2025-06-19 コメント投稿する ▼
中谷防衛相が空自C2輸送機のジブチ派遣を命令 中東情勢緊迫で邦人退避に備え即応体制へ
イスラエル・イランの緊張高まる中、空自機を緊急展開
中谷元防衛相は6月19日、激化するイスラエルとイラン間の武力衝突を受け、現地や周辺地域に滞在する日本人の安全確保を目的に、航空自衛隊のC2輸送機2機をアフリカ東部ジブチに派遣するよう命じた。防衛省内で記者団に明かした。
中東地域ではイランとイスラエル間の報復応酬が続いており、在留邦人の避難計画が現実味を帯びてきた。C2輸送機の派遣は、自衛隊法に基づく「在外邦人等の輸送」にあたる緊急措置であり、実際の退避命令が出されれば、機材と隊員が直ちに対応できる体制を整える狙いがある。
「平和ボケとか言われてきたけど、こういう備えは評価できる」
「ジブチに空自がいるのも知らなかった。必要な展開だと思う」
ジブチ拠点の重要性浮き彫りに アフリカ東部で日本の安全保障最前線
今回のC2派遣先であるジブチは、2011年に自衛隊が初めて海外に恒久施設を置いた戦略拠点。中東・アフリカでの海賊対策や人道支援、そして今回のような有事対応で機動力を発揮できる地理的要所に位置している。
中谷防衛相も、「現地情勢を踏まえて、すぐに輸送活動を実施できるよう万全を期す」と述べ、今後さらに緊張が高まった際には、即応性を確保することが重要だと強調した。
ジブチの拠点、いざというときにちゃんと役立ってるんだな
与野党の意見割れる中、自衛隊の実動が問われる
邦人保護をめぐる自衛隊の海外展開については、これまで一部野党から「武力介入と紙一重」といった慎重論も根強く存在してきた。しかし今回のように、自衛隊が「非戦闘地域」での退避支援を担うケースに対しては、超党派で一定の理解も広がりつつある。
実際、過去にも2016年の南スーダン派遣時や2021年のアフガニスタン情勢緊迫時などに、同様のC2輸送機による邦人輸送計画が組まれたが、当時は十分な体制が整わず、課題を残した。
今回の派遣は、それら過去の反省を踏まえた即応体制の実効性を試す機会にもなる。
野党もこういう時は文句ばかり言ってないで、支援してほしい
スパイ防止法の未整備と邦人安全のジレンマ
今回の対応から浮き彫りになったのは、海外における邦人の安全を守るための法的・外交的整備が日本では依然として脆弱であるという現実だ。特に、日本は先進国の中で唯一「スパイ防止法」がない国とされており、治安情勢が不安定な地域で情報収集や安全管理を行う体制にも限界がある。
邦人の安全を本気で守るなら、こうした法制度の整備と、現地での情報収集力強化は不可欠だ。万が一、現地で誘拐やテロに巻き込まれた場合、自衛隊の展開だけでは限界があることも冷静に見つめなければならない。
中東情勢が一触即発の様相を見せるなか、日本政府がどこまで邦人保護の意思と能力を示せるか——その真価が問われている。