2025-04-04 コメント投稿する ▼
中国無人機が急増 南西諸島で延べ30機確認 防衛相「警戒を強化」
中谷氏は「中国による軍事活動は、我が国周辺でますます拡大・活発化している。無人機の飛行もその一環だ」と述べ、警戒と監視に全力を挙げる姿勢を示した。
増加する中国の無人機活動
- 2024年度に日本の南西諸島周辺で確認された中国の無人機は、延べ30機。
- 2021年度には4機にとどまっていたことから、ここ数年で急増している。
- 活動範囲も広がっており、これまで見られなかった奄美大島周辺でも飛行が確認された。
特に注目されたのは、今年2月に沖縄本島と宮古島の間を通過した無人機「TB001」だ。この機体はその後、奄美大島沖を経て種子島の南東まで飛行した。航空自衛隊は即座にスクランブル(緊急発進)をかけて対応している。
また昨年8月には、与那国島と台湾の間を抜けて太平洋上を旋回し、再び同じルートで東シナ海に戻るという複雑な飛行も確認されている。
防衛省は監視を強化
防衛省では、こうした無人機の動きが「力による現状変更」の一環である可能性もあるとして、警戒態勢を強めている。
中谷氏は「中国の対外姿勢や軍事的な動きは、日本にとっても国際社会にとっても重大な懸念材料だ」と指摘。今後もアメリカなどの同盟国と連携しつつ、監視体制を強化していく考えを示した。
日米防衛相会談でも、東シナ海での中国の活動に対抗するため、同盟の抑止力と対処力を高める必要があるとの認識で一致している。
地域の緊張感は高まる一方
中国は近年、台湾周辺での軍事演習や海警船の活動を繰り返しており、日本の南西諸島もその影響を受けている。特に無人機は、有人機と比べてコストが低く、リスクも少ないため、今後さらに増える可能性がある。
防衛省では今後も、迅速かつ柔軟に対応できる態勢を整えるとともに、関係国との情報共有を進めていく方針だ。