2025-06-12 コメント投稿する ▼
上下水道の老朽化が進行 補助金頼みから脱却し、自治体支援と減税による再建を
老朽化する上下水道、自治体の限界が浮き彫りに 国は予算確保と支援体制を強化せよ
6月12日、参議院国土交通委員会で行われた質疑で、公明党の安江のぶお議員が、全国的に深刻化する上下水道の老朽化問題に対して「市町村任せでは限界がある」と強く訴え、国による財政支援の強化を求めた。特に、埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故を例に挙げ、放置されたインフラが市民の命と暮らしを脅かす危機的状況にあると警鐘を鳴らした。
この問題に対し、高橋克法国交副大臣は「必要な予算を毎年度確保するよう努める」と答弁。国がどこまで具体的に動くかが今後の焦点となるが、インフラの維持管理が“自治体の裁量と財力”に大きく依存している現行制度の限界は、もはや隠しようがない。
老朽化が進むインフラ、放置の末に事故が起こる
安江氏が言及した八潮市の道路陥没事故は、老朽化した下水道管が原因とされる。全国ではこのようなインフラ事故が年間数百件にのぼり、人的被害を伴う事例も少なくない。総務省の調査では、設置から50年以上経過した上下水道管の割合は年々増加しており、今後20年で全体の約4割が更新時期を迎えるとされる。
「うちの近くの水道管、いつ破裂してもおかしくない」
「こういうのって結局、事故が起きてから対策するのが常」
「自治体に丸投げじゃどうにもならないよ」
こうした声がネット上でも相次ぎ、更新費用を賄いきれない自治体の“見て見ぬふり”が、将来的な大事故に直結しかねないという危機感が広がっている。
技術職員不足と財政難、自治体を圧迫
上下水道の維持管理が市町村に任されている中で、最大の課題は「人」と「金」だ。技術系職員の採用が進まず、熟練者の退職が相次ぐ中で、調査・修繕・更新といった専門的作業を担える人材が不足。また、人口減少と税収の減少により、そもそも改修に充てる予算を確保できない自治体も少なくない。
こうした状況に対し、安江氏は「市町村の自主努力を支えるための補助金制度を、抜本的に強化すべきだ」と指摘。単年度の交付金だけではなく、中長期的な支援スキームの必要性もにじませた。
「職員も足りない、予算も足りない、だけど責任は自治体」
「国が主導してモデル事業とかすべきでは?」
「水道止まってからじゃ遅い」
現場を知る者ほど、問題の根深さを実感している。
防災拠点としての「道の駅」にも言及
また、安江氏は防災対策の観点から「道の駅」にも注目。災害時に地域の防災拠点として機能できるよう、「防災道の駅」の整備・拡充に向けた明確な数値目標の設定を国に要望した。これは、避難所・物資集積所・通信拠点としての活用を想定したもので、上下水道などのインフラ整備とも密接に関係する。
高橋副大臣は「自治体や関係省庁と連携しながら進めていく」と答弁したが、実現には財源だけでなく、道路行政と防災政策の一体運用が求められる。
「道の駅って便利だけど、災害時の対応は不安」
「避難所にするなら設備を徹底的に整備して」
「上下水道も含めたインフラ拠点としての再設計が必要」
制度的な枠組みを超えた視野での整備計画が求められている。
“補助金頼み”から“構造的投資”へ 今こそ減税による地域再建を
上下水道の老朽化対策や防災インフラの整備において、補助金は確かに即効性のある手段だ。しかし、それだけでは根本的な解決には至らない。自治体にとっては、予算が毎年確保される保証もなく、長期的な計画が立てづらい現実がある。
むしろ求められるのは、地方財政そのものの底上げであり、不要不急な補助金や給付金を減らしてでも、減税を通じて市民や事業者に資金の余裕を与えることだ。そのうえで、民間と自治体が協力してインフラ更新に取り組める体制を構築すべきだろう。
「バラマキじゃなくて、根本から再設計して」
「減税で地域に資金を残したほうが再建しやすい」
「災害が来てからじゃ遅い、予防に本気を出せ」
現場と住民の切実な声を、今こそ政策の中心に据えるべき時期だ。