2026-01-08 コメント投稿する ▼
山梨県上野原市扇山の山林火災が延焼拡大、76世帯143人に避難指示
山梨県上野原市の扇山で2026年1月8日に発生した山林火災は、発生から24時間以上が経過した9日現在も延焼が続いています。火の手は住宅から最短で150メートルの地点にまで迫っており、市は76世帯143人に避難指示を出しています。
発生から1日、鎮火のめど立たず
2026年1月8日午前10時45分ごろ、上野原市と大月市にまたがる扇山から煙が上がっているとの通報がありました。現場は中央自動車道談合坂サービスエリアの西約2キロの地点です。
消防や警察によると、登山道近くの休憩スペース付近から出火し、ふもとに向かって燃え広がっているといいます。上野原市消防本部は、焼損面積が約16ヘクタールに拡大したと発表しました。標高1138メートルの扇山は、富士山の眺望が美しい登山スポットとして知られています。
8日は地元消防のほか、埼玉県、群馬県、東京消防庁のヘリコプター計3機が出動し、地上と上空から消火活動を行いました。しかし、日没のため午後5時過ぎに活動を一時中断しました。
自衛隊も投入、総力挙げて消火活動
事態を重く見た山梨県は8日午後4時ごろ、陸上自衛隊に災害派遣を要請しました。9日朝からは自衛隊のヘリコプターも加わり、計4機体制で上空からの散水を続けています。地上部隊は住宅への延焼を防ぐため、24時間態勢で警戒にあたっています。
上野原市は8日夜、大目地区の76世帯143人に避難指示を出し、旧大目小学校など2か所に避難所を開設しました。9日朝の時点で5世帯8人が避難しています。これまでにけが人や建物への被害は確認されていません。
注目すべきは、上野原市が1月1日から林野火災注意報を出していた点です。冬季は空気が乾燥し、落ち葉が積もって燃えやすい状態が続きます。太平洋側では特に乾燥した天候になりやすく、山林火災が発生しやすい条件が揃っていました。
「こわくて寝れなかった。夜になっても火が見えていた」
「初めての経験で本当にびっくりしている。早く消えてほしい」
「煙のにおいが強烈だった。風向きで夕方にかけてひどくなった」
「自分の体調も悪いが、火の手が心配で避難した」
「火山が噴火しているかのような勢いだった」
中央道まで1キロ、風強まり警戒続く
中日本高速道路によると、火災現場は中央自動車道本線から約1キロの地点にまで迫っています。10日以降は風が強まる予報が出ており、さらなる延焼や飛び火の危険性が高まっています。
山林火災の消火活動が困難な理由は、山間部特有の条件にあります。道路が少なく道幅も狭いため、消防車両の進入が難しくなります。また、斜面では乾燥した草木が速く燃え広がり、消火に必要な水利の確保も課題です。
近年、日本では林業従事者の減少により、手入れが行き届かない山林が増えています。間伐や枝打ち、下草の刈り取りが行われず、枯れ葉や枯れ枝が燃料としてたまることで、燃え広がりやすい環境が生まれているのです。
今回の火災では、山梨県だけでなく近隣の埼玉、群馬両県や東京消防庁、陸上自衛隊が協力して消火にあたっています。広域的な連携体制のもと、一刻も早い鎮火が期待されています。