2025-11-04 コメント投稿する ▼
公明党、連立離脱で重複立候補解禁論・次期衆院選の戦略転換で求心力回復狙う
自民党との連立政権を2024年10月10日に離脱し、選挙協力が大きく制限されることになった公明党は、組織力の低下と苦戦の拡大に直面しており、新たな戦略の模索は党の命運が左右される局面を迎えています。 これまでの自公連立体制では、自民党が一部の小選挙区を譲る見返りに「比例は公明」と訴えかけ、公明党は全国で自民党候補を支援する構図が形成されていました。
連立離脱の危機から選挙戦略の大転換へ
公明党内で次期衆院選に向けた選挙戦略の抜本的な見直しが急ピッチで進行しています。小選挙区と比例代表の重複立候補を認めるべきだとの声が党内から相次いでいるのです。自民党との連立政権を2024年10月10日に離脱し、選挙協力が大きく制限されることになった公明党は、組織力の低下と苦戦の拡大に直面しており、新たな戦略の模索は党の命運が左右される局面を迎えています。
西田実仁幹事長は2024年10月28日の記者会見で、「選挙協力がない前提でどう党勢を拡大していくか、戦略の見直しが必要になる」と強調しました。これまでの自公連立体制では、自民党が一部の小選挙区を譲る見返りに「比例は公明」と訴えかけ、公明党は全国で自民党候補を支援する構図が形成されていました。しかし、その基盤が完全に失われたのです。
大敗から浮かぶ深刻な現実
2023年の衆院選で公明党が直面した現実は厳しいものでした。首都圏や大阪、兵庫などの小選挙区に11人を擁立しながら、わずか4人の当選にとどまりました。特に党の最重要地盤である大阪では、全員落選を喫したのです。連立離脱に伴い、かつての「常勝関西」と呼ばれた牙城も崩落の危機に瀕しています。
「公明党が大阪で擁立できなくなれば、全国的に自力で候補を立てられない状況に陥る」
「支持者の高齢化で組織力が確実に低下している。連立なしの選挙は本当に厳しい」
「重複立候補を認めないと、小選挙区で落選すれば比例でも救われない。党の人材を無駄にしかねない」
「自民党からの見返りとして比例票をもらうはずが、その道も断たれた。生存戦略の転換が急務だ」
「大阪の維新に対抗できる候補を立てるには、重複立候補の柔軟性が必要だと思う」
党関係者は重複立候補について「排除しない」との見解を示し、党執行部も前向きな検討を始めています。これは党の伝統的な方針から大きな転換を意味する重要な決断となります。
小選挙区の戦略的撤退と比例への集中
公明党の戦略は単に重複立候補を認めるだけに止まりません。勝算が立たない小選挙区からの撤退を徹底し、これまで以上に比例代表に経営資源を集中させる方針も同時に進んでいます。斎藤鉄夫代表は2023年末、重複立候補について「小選挙区候補は退路を断つのが伝統」と述べていましたが、厳しい現実が党内の空気を変えたのです。
衆院議員の佐藤英道幹事長代理は2024年10月28日、次期衆院選での北海道4区からの出馬を見送ると表明しました。北海道4区は自公の「協力区」とされていた選挙区です。連立が解消され自民党との選挙協力が白紙に戻った中での出馬見送りは、公明党が直面する選挙環境の急速な悪化を象徴しています。
大阪が焦点、維新との直接対決の可能性
次期衆院選での公明党の小選挙区戦略において、大阪が最大の焦点となりそうです。新たに自民党と連立を組んだ日本維新の会の本拠地である大阪で、公明党は維新との直接的な競争を余儀なくされるからです。かつての「常勝関西」は今や維新に侵食されており、公明党の組織力低下とも相まって一層厳しい戦いが予想されています。
党関係者は「大阪で擁立できなければ、他では自力で立てられない」と指摘するほど、大阪の重要性は極めて高いのです。2024年10月27日の衆院選では、公明党は小選挙区11人中4人の当選にとどまり、比例代表で20人が当選して合計24議席で再出発することになりました。この結果は、公明党にとって自民党との連立サポートの重要性を改めて浮き彫りにしています。
反発と期待が交錯する党内論理
公明党執行部は今後の国政選挙において、地域レベルでの自民党との協力は容認する構えを示しています。ただし、党内には見返りとして自民党からの比例票を期待する声も出ています。一方で、維新が主張した比例定数削減を受け入れた自民党への反発も強まっており、公明党の立ち位置は複雑です。
連立離脱という決定的な転機を迎えた公明党は、重複立候補論という歴史的な転換点に直面しています。支持者の高齢化に伴う組織力低下、自民との選挙協力の喪失、維新との地盤競争という三重苦の中で、党の生存戦略の模索は次期衆院選までの限られた時間の中で急速に進んでいるのです。