2026-01-05 コメント投稿する ▼
公明・斉藤鉄夫代表が米ベネズエラ攻撃を批判「国際秩序揺るがす」日中関係にも警鐘
公明党の斉藤鉄夫代表は2026年1月5日、党の新年仕事始め式で、トランプ米政権によるベネズエラへの軍事攻撃について国際秩序を揺るがす行為として強い懸念を表明しました。同時に、日中関係の悪化についても日本政府の対応不足を指摘し、公明党が中国との信頼関係の構築に努める姿勢を示しました。
米国のベネズエラ攻撃に苦言
斉藤氏は、2026年1月3日にトランプ米大統領が発表したベネズエラへの大規模攻撃とマドゥロ大統領の拘束について、公明党として国際社会の秩序が大きく揺らぐのではないかという懸念を抱いていると述べました。米軍は同日未明、ベネズエラの首都カラカスなど複数地点を空爆し、ニコラス・マドゥロ大統領夫妻を拘束しました。トランプ氏は麻薬対策を理由に挙げていますが、国際法違反との指摘が相次いでいます。
斉藤氏は日本政府に対し、法の支配と一国の主権尊重の価値観の大切さ、国際法を守ることの大切さを、アメリカとの信頼を築いてきた日本政府として、しっかりとアメリカに訴えていただきたいと注文を付けました。米国による一方的な武力行使は、国連憲章が禁じる主権侵害に当たる可能性が高く、国連のグテーレス事務総長も危険な前例だと警告しています。
「国際法を無視した攻撃は許されない」
「アメリカも法の支配を守るべきだ」
「日本は同盟国として米国に物申すべき」
「武力で大統領を拘束するなんてあり得ない」
「これが認められたら中国やロシアも同じことをする」
国際法の専門家は、今回の攻撃が自衛権の行使でも国連決議に基づくものでもないと指摘しています。トランプ氏は、ベネズエラを当面米国が運営すると発言しており、資源目的の侵略ではないかとの疑念も広がっています。ベネズエラは世界最大級の石油埋蔵量を誇る資源大国です。
日中関係の悪化にも警鐘
斉藤氏はまた、緊張が続く日中関係についても言及しました。中国の王毅外相が世界各国を回って中国の立場の理解を求める行動をしているのに対し、日本はどうかと疑問を呈し、国際社会の理解を得る努力が足りないのではないかと指摘しました。
2025年11月、高市早苗首相が台湾有事は存立危機事態になり得ると国会で答弁したことを受け、中国は日本への渡航自粛や日本産水産物の輸入再停止など強硬措置を取りました。王毅外相は2025年12月30日、日本の現職指導者が公然と中国の領土主権に挑戦したと高市首相を批判し、日本の軍国主義復活を警戒すべきだと強調しています。
斉藤氏は、公明党がこれまで中国で培ってきた信頼関係をベースに、理解を促す努力をしていくと強調しました。公明党は長年、日中友好を重視してきた政党であり、2025年10月に自民党との連立を離脱した後も、独自の外交ルートを活用する方針を示しています。
通常国会での是々非々の姿勢
斉藤氏は、2026年1月23日から始まる通常国会については、国会審議には是々非々で、是とするところはしっかり推し進め、否とするところはしっかり論戦に挑んでいくと意気込みを語りました。公明党は現在野党ですが、政府の2026年度予算案の審議では、物価高対策などを中心に建設的な議論を行う姿勢です。
通常国会の会期は6月21日までの150日間で、政府は一般会計の歳出総額122兆3000億円程度の予算案を提出する予定です。自民党と日本維新の会の連立政権は少数与党のため、公明党や国民民主党の協力が予算成立の鍵を握ります。
公明党は連立離脱後も、国民生活に直結する政策については協力する姿勢を示しており、減税や社会保障の充実などで自民党との政策協議を続けています。一方で、企業・団体献金の規制や憲法改正などの論点では明確に距離を置く方針です。
国際秩序の維持が問われる局面
斉藤氏の発言は、米国による一方的な武力行使が国際秩序を揺るがすという認識に基づいています。日本は日米同盟を外交・安全保障の基軸としていますが、同盟国であっても国際法違反の疑いがある行為には異を唱えるべきだという主張です。
実際、欧州諸国からも米国の行動に懸念の声が上がっています。英国のスターマー首相は国際法は常に遵守されなければならないと述べ、欧州理事会のコスタ議長も民主化は国際法を遵守し平和裏に実現しなければならないと投稿しました。ロシアや中国は当然ながら強く非難しており、国連安保理では緊急協議が行われる見通しです。
一方、フランスのマクロン大統領はベネズエラ国民は独裁者から解放されたと評価するなど、マドゥロ政権の独裁体制を問題視する立場からは一定の支持もあります。しかし、手段の正当性については多くの国が疑問を呈しています。
日本政府は現時点で明確な立場を示していませんが、斉藤氏の発言は政府に対し同盟国としての責任ある対応を求めるものといえます。国際法を重視する日本の立場から、米国に自制を促すことは、長期的な国際秩序の安定にも資するでしょう。
日中関係については、高市政権の強硬姿勢が続く限り改善は困難な状況です。しかし、経済交流や民間レベルでの対話を維持することは重要であり、公明党の役割が注目されます。通常国会では、外交・安全保障政策をめぐる論戦が活発化することが予想されます。