2025-09-26 コメント投稿する ▼
中谷防衛相「抗議は妨害」発言に撤回要請 沖縄の市民活動を巡り波紋広がる
沖縄県選出の野党国会議員でつくる「うりずんの会」は2025年9月26日、防衛省を訪れ、中谷元防衛相が市民の抗議活動を「妨害行為」と断定した発言について撤回を求めました。 うりずんの会は「抗議は民主主義社会で当然認められる表現行為であり、政府の権力者が圧力をかけるのは許されない」と批判しました。
中谷防衛相の「妨害」発言に撤回要請
沖縄県選出の野党国会議員でつくる「うりずんの会」は2025年9月26日、防衛省を訪れ、中谷元防衛相が市民の抗議活動を「妨害行為」と断定した発言について撤回を求めました。要請書では「二度と沖縄を戦場にさせないという願いから抗議が行われている。大臣が一方的に妨害と決めつけるのは憲法が保障する表現の自由を侵害するものだ」と強調しました。
中谷氏は9月19日の記者会見で「沖縄では自衛隊の活動に対する過度な抗議活動、妨害行為が続いている」と発言。背景には、米海兵隊との共同訓練「レゾリュート・ドラゴン」や陸上自衛隊の防災訓練、さらには「沖縄全島エイサーまつり」への出演計画などに対して市民団体が抗議活動を行い、実際に訓練内容や参加計画が変更された経緯があります。
市民の抗議活動を「妨害」と断定
沖縄では基地や自衛隊をめぐる抗議活動が長年続いており、住民が生活や文化に及ぶ影響を懸念して声を上げています。今回の発言はそうした活動を「妨害」と決めつけたものであり、国と住民の溝を深めかねません。うりずんの会は「抗議は民主主義社会で当然認められる表現行為であり、政府の権力者が圧力をかけるのは許されない」と批判しました。
「市民の声を妨害と決めつけるのは表現の自由への攻撃だ」
「抗議は民主主義の当然の権利だ」
「政府が責任を果たさないから抗議が起きている」
「大臣が発言を撤回しないのは矛盾している」
「沖縄を再び戦場にする道は絶対に許さない」
防衛省側は撤回を拒否
要請に参加した日本共産党の赤嶺政賢衆院議員は「抗議が起こるのは政府が責任ある態度をとっていないからだ」と指摘しました。これに対し応対した金子容三防衛政務官は「抗議活動を否定するわけではない」と述べつつ、中谷氏の発言撤回や謝罪は拒否しました。赤嶺氏は「矛盾している」として重ねて撤回を求めました。
今後の焦点
今回の問題は、防衛相の発言が市民の表現行為にどこまで影響を与えるかを示す事例となりました。表現の自由と安全保障政策のバランスをどう確保するかが問われています。政府が抗議を「妨害」と扱えば、住民参加の民主主義を萎縮させる危険があります。沖縄をはじめ全国的に議論が広がる可能性があります。