2025-11-25 コメント投稿する ▼
斉藤公明代表が非核三原則巡り高市政権に質問主意書で厳しく追及
高市首相は国会で非核三原則の堅持を明言せず、安保関連3文書の改定について問われても「申し上げる段階ではない」として明言を避けました。 政府は25日の答弁書で、非核三原則について高市政権でも「こうした立場に変わりない」と回答し、安保関連3文書の改定についても首相の「今、書きぶりを申し上げる段階ではない」との答弁を引用するにとどめました。
斉藤公明代表、非核三原則で政府の姿勢ただす質問主意書を提出
公明党の斉藤鉄夫代表は2025年11月13日、高市早苗首相の安全保障分野での発言に疑問を呈し、非核三原則と存立危機事態に関する質問主意書を額賀福志郎衆院議長に提出しました。政府は25日の閣議で、非核三原則について「わが国および国際社会の平和と安全のために最善を尽くしてきており、こうした立場に変わりない」とする答弁書を決定しました。
連立離脱した斉藤氏、高市政権の安保姿勢を厳しく追及
斉藤代表は党中央幹事会で「高市早苗首相が国会答弁で非核三原則の堅持を明言しなかったことなどに触れ、安全保障に関わる政府の見解や基本姿勢が堅持されているのか大変疑問に感じる」と指摘しました。10月に自公連立を離脱し野党となった公明党代表として、政府の安保政策への監視役を強く意識した行動といえます。
斉藤氏が質問主意書提出の理由について「国の基本方針と首相の国会答弁に揺らぎがあってはならない」「国民の安心のためにも、厳しく確認したい」と説明したのは、高市首相の一連の発言への強い警戒感を示しています。
非核三原則の見直し論に危機感表明
非核三原則に関する質問主意書では、同原則が日本や周辺国の平和と安定に果たしてきた役割について質問し、前首相が「政策上の方針として堅持し、見直す考えはない」と示した方針に変更はあるのか、安全保障環境の変化を踏まえて方針を変更する考えはあるのかを聞いています。
高市首相は国会で非核三原則の堅持を明言せず、安保関連3文書の改定について問われても「申し上げる段階ではない」として明言を避けました。これまで歴代首相が表明してきた「堅持」の姿勢からの変化に、斉藤氏は強い懸念を示しています。
ネット上では斉藤氏の行動を支持する声が多く見られます。
「野党になった公明党がしっかりと政府を監視している姿勢は評価できます」
「非核三原則は日本の国是です。簡単に見直すべきものではありません」
「斉藤代表の追及は筋が通っている。安保政策の一貫性は重要だ」
「高市首相の曖昧な答弁では国民が不安になってしまいます」
「質問主意書という正式な手続きで問題提起するのは適切な対応だ」
「存立危機事態」発言も問題視
存立危機事態に関する質問主意書では「台湾有事は存立危機事態になり得る」と述べた高市首相の国会答弁に関して、認定基準や従来の見解が維持されているのか、個別事例を挙げて答弁を行うことは国民や周辺国・地域に誤解を与えるものではないかと問いただしています。
斉藤代表はTBSの番組収録で「総理の答弁と政府の統一見解が一致していなければ、国の根幹がどちらにあるかわからなくなってしまう」と指摘し、「国を乱していくことにつながる」と高市首相を批判しました。連立時代とは異なり、遠慮のない政権批判を展開しています。
政府答弁書は従来方針を強調
政府は25日の答弁書で、非核三原則について高市政権でも「こうした立場に変わりない」と回答し、安保関連3文書の改定についても首相の「今、書きぶりを申し上げる段階ではない」との答弁を引用するにとどめました。また、存立危機事態については「従来の政府の見解を変更しているものではない」との答弁書を決定し、「見直しや再検討が必要とは考えていない」と記しました。
ただし、高市首相は就任前から非核三原則の見直し、特に「持ち込ませず」の見直しを主張してきており、今後の安保3文書改定で議論される可能性は依然として残されています。野党となった斉藤氏による厳しい監視は、政府の安保政策運営に一定の歯止めをかける効果を発揮しそうです。