2025-10-09 コメント: 1件 ▼
高市早苗総裁、小野寺五典氏を税調会長に起用へ 「ラスボス」宮沢氏退任で減税路線に転換
自民党の高市早苗総裁は、宮沢洋一税制調査会長の後任として小野寺五典前政調会長を起用する方針を固めました。 特に、ガソリン税の暫定税率撤廃は「減税優先」を掲げる高市政権にとって象徴的な政策テーマです。 特に、ガソリン税の暫定税率廃止は、「インボイス廃止」と並ぶ減税政策の象徴として注目されています。
自民・税調会長に小野寺五典氏起用へ 高市総裁、減税路線へ本格シフト
自民党の高市早苗総裁は、宮沢洋一税制調査会長の後任として小野寺五典前政調会長を起用する方針を固めました。関係者によれば、9日夜までに高市氏が党執行部と最終調整を進めており、10日にも正式発表される見通しです。年収の壁やガソリン税の暫定税率など、国民生活に直結する税制改正の交渉を担う新体制が始まります。
「国民が実感できる減税を最優先に考えるべきだ」
「政治が家計の苦しさに寄り添うことこそ責任だ」
「財政規律も大事だが、優先すべきは生活防衛だ」
「現場の声を聞く税制を進めたい」
「年収の壁を越えて働ける社会を実現したい」
「ラスボス」宮沢氏からの交代、政策の転換点に
約8年間にわたり税調会長を務めた宮沢洋一氏は、財政健全化を重視し、減税には慎重な立場を貫いてきました。その姿勢から党内外では「財政規律の番人」「ラスボス」と呼ばれてきましたが、結果的に赤字国債の増発を容認する高市総裁との方向性の違いが表面化していました。
高市氏の決断は、「減税こそ民意」という7月の参院選の結果を踏まえた政治的転換点といえます。
宮沢氏はインボイス制度や消費税の維持に関しても強硬姿勢を崩さず、党内減税派との溝を深めてきました。一方、高市氏は「減税は一時的措置ではなく構造転換の第一歩」と語り、より柔軟な税制運営を志向しています。今回の人事は、政策運営の主導権を明確に自らのもとに引き戻す狙いがあるとみられます。
小野寺氏の手腕に期待 与野党協調型の交渉へ
小野寺五典氏は、衆議院当選7回のベテランで、防衛相、政調会長などを歴任しました。防衛・外交分野での実務力に加え、野党との対話力にも定評があります。党政調会長時代には、立憲民主党や国民民主党の政策責任者と会談を重ね、減税や経済安全保障など複数分野で接点を探ってきました。
高市氏としては、与野党協議の交渉窓口を担う人物としての調整型リーダーを据えることで、年収の壁引き上げや暫定税率廃止を円滑に進める狙いがあります。特に、ガソリン税の暫定税率撤廃は「減税優先」を掲げる高市政権にとって象徴的な政策テーマです。減税による景気刺激効果と財源確保の両立をどう図るかが、今後の焦点となります。
減税路線と財政規律のせめぎ合い
自民党内では依然として、財政健全化を重視する保守本流と、家計支援を優先する減税派との溝が存在します。小野寺氏の起用は、これらの立場を調整しつつも、明確に国民生活重視へ舵を切るメッセージと受け止められています。
特に、ガソリン税の暫定税率廃止は、「インボイス廃止」と並ぶ減税政策の象徴として注目されています。高市政権が「ドロ船政権」と化した前政権からの決別を図るためには、財政論争を避けずに成果を示すことが求められます。小野寺氏の手腕は、その試金石となるでしょう。
政権運営の安定と党内融和が課題
一方で、長期政権を目指す高市総裁にとって、小野寺氏の起用は「融和型人事」としての側面もあります。宮沢氏の後任に穏健保守の小野寺氏を置くことで、財務省や党主流派との摩擦を最小限に抑えたい意図が見えます。
ただし、国民の関心は「誰を起用するか」よりも、「本当に減税が実現するか」にあります。人事の意義を結果で示せるかどうかが、政権の信頼回復の鍵になるでしょう。