2025-06-14 コメント投稿する ▼
北区・せいの恵子氏が都議選で野党共闘の象徴に 共産・立憲が支援
せいの恵子氏、北区で存在感 「自民党政治を終わらせる」と決意表明
東京都議会議員選挙が目前に迫る中、北区(定数3)で立候補した日本共産党・せいの恵子氏が、にわかに注目を集めている。14日には共産党の小池晃書記局長が応援に駆けつけ、地域の商店街などを回って支持を訴えた。せいの氏は力強くマイクを握り、「命と暮らしを脅かす自民党政治を終わらせたい。そのために私がここにいる」と語り、生活者目線の都政を前面に押し出した。
せいの氏は新人ながら、市民と野党の共闘という構図の中で重要な位置を占めている。北区はこれまで自民、公明、都民ファーストが強い影響力を持ってきた地域だが、今回は「共産+立憲」の連携によって風向きが変わりつつある。
共産・立憲が北区で“共闘モデル”実践 藤原議員も応援に
せいの氏の選挙戦の大きな特徴は、立憲民主党との共闘体制だ。この日、応援演説に立った立憲民主党の藤原のりまさ衆議院議員は、「昨年の衆院選で共産党と本気の共闘をして勝利できた経験がある。せいのさんのような候補を共に応援するのは、自然な流れ」と語った。
さらに藤原氏は、「共産党と我々は信頼関係を築いてきた。立憲支持者にもぜひ、せいのさんを応援していただきたい」と、共産支持層だけでなく広く無党派層への支持拡大を呼びかけた。
共産党の小池氏もこれに呼応するように、「藤原さんのエールに応えよう。野党が団結して与党に物を申せる議会にしよう」と熱を込めた。3人区という中で候補者を一本化し、議席奪取を狙うという「共闘モデル」が、今後の選挙戦にも波及するかが注目されている。
せいの氏が掲げる政策 インボイス廃止・消費税減税で中小業者守る
せいの氏は経済政策でも明確な主張を示している。なかでも「インボイス制度の廃止」と「消費税減税」は、今回の選挙戦での訴えの柱だ。「今の制度では、真面目に働く中小業者が損をする。都政から国に働きかけ、制度を根本から見直したい」と語る。
しかし、現実にはインボイス制度は透明な取引と課税の公平性を担保する仕組みであり、廃止には慎重論も多い。見直しは必要であっても、制度自体を撤廃することは租税体系の混乱を招く恐れもある。また、消費税減税に関しても、真の効果を得るには大規模な歳出見直しや、国全体の税制改革が不可欠となる。
ただ、せいの氏が現場の声に根ざして政策を練っている点は高く評価されるべきだ。給付金頼みの場当たり的な政策ではなく、構造的な問題に目を向ける姿勢は、地域住民の生活に寄り添ったものである。
ネットユーザーの反応にも注目集まる
選挙戦が進むにつれ、SNS上でもせいの氏に関する言及が増えている。実際の反応には次のような声が見られた。
「共産党だからって毛嫌いしてたけど、せいのさんは現場目線の人だとわかった」
「与党候補ばかりの議会は怖い。せいのさんのような存在が必要」
「インボイス廃止って簡単に言うけど、現実的には無理じゃない?」
「立憲の藤原議員が応援するなら信用してもいい気がしてきた」
「税金の使い方も見直すって言ってた。公約だけじゃなくて実行力を見たい」
これらの反応からも分かる通り、支持と懸念が交錯する中で、せいの氏がどこまで説得力ある選挙戦を展開できるかがカギを握る。
現実的な野党共闘の成果なるか せいの氏の挑戦に注目
共産党と立憲民主党が本気の共闘を掲げる中、せいの氏はその象徴的存在となっている。都政において「与党への対抗勢力」を明確に打ち出すだけでなく、具体的な生活改善策を訴える姿勢は、無党派層の有権者にも一定の説得力を持つ。
ただし、共闘の「数合わせ」に終わらせず、実際に都政の中で政策を前に進められるのか、その力量と現実性が問われている。今後の動向次第では、せいの氏の挑戦が野党共闘のモデルケースとして全国に波及する可能性もある。