2025-07-08 コメント投稿する ▼
鶴保議員が珠洲市を「たま、なんだっけ」発言 被災地の名すら覚えず炎上広がる
「たま、なんだっけ」被災地の名も忘れた演説に怒り 鶴保議員の“運のいい地震”発言が再燃
自民党の鶴保庸介参院予算委員長による、被災地・能登半島に対する軽率な発言が、再び物議を醸している。8日、和歌山市内での街頭演説中、鶴保氏は能登半島地震に言及しながら「上の方、輪島だとか、たま、なんだっけ」と、被災地である珠洲(すず)市の名前を思い出せずに言葉を詰まらせた。
この発言は、同じ演説の中で「運のいいことに能登で地震があって」と述べた問題発言とも重なり、被災地への無神経な姿勢として強く批判されている。
被災者の地名を忘れる政治家に寄り添いはあるのか
珠洲市は、2024年元日に発生した能登半島地震で壊滅的な被害を受けた地域の一つであり、死者・行方不明者・インフラ崩壊など深刻な状況が続いた。そんな中で「名前が出てこない」などという発言は、被災者の心情を逆なでする行為にほかならない。
鶴保氏はこの演説で、「能登で地震があったおかげで災害対応を訴えやすくなった」との趣旨の発言もしており、地震被害を“政治利用”するような印象を与えてしまった。
SNSでは強い怒りの声が噴出している。
「被災地の名前も覚えてないで、よく人前で喋れるな」
「『運が良かった』って、死者が出た地震に対して言う言葉か?」
「この人に災害対策を語る資格はない」
「地名忘れて詰まるくらいなら、最初から言わないで」
「どこまで被災地を軽く見てるんだろう。恥ずかしい」
謝罪も撤回もなし “地元感覚”とズレた永田町の常識
問題は、この発言があった後も鶴保氏が発言を撤回する様子もなければ、謝罪も見られないことだ。記者団の前に立つこともなく、「たまたま詰まっただけ」として説明責任を放棄している。
こうした態度は、「永田町の常識が地方の非常識」と言われる政治不信の温床となっている。特に能登のような被災地では、地元の実情を知らずに“名前すら出てこない”政治家の言葉に、何の重みも感じられないという声が強まっている。
災害に寄り添う政治とは何か、口先ではなく行動で示すべき時期に、軽率な言葉を重ねる姿は、有権者の信頼を損なう一方だ。
与党の「災害対策アピール」は実効性あるのか
今回の鶴保氏の発言は、政権与党が選挙を前に“災害対応”を前面に出す姿勢の裏にある、本音を垣間見せた形でもある。
「災害を政治利用してる」との疑念は根強く、本来なら被災地支援は与野党問わず協力して進めるべき課題だ。しかし、「災害を政争の道具にする」ような姿勢が表面化すれば、結果として被災地に届くべき支援までもが、政治的な思惑で歪められる危険性がある。
また、災害対策の現場では、自助や共助の限界が明らかになる一方で、国からの予算配分や制度の見直しが遅れ、現地の復旧が進んでいないのが実情だ。そこに「名前すら思い出せない政治家」が絡んでくるとなれば、有権者の不信は深まるばかりだ。
被災地の尊厳に向き合う政治を
珠洲市の人々にとって、自分たちの町の名前が「なんだっけ」と言われることは、単なる言い間違いでは済まされない。自分たちの苦しみが忘れ去られた、あるいは軽視されていると感じた瞬間なのだ。
災害の記憶が風化しつつある今こそ、政治家には言葉の重みと責任が求められる。「失言」で済ませず、被災地の名を口にする時は敬意をもって望むべきだ。