2025-10-10 コメント投稿する ▼
小野寺五典氏「税は生活者の視点で」 減税を排除せず、ラスボス宮沢氏もエール
生活者の視点から多様な専門家が議論することが重要だ」と述べ、分野を超えた幅広い人材登用を進める考えを示しました。 小野寺氏は宮沢洋一前税調会長の後任として起用されました。 SNS上では「ラスボス」と呼ばれることもあり、減税を求める党内世論との対立構図が話題となっていました。
小野寺五典氏「税は生活者の視点で」 新税調会長に就任
自民党の小野寺五典前政調会長は2025年10月10日、党本部で小林鷹之政調会長と会談し、税制調査会(税調)の新体制について意見交換しました。小野寺氏は会談後、記者団に対し、「税は国民生活に直結する問題だ。生活者の視点から多様な専門家が議論することが重要だ」と述べ、分野を超えた幅広い人材登用を進める考えを示しました。
小野寺氏は宮沢洋一前税調会長の後任として起用されました。前任の宮沢氏は財政規律を重視する立場で、積極財政を掲げる高市早苗総裁らとの政策方針の違いが注目されていました。SNS上では「ラスボス」と呼ばれることもあり、減税を求める党内世論との対立構図が話題となっていました。
「減税は財源議論の中で検討」 柔軟姿勢を強調
小野寺氏は会見で、減税政策について「財源を議論する中で検討したい」と述べ、慎重ながらも減税を排除しない柔軟姿勢を示しました。さらに「減税を否定するわけではない。税制にマイナスが出ない形で実現できることは誰もが同じスタンスだ」と説明し、現実的な財政運営を重視する考えを示しました。
「ようやく生活目線の政治家が税を語ってくれた」
「減税を議論から外さないだけでも希望が持てる」
「政治家の本音は“財務省とどう戦うか”にある」
「国民負担ばかり増えて、もう限界だ」
「減税優先、それこそが民意だと分かってほしい」
SNS上では、小野寺氏の発言に対し期待と不安が入り交じる声が広がっています。特に「減税優先」というキーワードは、参議院選挙以降の国民意識を反映したものであり、今後の税制議論の軸となりそうです。
ガソリン税・暫定税率など、各党協議の交渉役に
小野寺氏は今後、ガソリン税に上乗せされている暫定税率の廃止や、所得税・消費税を含む見直し議論の交渉役を担います。すでに一部の協議では与野党間で合意済みの項目もあるとし、「誠意をもって対応し、各党の協力を得ながら調整を進めたい」と語りました。
この発言は、財政再建と景気刺激をどう両立させるかという永年の課題に対して、現実的な道筋を模索する姿勢を示しています。国民の可処分所得を増やす減税政策を求める声が強まるなか、税調の舵取り役としての責任は極めて重くなります。
宮沢氏から「応援する」エール “ラスボス”の助言
宮沢洋一前税調会長からは、「難しい課題だが応援するから頑張ってほしい」と激励を受けたといいます。小野寺氏は記者団に「本当にご苦労をおかけした」と述べ、前任者への敬意を示しました。
宮沢氏は「財政規律派」として知られ、支出拡大や減税論に慎重な立場を取ってきました。その姿勢が「ラスボス」と呼ばれた所以ですが、政策の方向性が異なっても、後任への支援を明確に表明した点は注目されます。小野寺氏がどこまで財務当局の意向と距離を取りつつ、生活者目線の改革を実現できるかが問われます。
連立の行方と政治的バランス
また、公明党が連立離脱を検討しているとの報道について、小野寺氏は「長年培った関係が継続されることが重要だ。予算を含め政策面で自公は一致している」と述べ、連立維持の重要性を強調しました。
もっとも、党内には「ドロ船政権」との批判もくすぶっており、今後の連立交渉の行方は不透明です。税制の再構築を進めるうえで、国民生活を支える減税と健全財政の両立をどう描くかが、政権の信頼を左右することになるでしょう。