時代なのに、変わってない」
「何のために連立にいるのか、よく分からない」
「地方議員の声を無視したツケが出ただけ」
「9月の再生方針に本当に改革の意思があるか見極めたい」
支持者・有権者からは、公明党の現状に対する辛辣な声があふれている。
9月に“再生方針” 変化か、先延ばしか
斉藤代表は「8月中に総括し、9月に新たな党再生の方針を出す」と述べているが、具体的な方向性や内容については明らかにされていない。全国の議員研修会に党幹部が参加し、現場の声を聴く予定だというが、それが本気の再建に繋がるかどうかは不透明だ。
過去には「政策の現代化」「若手議員の登用」「有権者との対話強化」などが再建策として掲げられたこともあったが、どれも中途半端に終わった経緯がある。今回こそ、支持基盤の構造改革を含めた“根本的な自己改革”に踏み切れるのかが焦点だ。
問われるのは「与党としての存在意義」
国政与党として政権に加わる公明党にとって、単なる党勢の回復だけでなく、「なぜ連立に残るのか」「どんな政策で差別化するのか」という根本的な自己定義が求められる。憲法改正、減税、移民政策、家族制度、教育改革といった主要争点で自民党と立場を共有しながらも、具体的な発信が見えづらいままでは、今後の選挙でも埋没は避けられないだろう。
9月に示される再生方針が、単なる表面的な「刷新」か、あるいは真に選挙結果を反省した抜本的改革か。そこに注目が集まる。