2025-05-20 コメント投稿する ▼
自民党、選択的夫婦別姓導入見送りを公明党に伝達 家族の一体感と伝統維持に懸念
自民党、選択的夫婦別姓の導入見送りを公明党に伝達
自民党の小野寺五典政調会長は20日、東京都内で公明党幹部と会談し、選択的夫婦別姓制度の導入について、今国会での結論を得るのは難しいとの考えを示した。自民党側は関連する法律が多数に上り、その検討には時間がかかることを理由に挙げた。特に650を超える法律や2700を超える政省令が関係するため、現時点での導入は現実的でないと説明している。
一方、公明党は選択的夫婦別姓に前向きな立場をとっており、今回の会談後も国民の理解を深めるための国会論戦が重要だと強調した。公明党の西田実仁幹事長は、結論が先送りされたわけではなく、引き続き議論を進める姿勢を示した。
選択的夫婦別姓に反対する理由
選択的夫婦別姓に反対する声は根強い。主な理由は以下の通りである:
家族の一体感の損失
家族全員が同じ姓を持つことで家族の絆を感じられるという考えが根強く、別姓にすることでこの絆が損なわれるという懸念がある。
伝統と文化の保護
日本の家制度は夫婦同姓を前提としており、これを変更することは長年の伝統を軽んじるとの意見がある。
子どもへの影響
両親が別姓を選択した場合、子どもの姓をどちらにするかの問題や、兄弟で異なる姓を持つことによる混乱を懸念する声がある。
* 行政コストの増加:新たな制度に対応するための戸籍や書類の整備、システム変更に莫大なコストがかかる可能性が指摘されている。
実質的な強制の懸念
選択的とされる制度であっても、社会的な圧力や家族からの強制により、実際には選べない人も出てくるのではないかとの心配がある。
世論調査の信頼性への疑念
世論調査では選択的夫婦別姓に賛成する声が目立つが、その調査手法や設問の仕方に疑問を持つ声もある。例えば、一部の調査では「夫婦が同姓を選ぶ自由が奪われない」という前提で賛否を問うため、結果が賛成に偏りやすいとの指摘がある。また、選択的夫婦別姓に反対する立場を持つ人々は、自らの意見が十分に反映されていないと感じていることも多い。
ネットユーザーの反応
選択的夫婦別姓に対するネット上の反応は賛否が分かれている。以下はSNSで見られた意見である:
「家族の絆を大切にしたい。名字が違うと、子どもが混乱するのではないかと心配です。」
「夫婦同姓は日本の伝統。簡単に変えるべきではない。」
「制度を複雑にして、行政コストが増えるのは避けたい。」
「選択的といっても、社会的な圧力で実質的に強制されるのでは?」
「家族の一体感を守るためにも、夫婦同姓を維持すべきだ。」
自民党は選択的夫婦別姓制度の導入について、今国会での結論は困難との立場を公明党に伝えた。関連法規の数が多く、検討には十分な時間が必要との判断である。家族の絆や伝統の維持を重視する意見も多く、議論は今後も続く見通しだ。国民の理解を深めるため、引き続き国会での論戦が重要視されている。