伊藤大気氏が墨田区で都議選初挑戦　インボイス廃止と減税で中小業者守る訴え

インボイス廃止と消費税減税を訴え　地域経済の再建に挑む

東京都議会議員選挙が本格化する中、墨田区（定数3）で初挑戦する日本共産党の伊藤大気氏が、街頭で力強く政策を訴えている。14日には共産党書記局長の小池晃氏や立憲民主党の藤原のりまさ衆院議員が応援に駆けつけ、野党共闘による「本気の勝負区」として注目を集めた。

伊藤氏は演説で「いま最も苦しんでいるのは中小企業や個人事業主。消費税の減税とインボイス制度の廃止で、現場の声に応える都政をつくる」と述べ、地域経済を立て直すための即効性ある施策を前面に出した。特にインボイス制度に対しては、「自営業者に新たな事務負担を強いる制度であり、廃止する以外に道はない」と明確に主張した。

物価高や経済停滞が続く中、税の簡素化と実質的な負担軽減は中小事業者にとって死活問題だ。だが一方で、インボイス制度は税の透明性確保の手段でもあり、完全な廃止には税制全体の見直しが不可欠との指摘もある。単なるスローガンではなく、実現可能性を伴った制度設計が求められる。

立憲の藤原氏が応援　「共産との信頼関係で共闘を」

この日は立憲民主党の藤原のりまさ衆院議員も墨田区入りし、伊藤氏への応援演説を行った。藤原氏は「共産党との信頼関係はすでに確立している」と語り、昨秋の衆院選での選挙協力を成功例として挙げ、「立憲を応援する人たちにも、伊藤さんの政策に目を向けてほしい」と呼びかけた。

これまで立憲内でも賛否が分かれていた共産党との選挙協力だが、今回の都議選では3人区以下で候補者を一本化する動きが顕著だ。伊藤氏がその象徴とも言える存在になっている。

「自民党政治を終わらせる」決意と共闘の先に

伊藤氏は「いまの自民党政治では庶民の声は届かない。大企業優遇と補助金ばらまきの政策をやめ、実効的な減税と支援で生活を立て直すべきだ」と訴えた。また、「共産・立憲が連携し、小池都知事の与党勢力に真正面から対抗する枠組みを作りたい」と語り、都政の勢力図の転換を掲げる。

だが、野党の共闘が数合わせで終わってしまえば、政策の一貫性や責任の所在が不透明になる可能性もある。有権者の信頼を得るためには、与党批判だけではなく、経済・福祉・安全保障を含めた現実的な総合政策が不可欠だ。

ネットユーザーの反応

「インボイス廃止は響くけど、廃止後どうするかが見えない」
「伊藤さんの話、現場の声が詰まってていい。もっと知ってほしい」
「共産と立憲の連携が本気なら政権も取れるかも…でもまだ弱い」
「与党批判だけじゃなく、未来への道筋がほしい」
「中小事業者への支援は急務。減税一本化に賛成」

現場から聞こえてくるのは、期待と不安が入り混じった声だ。伊藤氏の政策が単なる選挙向けのアピールに終わるのか、それとも地域社会に変革をもたらす一歩になるのかは、今後の言動と行動力にかかっている。