2025-10-08 コメント: 3件 ▼
三原じゅん子氏「WLBは極めて重要」発言の正論と実績の乖離 国民には何も見えない現実
自民党の高市早苗総裁が就任あいさつで「ワーク・ライフ・バランス(WLB)という言葉を捨てる」と述べた発言が波紋を広げています。 こども政策担当の三原じゅん子大臣は7日の会見で、「自民党総裁としての決意を述べられたのだと思います」と述べつつ、「WLBは極めて重要なものです」と明確に反論しました。
高市総裁の「WLB捨てる」発言が波紋
自民党の高市早苗総裁が就任あいさつで「ワーク・ライフ・バランス(WLB)という言葉を捨てる」と述べた発言が波紋を広げています。
高市氏は4日の党本部で、「全員に馬車馬のように働いていただく。私自身もWLBという言葉を捨てる」と発言しました。この強い言葉は「仕事に全力を尽くす決意の表れ」とも受け止められる一方で、過労死問題や家庭との両立を軽視する姿勢だとして批判が相次いでいます。
政府内では早くも火消しに追われる動きが見られ、関係閣僚からも慎重論が出ています。
三原じゅん子大臣「WLBは極めて重要」
こども政策担当の三原じゅん子大臣は7日の会見で、「自民党総裁としての決意を述べられたのだと思います」と述べつつ、「WLBは極めて重要なものです」と明確に反論しました。
「働く人が家庭を犠牲にしてはならない」
「共働き・共育てを支える仕組みが不可欠です」
「若い世代が安心して子どもを産み育てられる社会にしたい」
「WLBの推進は国の責任でもあります」
「高市総裁の意気込みを実行に結び付けていくことが大事です」
三原氏は「仕事と子育ての両立を目指す人生設計を望む若者が増えている」として、現実的な働き方改革の必要性を訴えました。
しかし問題は、三原氏がこれまで掲げてきた政策が「どのような結果を残したのか、国民には全く見えていない」という点です。こども政策担当相として発足以来、保育士不足や待機児童、育児支援制度の格差といった課題は依然として解消されていません。WLBの重要性を語ること自体は正論でも、その理念を実行に移すための仕組みや成果が示されていないのです。
実績なき理念と政治の責任
国民の多くが望むのは「言葉」ではなく「結果」です。三原氏は女性や子育て支援政策の顔として注目されてきましたが、予算規模の拡大や制度整備の進展は鈍く、現場では「支援を実感できない」という声が上がっています。
高市総裁が「WLBを捨てる」と言い、三原氏が「WLBは重要」と返す構図は、一見対立のようでありながら、実際にはどちらも国民生活を改善する実効策を打ち出せていない点で共通しています。
この空洞化した議論こそが、政治への信頼を失わせている要因です。与党内の意見の違いは健全なものですが、政策としての成果を伴わなければ、結局は「言葉の応酬」に過ぎません。
WLBを掲げるだけでは足りない
ワーク・ライフ・バランスを守るという理念は、単に「働き方の柔軟化」を意味するのではなく、国家として人をどう支えるかという方向性を問うものです。少子化が進み、若い世代の希望が見えにくい中で、政治が「現実を変えた」と胸を張って言える取り組みはどれほどあるでしょうか。
三原氏が「WLBは極めて重要」と語るなら、その理念を数字と実績で示すべきです。国民はもう、スローガンだけの政治に納得していません。