2025-04-15 コメント投稿する ▼
日本人89万人減少という現実 問われる「こども家庭庁」の実効性
“家族留学”やJリーグ連携…見えにくい効果
こども家庭庁は2023年4月に発足し、子育て支援の中核を担う省庁として約5兆円規模の予算を確保。子どもや子育て家庭への支援を掲げ、様々な施策に取り組んでいる。だが実際には、「家族留学」などの一見ユニークな取り組みや、Jリーグとの連携プロジェクトなど、目新しさばかりが先行し、人口減少や出生数の回復に直接つながるかどうかは不透明だ。
“こどもまんなか”の理念と現場とのズレ
保育や教育の現場からは、「現場の課題に即していない」「支援が届いていない」といった声があがる。たとえば保育士の処遇改善策は、現場の実情を反映していないうえに、施設によって給与の引き上げが行われていない例もある。こども家庭庁が掲げる“こどもまんなか社会”の理想と、現場のリアルのギャップが浮き彫りになっている。
「無駄遣いでは?」と国民の不満も
広告制作や広報イベントなど、効果が見えづらい支出も注目されている。たとえば、特定の広告会社に1350万円をかけて制作したプロモーション映像には、「この予算があれば、もっと現場の支援に回せたのでは」という声も。国民の間には、こども家庭庁が「パフォーマンス重視の無駄な省庁」となっていないかという疑念が広がっている。
増え続ける外国人と、減り続ける日本人
一方で、在留外国人の数は過去最多を3年連続で更新し、2023年は前年比34万7000人増の350万6000人に。働き手不足を補う形で外国人労働者に依存する一方、日本人の減少には歯止めがかかっていない。このままでは、社会保障制度や地域経済に深刻な影響が出るのは避けられない。
- 日本人の人口が89万8000人減少、過去最大規模の減り幅
- こども家庭庁は5兆円超の予算も、実効性に疑問
- 保育士処遇や貧困対策など、現場ニーズと施策にギャップ
- 広報・イベントへの過剰支出に「無駄遣いでは」との声
- 外国人は増加、日本人は減少という構図がより鮮明に
こども家庭庁が真に“無駄な省庁”と呼ばれずに済むかどうか。それは、机上の空論ではなく、現場の声を施策に反映させ、日本人の減少に歯止めをかける実効的な政策を打ち出せるかにかかっている。国民の厳しい視線が今、まさにその動向を見つめている。