2025-01-15 コメント投稿する ▼
賃上げ減税制度「適正でないおそれ」 会計検査院が指摘 過大に減税された額は約157億円
会計検査院の試算によれば、過大に減税された額は約157億円に達し、賃上げを促す減税措置として「適切なものとなっていないおそれがある」と指摘されています。
この制度の設計により、企業は教育訓練費の増加分以上の減税を受けることが可能となり、費用負担の何倍もの減税を享受できる状況が生まれています。これにより、税負担の公平性が損なわれる可能性が指摘されています。
さらに、経済産業省などの関係機関は、この制度による賃上げの効果について十分な検証を行っていないことが明らかになりました。経済産業省は、「今後、検証に必要なデータの整備や分析方法の精査など、さらなる取り組みが必要だと考えている」と述べています。
このような状況を受けて、制度の見直しや改善が求められています。過剰な減税が行われている現状では、税負担の公平性が損なわれ、また、賃上げ促進の効果が十分に発揮されていない可能性があります。今後、関係機関による制度の再評価と適切な調整が期待されます。
賃上げ減税制度の問題点
・2018年度から、企業が教育訓練費を増加させることで法人税が減税される制度が開始された。
・会計検査院の調査で、約8割の企業が教育訓練費の増加額以上の減税を受けていた。
・中には支出額の数十万倍以上が減税されている企業もあり。
・試算によると、過大に減税された額は約157億円に上る。
・減税措置が賃上げ促進として「適切でないおそれがある」と指摘された。
・経済産業省は、賃上げ効果の検証を十分に行っていない。
・今後、データ整備と分析方法の見直しが必要とされている。