江戸川区・原純子候補が都議選ラストサンデーで猛アピール　子どもと教育に寄り添う「やさしい都政」

江戸川区・原純子氏が訴える「やさしい都政」　都議選ラストサンデーに支持拡大狙う

都議選最終盤を迎えた6月15日、日本共産党の原純子候補（江戸川区・現職）は、志位和夫委員長と共に新小岩駅前で支持を訴え、多くの有権者を前に自身の「やさしい都政」ビジョンを力強く語った。共産党の全国的な路線とは一線を画し、原氏は地域密着の政策や福祉分野の実績を前面に押し出し、有権者の共感を呼び起こしている。

だが、その裏には都政を覆う財源問題と、都民が求める「減税」の声がある。給付や補助金で政策を訴えるだけでは、生活の底上げにはつながらないという厳しい現実も、原氏の訴えには問われている。

特別支援学校新設を実現　“子どもにやさしい東京”を掲げる

「障害のある子どもにも、のびのび学べる環境を」。
原氏が演説の中心に据えたのは、区内の都立特別支援学校で教室不足が深刻化し、パーティションで教室を仕切るという異常事態が常態化していた問題だ。原氏は繰り返しこの課題を都議会で取り上げ、結果として江戸川区東瑞江への新設が決定したことを報告した。

志位氏も「障害がある子どもの発達に力を尽くす教育こそが、すべての子どもを大切にする教育になる」と応援演説で原氏の活動を評価。単なる批判に終始せず、教育現場への具体的な提言を実現させた原氏の取り組みは、現職ならではの「成果」として有権者の支持を集めている。

「特別支援学校の新設、本当にありがたい」
「こういう小さな声に応えるのが政治だと思う」
「裏金より、こういう地道な実績に注目してほしい」
「現職の強みは“やった実績”だよな」
「無償化よりまず教育環境の整備を！」

“生活支援”を強調するが、減税という選択肢は触れられず

原氏は教育だけでなく、子育て支援や高齢者支援の分野でも“暮らしに寄り添う都政”を訴える。演説では、学校給食の無償化、修学旅行・制服・通学定期の無償化、子どもの公共交通運賃18歳まで無料化などを掲げ、高齢者にはシルバーパスの無料化、水道料金の10％引き下げなど、広範囲な生活支援政策を提示した。

しかし一方で、これらはすべて“支出を増やす”政策であり、物価高や税負担に苦しむ都民が切実に求めている「減税」には言及がない。真に生活を助ける政策とは、政府による一時的な補助金やバラマキではなく、恒常的な税制改革であるべきだという指摘は根強い。

「水道代安くしてくれるのは嬉しいけど、まずは税金下げてよ」
「減税こそが一番公平な支援」
「給食とか定期券より、家計の可処分所得を増やしてほしい」
「結局バラマキ頼みなら持続性がない」
「都政の財源は無限じゃない。そろそろ現実的に考えて」

裏金問題への批判と、現職としての“清潔さ”のアピール

江戸川区では、自民党の裏金問題で「非公認」となった元幹事長が再び立候補していることが、選挙戦の火種となっている。志位氏は「裏金、企業献金、政党助成金を自由に使う体質は有権者を裏切る行為」と非難。これに原氏も「都政の信頼を取り戻すために、クリーンな政治が必要」と訴えた。

共産党の党是として、企業・団体献金を受け取らない姿勢は明確だ。とはいえ、それが即“清廉潔白”を意味するわけではなく、都政の中でいかに透明性を担保していくかは今後の課題だ。裏金追及は重要だが、それを前面に出しすぎると“批判ばかりの政党”と受け取られるリスクもある。

「裏金問題で共産が注目されるのもわかる」
「でも“批判”だけだと響かないんだよね」
「原さんは批判じゃなく実績で勝負してる」
「清潔な政治って、派手じゃないけど必要だよな」
「企業献金も政党助成金も透明化が第一」

地域密着型の政治が持つ力　求められるのは「再分配」より「減負担」

原純子氏の政治スタンスは、地域課題に根ざした実直な政策提案と、都政の矛盾に向き合う姿勢が特徴だ。教育・子育て・高齢者福祉といった「生活の現場」から出発した政策は、多くの有権者の関心に届く。

だが、政策の方向性としては“再分配型”に偏りすぎているのも否めない。都政を変えるには、今ある税金をどう分配するかではなく、都民から過剰に徴収している部分を減らす、すなわち「減税」という改革も視野に入れる必要がある。

都民が自立し、生活の選択肢を広げられる社会。そのためには、福祉の拡充と並行して、行政による“過剰な介入”を減らし、自由な経済活動や消費を後押しする政策バランスが求められている。