【全国学力テストで中3数学が50%割れ】教育改革の限界?ICT導入進むも学力低下止まらず、文科省に問われる“本質”

1 件のGood
43 件のBad

【全国学力テストで中3数学が50%割れ】教育改革の限界?ICT導入進むも学力低下止まらず、文科省に問われる“本質”

全国学力テストで中3数学が50%割れ 子どもたちに何が起きているのか


文科省発表の2025年度全国学力テスト 国語・数学ともに低下傾向
デジタル化進めど成果見えず 学校現場に押しつけられる“形式改革”
学力より指導要領?「テストのための教育」の限界が露呈

文部科学省は7月14日、小学6年生と中学3年生を対象に今年4月に実施した2025年度の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果を公表した。中学3年生の数学の正答率は48.8%と、ついに50%を下回り、全体としても小中ともに国語・算数(数学)の得点は前年より下がる結果となった。

また、今回初めて中3理科では、タブレットなどデジタル端末を使ったオンライン試験(CBT)形式が導入されたが、明確な成果は見られず、教育現場に“手段だけの改革”が先行していることを浮き彫りにした。

中3数学、ついに正答率50%を下回る


全国平均の正答率は、小学6年生で国語67.0%、算数58.2%、中学3年生では国語54.6%、数学48.8%。2024年度よりすべての教科で数字が下がっており、基礎的な学力の低下が続いている。

理科は3年ぶりの実施で、小6が57.3%。中3理科については、オンライン試験形式とし、国際的な学力調査でも採用されるIRTスコア方式が初めて導入された。全国平均は505点で、基準点(500)をわずかに上回るにとどまった。

「これが今の中学数学のリアルか…ショック」
「デジタル端末ばかり入れても、学力は上がらない」
「数学48%って、“半分も分からない”ってことだよね」
「学校は指導要領と忙しさばかりで、学ぶ時間を確保できてない」
「ICT教育の前に、“教える人”の質と余裕が必要では?」

こうした反応に共通するのは、「形式ばかりの改革では、肝心の学力は向上しない」という根本的な疑念だ。

「ICT化」だけが先行 肝心の中身が置き去りに


中3理科で導入されたCBT(Computer Based Testing)は、生徒がタブレットなどを用いて解答する方式だ。評価にはIRT(項目反応理論)という高度な統計手法が導入され、国際水準との比較も意識されている。

だが、生徒にはそのスコアは直接知らされず、5段階の位置づけでの返却にとどまる。保護者や現場教師からは「結局、何ができなかったのか分からない」との不満も出ており、教育的なフィードバックとしての有効性は疑問視されている。

加えて、オンライン化に伴うトラブルや操作負担もあり、現場からは「評価方式の“グローバル化”よりも、まず基本的な学力支援を」という声が強まっている。

学力低下の根本は“詰め込み”でも“ゆとり”でもなく、“現場の疲弊”


現在の教育現場は、指導要領改定・ICT機器導入・教科横断型の学習改革など、新しい取り組みに次々と追われている。その一方で、教員の人手不足や長時間労働、保護者対応の激化など、日々の指導に十分な時間とエネルギーを注ぐことが難しい状況にある。

「ゆとり教育」の反省を踏まえた“学び直し”の取り組みも続いているが、結果として現場が息切れし、子どもたちに十分な“土台”を提供できていない実態がある。

学力の底上げを真に実現するには、形式ではなく「教える人」と「学ぶ時間」の質を根本から見直す必要がある。

教育を数値化しても、子どもは育たない


文科省は7月31日に詳細な分析結果を公表予定としているが、その前に今一度、「テストのための学力」が本当に目指すべき姿なのかを問い直すべきだろう。

国際標準への対応、タブレット学習、AI教材の導入――そうした動きは決して悪ではない。しかしそれが「数字を上げるための改革」になってしまえば、子どもたちの“本質的な学び”はかえって遠のいてしまう。

いま問われているのは、「正答率」ではなく、「何のために学ぶのか」という問いそのものだ。

コメント投稿する

2025-07-15 13:48:11(植村)

1 件のGood
43 件のBad

上記の阿部俊子の活動をどう思いますか?

コメント投稿

コメントを投稿することができます。管理者の確認後公開されます。誹謗中傷・公序良俗に反する投稿は削除されます。

※サイト運営スタッフにより内容が確認後公開されます。24時間以内に確認されます。

GOOD/BAD評価

今週GOOD評価の多かった活動

人気のある活動報告

7日間でコメント投稿数が多かった活動報告

オススメ書籍

わが憲法改正案

わが憲法改正案

「正しい政策」がないならどうすべきか: 政策のための哲学

「正しい政策」がないならどうすべきか: 政策のための哲学

今さら聞けない! 政治のキホンが2時間で全部頭に入る

今さら聞けない! 政治のキホンが2時間で全部頭に入る

リベラルとは何か-17世紀の自由主義から現代日本まで

リベラルとは何か-17世紀の自由主義から現代日本まで

阿部俊子

新着記事

検索

政治家の名前検索、公約の検索が行えます。

ランキング

政治家や公約の各種ランキングを見ることができます。

ランダム評価

公約・政策がランダム表示され評価することができます。

選挙情報

今からの選挙・過去の選挙結果などが確認できます。

アンケート

当サイトで行っているアンケート・投票にご協力ください。

2025年 第27回参議院議員通常選挙(参院選)

「先生の通信簿」は、議員や首長など政治家の公約・政策を「みんなで」まとめるサイトです。また、公約・政策に対しては、進捗度・達成度などを含めたご意見・評価を投稿することができます。

政治家や議員の方は、公約・政策を登録し有権者にアピールすることができます。また、日頃の活動報告も登録することができます。

選挙の際に各政治家の公約達成度や実行力など参考になれば幸いです。

※この情報は当サイトのユーザーによって書き込まれた内容になります。正確で詳しい情報は各政治家・政党のサイトなどでご確認ください。

X (Twitter)

標準偏差:20.62