2025-06-07 コメント投稿する ▼
白川よう子氏「沖縄を二度と捨て石にさせない」ひめゆりの塔訪問で平和への決意新たに
共産・白川氏「沖縄を再び捨て石にさせない」 ひめゆり訪問で平和の誓い新たに
日本共産党の白川よう子参院比例代表予定候補は7日、沖縄県糸満市を訪れ、「ひめゆりの塔」や「ひめゆり平和祈念資料館」など沖縄戦の慰霊施設を巡り、戦没者を追悼するとともに、戦争と軍事によって沖縄を再び「捨て石」にしないという強い決意を語った。戦後80年の節目を迎える中、改めて平和の大切さを訴え、「歴史をゆがめることは許されない」と強調した。
ひめゆりの塔に誓う「二度と戦争で犠牲を」
糸満市の「ひめゆりの塔」は、沖縄戦に動員された女子学徒たちの犠牲を悼む記念碑だ。白川氏は塔に献花し、案内を務めた平和ガイド・古謝章代さん(79)の説明を受けながら、資料館を丁寧に見て回った。
ひめゆり学徒隊に関する展示では、「学徒隊の犠牲者の86%が、日本軍の解散命令後に集中している」という事実が示されており、学徒たちが組織的な保護を失い、米軍の包囲網の中に放り出されたことが改めて浮き彫りとなっている。
白川氏は「“軍隊は住民を守らない”という沖縄戦の教訓の重さを痛感した。まさに今の沖縄の現実につながっている」と語り、南西諸島の軍事要塞化や米軍基地の集中を問題視。「沖縄がまた戦争に最も近い場所にされている。二度と“捨て石”にさせてはならない」と強い語調で述べた。
「歴史のねじ曲げ許さない」西田議員の発言に反論
白川氏はまた、自民党の西田昌司参院議員が「ひめゆりの塔」の説明について「歴史の書き換え」と発言した件にも言及。「何の根拠もなく、歴史をねじまげる発言であり、到底容認できない」と厳しく批判した。
同行した古謝ガイドも「資料館をきちんと見れば、あんな発言はできないはずだ。実際に遺族や関係者が何十年もかけて集めた証言と資料がある」と怒りをにじませた。
沖縄戦に関する歴史の事実を政治的に利用し、歪めるような動きには、現地の住民を中心に強い反発が続いており、今回の白川氏の訪問はそうした地元の声を代弁する形となった。
「魂魄の塔」「平和の礎」も訪問 戦後80年の節目に平和への訴え
白川氏は、ひめゆりの塔だけでなく、戦没者の遺骨を住民が拾い上げて建立した「魂魄(こんぱく)の塔」や、「平和の礎」、県立平和祈念資料館なども訪問。戦没者を慰霊しながら、平和を守る決意を新たにした。
沖縄は今もなお、基地の集中や有事対応の最前線とされている。この状況は、本土では見えにくいが、現場を歩くとその異常さがよくわかる
白川氏は、沖縄戦を経て築かれた「平和国家・日本」の原点が、今、見失われかけていると指摘。「再び軍拡に突き進み、戦争のできる国になろうとしている現実を変えなければならない」として、戦争体験の継承と政治の責任を訴えた。
ネットでは賛否両論 「平和守れ」「歴史の見方は一つじゃない」
白川氏の活動に対して、SNSではさまざまな意見が寄せられた。とくに「ひめゆりの塔」を巡る政治家の発言が波紋を広げていた中で、現地を実際に訪れたことへの評価も目立った。
「政治家が現場に足を運んで話を聞く姿勢は大事だと思う」
「“捨て石にさせない”という言葉が胸に響いた」
「歴史に真摯に向き合う姿勢は支持したい」
「でも、歴史の見方って一つじゃない。共産党の主張だけが正義ではない」
「今さら沖縄を基地のない島にするのは非現実的」
沖縄の基地問題や平和運動をめぐっては、賛否が大きく分かれる現実もある。ただし、こうした現場からの声を丁寧に汲み取り、政治的なパフォーマンスで終わらせず、国民的な議論に昇華させることが求められている。
歴史の継承と現実の課題を重ねる政治の責任
白川氏の「歴史をゆがめさせない」という訴えは、単なる過去の話ではなく、今の政治の在り方に直結する。沖縄が再び戦争に巻き込まれる恐れのある地域とされている現状、そしてそれを容認するような政策判断が進められていることへの強い警鐘でもある。
戦後80年を目前に控え、過去の犠牲と向き合いながら、未来の安全保障と平和政策をどのように描くのか。政治家たちの歴史認識と姿勢が、改めて問われている。