自民党兵庫県連、総裁選前倒しを全会一致決定　石破首相に責任論強まる

自民党兵庫県連、総裁選前倒しを全会一致で決定

自民党兵庫県連は8月31日、拡大幹事会を開き、党総裁選の前倒し実施を全会一致で決定した。9月2日に予定される両院議員総会では、都道府県連代表47人が臨時総裁選の是非について意見を表明することになっており、兵庫県連は「賛成」を明確に伝える方針だ。末松信介県連会長（参院議員）は会見で「党が大敗を喫した以上、組織のトップとして責任を果たすべきだ」と語り、石破茂首相（自民党総裁）に対する強い危機感をにじませた。

選挙敗北を背景に高まる責任論

今回の判断の背景には、昨年の衆院選や今夏の参院選での惨敗がある。とりわけ参院選での敗北は深刻で、石破首相に対する党内の求心力低下を決定づけたとの見方が強い。拡大幹事会に出席した27人の県連幹部からは「党の立て直しには早期のリーダー交代が必要」との声が相次ぎ、最終的に全会一致で前倒しを求める結論に至った。

SNS上でも今回の決定に注目が集まり、

「兵庫県連の全会一致は重い判断だ」
「国民の声を反映するならトップ交代は避けられない」
「惨敗の責任を問わないと党が立ち直れない」
「石破首相の誠実さは評価するが、政治は結果がすべて」
「総裁選前倒しは世論的にも当然の流れだ」
といった反応が見られる。

地方組織からの突き上げ

兵庫県は自民党にとって重要な地盤であり、ここでの全会一致の判断は全国の県連に波及する可能性がある。党本部主導の判断ではなく、地方組織が声を上げる形となったことも注目点だ。かつての政権危機でも、地方からの突き上げが党内情勢を大きく動かした経緯がある。

今回も同様に、兵庫県連の決定が他県連の判断に影響を及ぼす可能性があり、総裁選前倒し論が一気に加速する可能性が高い。特に、参院選で敗北が目立った地域の県連では「早期にけじめを」という意見が強まっている。

石破首相の政権運営に暗雲

石破首相は続投の意思を示しているが、総裁選の前倒しが決まれば求心力の低下は避けられない。すでに森山裕幹事長の進退問題など政権運営を揺さぶる要素が重なっており、党内の結束は大きく揺らいでいる。

石破政権の課題は経済対策や安全保障にとどまらず、党内基盤そのものの維持に及んでいる。兵庫県連の全会一致という重い決断は、石破首相にとって厳しい試練であり、9月2日の両院議員総会の行方次第で政局は一気に流動化する可能性がある。

石破首相に突きつけられた総裁選前倒し要求

自民党兵庫県連の全会一致による総裁選前倒し決定は、石破政権にとって大きな打撃となった。選挙敗北の責任論が地方から突きつけられた形であり、党内のリーダーシップを維持できるかどうかが問われている。石破首相は続投を模索しているが、地方組織の動向次第では政権の先行きが一気に不透明になりかねない。