2025-05-27 コメント投稿する ▼
総務省がSNS偽広告に本格対策へ|メタ・X・LINEなど定期点検で詐欺撲滅目指す
偽広告の脅威に対応へ 総務省がIT企業への定期点検を導入
近年、著名人の写真を無断で使った投資詐欺や、実態のないブランド品販売サイトへの誘導など、SNS広告を悪用した詐欺被害が急増している。こうした状況を受け、総務省は5月27日、フェイスブックやX(旧ツイッター)、LINEヤフーなどの大手プラットフォームを対象に、偽広告対策の実施状況を定期的にチェックする方針を示した。
年1回以上の点検実施 新たな問題には迅速対応
総務省が示した新たな監視指針では、少なくとも年に1度は点検を実施し、もし新たな被害や悪質な事例が確認された場合には速やかに対応する構えだ。調査内容は、企業側が広告のリンク先を正確に把握しているか、日本語を理解するスタッフが審査に関わっているかなど、多岐にわたる。また、被害を受けたユーザーが迅速に通報・削除を求められる体制が整っているか、その対応速度まで検証対象となる。
さらに、事業者側が簡単に不適切と判断できる広告、たとえば有名人の写真や名前の無断使用などに関しては、積極的な削除を促す方針だ。
被害の実態と拡大する社会問題
近年では、SNSに表示される「閉店セール」や「100万円が簡単に稼げる」などといった広告を信じてアクセスした結果、詐欺サイトに誘導されて金銭的被害を受けるケースが相次いでいる。しかも、通報をして広告が削除されたと思っても、すぐに別の類似広告が現れることも珍しくない。まさに“いたちごっこ”だ。
被害者の中には、削除要請をしても企業側の対応が遅く、泣き寝入りせざるを得なかった人も少なくない。総務省の対策は、こうした実情への危機感が背景にある。
ネットの声「もっと早く対応すべきだった」
SNSや掲示板では、今回の総務省の方針に対して様々な意見が飛び交っている。
「SNS広告は詐欺の温床になってる。遅すぎるくらいだ」
「有名人の顔が勝手に使われてるの、怖すぎる。何で今まで放置してたの?」
「やっと動いてくれたか。でも実効性あるのか不安」
「フェイク広告って本当に多い。子供や高齢者が騙されそうで心配」
「この取り組みが本気なら、今後は少し安心できるかも」
安全なネット広告環境へ、企業と行政の連携が鍵
今後、広告の健全性をどう確保するかは、プラットフォーム事業者だけでなく行政や社会全体の課題といえる。事業者の自主的な取り組みだけに任せず、国が定期的に監視し、基準を明確にすることで、ユーザーの安全を守る体制が強化されることが期待される。
また、ユーザー側も「安易にクリックしない」「情報の出どころを確認する」など、リテラシーを高める必要があるだろう。総務省の今回の措置は、その第一歩だ。