2025-05-26 コメント投稿する ▼
外免切替制度見直しへ加速 観光客の免許取得悪用に政府が本格対応
外免切替制度、見直し加速へ 国家公安委員長が方針示す
外国で取得した運転免許証を日本の免許に切り替える「外免切替」制度について、政府が制度の見直しを急ぐ姿勢を強めている。坂井学国家公安委員長は、申請者の住所確認の厳格化や日本の交通ルールに関する試験内容の見直しなどを、可能な限り早く進めるよう警察庁に求める考えを明らかにした。
制度の緩さが生むリスクと悪用
外免切替制度は、本来は海外在住の日本人などが一時的に運転できるように設けられた制度だ。しかし近年、観光目的で入国した外国人が短期間の滞在中に免許取得を申請するケースが急増している。
特に指摘されているのが、知識確認試験があまりにも簡単である点だ。○×形式で10問中7問正解すれば通る内容で、日本の交通ルールを十分に理解していなくても取得できてしまう。また、申請にあたっての住所確認も形式的で、ホテルなど一時的な滞在先を住所と認めてしまう運用も問題視されている。
制度悪用の温床に? SNSや通販サイトに横行する「取得代行サービス」
この制度の緩さにつけ込んで、中国語圏のSNSや通販サイトでは、「外免切替」を支援する代行業者が現れている。15万円前後で運転免許の取得を“サポート”するという業者も存在し、手続き代行を謳って需要を拡大している実態がある。警察庁によると、2023年には外免切替の申請者のうち実に9割以上が外国籍だったという。
相次ぐ事故に危機感 政府が制度見直しを本格化
こうした背景の中、外国人ドライバーによる重大な事故も後を絶たない。最近では、三重県での逆走事故や埼玉県でのひき逃げ事件などが社会に大きな衝撃を与えた。いずれの運転者も外免切替制度を利用して免許を取得していたとされる。
坂井国家公安委員長は、住民票の写しなど正式な書類による住所確認を必須とし、観光ビザでの申請を実質的に排除する方向性を明確にした。試験内容についても、日本の交通規則を十分に理解しているかを問う内容へと強化する意向だ。
「共生」と「安心」をどう両立させるか
林官房長官も「国民の安心と安全を守ることが最優先でありながら、外国人と共に暮らせる社会を築くことも重要な使命」と述べ、関係省庁が連携して見直しを進めると表明している。制度の穴をふさぎ、適切な共生を進めるための一歩として、外免切替制度の抜本的改革が急がれる。
ネットユーザーの反応
「知識試験が小学生レベルって、そりゃ事故も増えるわけだ」
「ホテルを住所にして免許が取れるとか信じられない」
「共生を否定しないけど、安全が軽視されては意味がない」
「15万払えば免許が取れるビジネス、明らかにおかしい」
「制度がザルなのに、責任は国民に回ってくるのが納得いかない」
この問題は単なる交通制度の見直しにとどまらず、日本がこれから目指す「安全な共生社会」の実現に向けた試金石ともいえる。政府の対応が問われる局面だ。