荒川区都議選2025：けいの信一が災害対策と高齢者支援で逆風突破へ再選に挑む

けいの信一、再選かけて逆風突破に挑む

東京都議会議員選挙が迫る中、荒川区（定数2）は都内屈指の激戦区となっている。前回トップ当選を果たした公明党の現職・けいの信一氏は、今回の選挙でもその実績を武器に戦いを進めている。しかし、情勢は楽観できるものではなく、自民党新人と共産党新人が勢いよく支持を伸ばすなか、けいの氏は現状で3番手につけ、厳しい選挙戦を強いられている。

「大丈夫」は禁物　逆風に立ち向かう現職

「けいのは現職だから大丈夫」。そんな空気が一部にはあるが、現場はむしろ危機感に包まれている。都議選唯一の定数2に挑む公明党候補として、けいの氏は現在、支持の掘り起こしと浸透に全力を注いでいる。対する自民党新人は保守層を中心に票を広げ、共産党新人も政権批判の受け皿として一定の存在感を見せる。都民ファーストの新人も無党派層に食い込む動きを見せ、けいの氏は「盤石」とは程遠い状況だ。

区民目線の実績を積み重ねて

けいの氏の強みは、地に足の着いた政策実績にある。特に災害時の避難所となる小中学校の体育館に空調設備を整備したことは、区民の安心感につながっている。また、高齢者の外出支援として荒川区独自の「シルバーパス」無償化を目指す取り組みも、実現に向けて具体的に動いてきた。こうした生活に密着した施策の積み重ねは、地元住民から一定の評価を受けている。

「現場主義」を貫く政治姿勢

けいの氏は、荒川区で生まれ育ち、町工場出身の家庭に育ったという背景を持つ。現場感覚に根ざしたその姿勢は、議会でも貫かれており、都議会公明党青年局長として若者支援や子育て施策にも積極的に関与してきた。「子育て世代の声をもっと都政に届けたい」という思いで、保育や教育環境の改善にも力を入れている。

突破の鍵は無党派層と他党支持層の取り込み

このままでは議席を落としかねないという危機感のなか、けいの陣営は無党派層の掘り起こしと他党支持層への浸透を急ぐ。SNSや街頭演説で「なぜ自分が都政に必要なのか」を一人ひとりに伝える地道な活動が続いている。現職としての責任と実績、そして荒川区に寄り添ってきた姿勢をどう伝えきるかが、逆転勝利への鍵となる。