2025-03-21 コメント投稿する ▼
PFAS除去活性炭の適正管理を自治体に通知 環境省が新たな指針
■ PFASとは?
PFASは、ペルフルオロアルキル化合物やポリフルオロアルキル化合物を指し、約1万種類以上が存在するとされる。これらの物質は水や油をはじく特性を持っており、長年にわたり消火泡や包装紙、防水衣料、調理器具などさまざまな製品に使用されてきた。しかし、PFASの中でも特にPFOSやPFOAは、発がん性や内分泌かく乱作用を引き起こす可能性があり、環境中で分解されにくいため、長期的に蓄積されてしまうという問題がある。
■ 活性炭の取り扱い
PFASを除去する方法として、活性炭が有効であることが広く知られている。活性炭には微細な穴があり、この穴がPFASを吸着するため、浄水や浄化作業で使われることが多い。しかし、PFASを吸着した活性炭の取り扱いには注意が必要だ。浅尾慶一郎環境相は、「吸着後の活性炭は雨ざらしにせず、適切に保管することが重要だ」と強調しており、汚染が広がらないよう適切な管理が求められている。
■ 具体的な指針
今回、環境省が通知する指針では、PFASを含んだ活性炭を保管する際や廃棄する際の具体的な対応が示されている。以下のような管理が求められている。
保管時の注意点
- 雨ざらしにせず、汚染が広がらないように保管すること
- 活性炭が飛散したり、流出しないようにすること
- 害虫や害獣が近づかないように管理すること
- 他の廃棄物と混ざらないようにすること
廃棄時の対応
- 専門業者による収集・運搬を行い、適切な処理を行うこと
- 焼却処理を行い、その効率が99.999%以上であることを確認すること
- 廃棄処理の過程で排ガスや廃水が管理基準を超えないように監視すること
環境省は、これらの指針に従うことで、PFASによる汚染の拡大や健康リスクを防ぐことができると述べている。