2025-07-29 コメント投稿する ▼
武藤経産相が関税15%引き下げを要請 日米合意の早期履行を8月1日までに求める
武藤経産相、対米関税引き下げ「8月1日までに」 実施時期巡り米国に圧力
日米が関税15%で合意も、発効時期は未定
日米間で合意された関税引き下げの実施時期をめぐり、政府がアメリカ側に早期の措置を強く求めている。武藤健二経済産業大臣は7月29日、閣議後の記者会見で「8月1日の期限を念頭に、速やかに必要な大統領令の発出を求めている」と述べ、関税引き下げの実施時期を明確にするようアメリカ側に圧力をかけていることを明らかにした。
今月初めに日米両政府は、アメリカが日本製品に課していた最大25%の関税を15%へと引き下げることで基本合意。対象品目には農産物、電子部品、繊維、自動車部品など多岐にわたる製品が含まれるが、引き下げの「開始日」は明示されていない。
「大統領令の発出を急げ」武藤氏が明言
武藤大臣は、「合意を絵に描いた餅にせず、現実の恩恵として産業界に届けるには即時の措置が必要だ」と述べ、発効の遅れが与える経済的損失への懸念を表明。また、日米双方で合意された自動車関税(従来25%)の引き下げについても、「できるだけ早く15%へ引き下げるよう調整中だ」として、並行して進められている協議に対する注目も促した。
政府内では、8月1日を「事実上のデッドライン」とし、それまでにアメリカが関税緩和措置に関する大統領令を発出しなければ、日本側の産業界からの反発や政権批判につながる恐れがあるとの危機感がある。
国内影響と支援策、「ちゅうちょなく対応」
関税引き下げが日本に与える影響について、武藤氏は「特定業種が競争の激化や価格下落に直面する可能性がある」とした上で、「国内産業や雇用に与える影響を見極め、追加的な対応が必要であれば、ちゅうちょなく行う」と述べた。
政府は現在、繊維業界や地方の中小農業法人などを中心にヒアリングを実施しており、必要があれば補助金・税制措置・雇用安定対策を含む支援策を速やかに用意する構えだ。
経済産業省内でも、「関税緩和による恩恵と打撃の両面を正しく測定しなければ、長期的な競争力を損なう」との懸念が根強く、単なる関税削減による「輸入増」だけにとどまらない経済対策の必要性が指摘されている。
有権者の声「交渉して終わりじゃない」「国内に目を向けて」
日米合意の実行を巡る動きに対し、SNS上では以下のような有権者の声が上がっている。
「合意して満足してるだけじゃ困る。ちゃんと履行させて」
「関税下げて終わり、じゃ国内産業がつぶれる」
「農家とか中小企業の支援、ちゃんとやるんだろうね?」
「またアメリカの都合で先延ばしになる気がしてならない」
「武藤さんの“ちゅうちょなく支援”って信じていいのかな…」
こうした声からも、国民の関心が「合意内容の具体化」と「国内への配慮」に集中していることが分かる。実行力と説明責任、双方が今の政権には問われている。