2025-10-09 コメント投稿する ▼
服部誠太郎知事、外国人留学生の地元就職を支援 福岡で34社が合同説明会
服部誠太郎知事が率いる福岡県は、外国人留学生の県内企業への就職支援を本格化させる。 県は10月15日、アクロス福岡で外国人留学生向けの合同企業説明会を開催する。 服部知事は会見でこう述べ、外国人留学生を地域の戦力として定着させる重要性を強調した。 今回の説明会は、福岡県と「九州高度外国人材活躍地域コンソーシアム」が連携して実施する。
福岡県、外国人留学生の地元就職を後押し 服部知事「地域の担い手として期待」
服部誠太郎知事が率いる福岡県は、外国人留学生の県内企業への就職支援を本格化させる。県は10月15日、アクロス福岡で外国人留学生向けの合同企業説明会を開催する。参加企業は34社に上り、地場産業から福祉、食品、IT分野まで幅広い。
1.9万人の留学生、地域の人材資源として
福岡県によると、県内の大学や専門学校などで学ぶ外国人留学生は約1.9万人。全国でも有数の多さだ。多くの留学生は日本語や文化を理解しており、卒業後も日本で働きたいと希望する声が多いという。
「外国人留学生は、地域経済の新しい担い手になれる」
「海外経験と語学力を持つ人材が中小企業を支える時代だ」
「外国人雇用に慎重な企業も、現場での力を見れば意識が変わる」
「日本人と留学生が同じ目標に向かうチームが理想だ」
「地域で育てた人材を地域で生かす。これが福岡モデルだ」
服部知事は会見でこう述べ、外国人留学生を地域の戦力として定着させる重要性を強調した。
合同企業説明会、34社が参加
今回の説明会は、福岡県と「九州高度外国人材活躍地域コンソーシアム」が連携して実施する。昨年に続く開催で、2026年4月の入社を目指す外国人留学生や、卒業後に「特定活動」の在留資格で就職活動を続ける元留学生を対象としている。
会場では、製造業や観光業、福祉、食品関連企業がブースを構え、面談や企業紹介、採用相談を行う。参加企業には、アイギスセキュリティ、岩崎産業、社会福祉法人櫟会、くまもとKDSグループ、坂元醸造、宮島醤油などが名を連ねる。
福岡の産業と留学生がつながる現場
近年、福岡県では労働人口の減少が進む中、製造や介護、観光分野で外国人材の需要が急速に高まっている。一方で、「日本語力」「文化の違い」「採用後の定着支援」など課題も多い。県はこれまで、留学生対象の日本語講座や企業向けの受け入れセミナーを実施してきた。
今回の説明会では、企業が採用するだけでなく、県が間に入りマッチング支援と定着支援の両輪を整える。留学生が長く地域に根づくための環境づくりを目的としており、服部知事は「単に雇うのではなく、地域の仲間として迎える仕組みが必要」と語った。
福岡が目指す「共に働く社会」
福岡はアジアに近く、海外からの人材が集まりやすい土地柄だ。市内ではベトナムや中国、ネパール出身の留学生が多く、彼らが地域企業で働く姿も増えてきた。こうした人材が日本人社員と協力して働くことで、企業に多様な視点が生まれ、海外展開のきっかけになる事例も出ている。
服部知事は「福岡の未来を支えるのは、地元の若者と世界の若者が共に働く社会だ」と述べ、外国人材を地域経済の“共創パートナー”と位置づけた。
留学生支援は人道ではなく戦略。人材こそ最大の地域資源だ
県は今後、企業向けの外国人雇用研修や、就職後のフォローアップ制度の拡充も進める方針だ。今回の合同説明会は、そうした取り組みの第一歩として注目されている。