花角英世の活動・発言など - 1ページ目
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活動報告・発言
公約がついているタイトルは公約に関連する活動です。
公約新潟知事が福島第1原発視察調整 柏崎刈羽再稼働判断前に現地確認へ
新潟県の花角英世知事が2025年11月12日の定例記者会見で、東京電力福島第1原発の視察を検討していることを明らかにした。柏崎刈羽原発の再稼働問題に関する最終判断を下す前に、2011年の原発事故現場を「この目で見ておきたい」としており、知事の判断時期が迫っていることを示唆する発言として注目される。同日には県民意識調査の補足調査結果もまとまり、再稼働の是非を巡る議論が最終段階に入っている。 「肌で確認したい」福島の現状視察へ 花角英世知事は12日の会見で、福島第1原発事故による帰還困難区域や復興が進められている地域の現状を視察したいと述べた。「最終的には柏崎刈羽原発の判断にも関わってくるかもしれないが、何が起きたのか、それがいまどうなっているのか、肌で確認したい」と説明し、視察の方向で調整していることを事務方に伝えたと明かした。 福島第1原発では現在も廃炉作業が継続されており、帰還困難区域では段階的な解除が進められている。2025年11月現在、特定復興再生拠点区域を中心に住民の帰還が少しずつ実現している一方で、依然として広範囲で避難指示が続いている状況だ。 花角知事にとって福島視察は、14年前の原発事故の実態と復興の現状を直接確認する重要な機会となる。新潟県内では「原発事故の風化」を懸念する声もある中、知事自らが被災地の現状を目の当たりにすることで、より慎重な判断材料を得る狙いがあるとみられる。 >「福島の現状をしっかり見てから判断してほしい」 >「14年経っても完全復旧していない現実を知るべき」 >「安全性を軽視しないで慎重に検討してもらいたい」 >「経済効果も大事だけど、万が一の時の責任は重大」 >「知事には住民の安全を第一に考えた判断をお願いします」 県民意識調査で「6割が再稼働条件整わず」 同日、柏崎刈羽原発から30キロ圏内の9市町村を対象にした県民意識調査の補足調査結果が公表された。約6割が東電の柏崎刈羽原発の運転に不安を訴える結果となり、再稼働への慎重な世論が浮き彫りになった。 補足調査は2025年10月24日から11月7日にかけて実施され、30キロ圏内の1573人から回答を得た。現状で再稼働の条件が整っているかを問う設問では、「そうは思わない」「どちらかといえばそうは思わない」が合わせて61%に達した。肯定的な回答は39%にとどまっている。 一方で、安全対策については47%が「十分確保されている」「おおむね確保されている」と回答し、否定的回答の37%を10ポイント上回った。ただし、全体の8割が避難路や安全な屋内退避施設のさらなる整備が必要と答えており、防災面での不安が残っていることが明らかになった。 花角知事はこの結果について「(県民の)気持ちを変えるには時間がかかる。(東電の)実績をみないと、信頼を得るのは難しいと思う」との見方を示し、東電への根強い不信感が影響していることを認めた。 「若い世代は肯定的」も全体では慎重論 全県を対象とした県民意識調査では、花角知事は「若い人は再稼働に肯定的な人が多いなど全体の傾向値はうかがえた」と分析している。年配者ほど再稼働に否定的な割合が多く、男女別では女性に慎重な意見が目立つという傾向が確認された。 立地自治体である柏崎市と刈羽村では再稼働容認が6割前後となり、全県平均より10ポイント程度高い結果となった。これは原発関連の雇用や地域経済への影響を身近に感じている住民が多いことが背景にあるとみられる。 しかし、30キロ圏内の他の市町村では慎重論が根強く、特に避難計画への不安が再稼働への懸念につながっている実態が浮かび上がった。県民意識調査を受託した野村総合研究所は、安全・防災対策に関する認知度が高いほど再稼働容認の割合が高くなる傾向があると分析している。 花角知事は「数字をながめながら(再稼働問題の)判断を考えたい」と述べており、11月中にも最終的な判断を示す見通しだ。これまでに県内30市町村長との意見交換と県民公聴会は終了しており、今回の補足調査結果により当初想定していた判断材料が出そろった形となっている。
新潟県胎内市で鳥インフル確認・28万羽殺処分へ全国4例目
新潟県は2025年11月9日、胎内市の養鶏場で高病原性鳥インフルエンザの感染が確認されたと発表しました。この養鶏場では約28万羽の採卵鶏を飼育しており、感染拡大防止のため全て殺処分することを決定しました。 今回の発生は今シーズン全国で4例目の養鶏場での鳥インフルエンザ発生となり、新潟県内では2例目の発生です。世界的に鳥インフルエンザが大流行する中、日本でも5シーズン連続での発生となり、畜産業界に深刻な打撃を与えています。 発覚から確認まで 新潟県によると、養鶏場から11月8日午前に「死亡羽数増加などの異常が見られる」との通報がありました。県の家畜保健衛生所職員が立入検査を実施し、簡易検査でA型インフルエンザの陽性反応を確認しました。 その後、遺伝子検査を行った結果、高病原性鳥インフルエンザの感染が確定しました。県は直ちに農場の飼養家きんと生産物の移動制限を指示し、部外者の立入制限と消毒の徹底を求めました。 感染が確認された養鶏場は採卵鶏を約28万羽飼育する大規模農場で、県内有数の鶏卵生産拠点として地域経済にも大きな影響を与えることが予想されます。現在、農場周辺に消毒ポイントを設置し、感染拡大防止に全力を挙げています。 >「また鳥インフルか、卵の値段がまた上がりそうで心配」 >「28万羽も殺処分なんて、農家の人が気の毒すぎる」 >「新潟でも2例目って、全国的に広がってるのが怖い」 >「毎年この時期になると鳥インフルのニュースばかりで憂鬱」 >「防疫対策をしっかりやってほしい、これ以上広がらないように」 今シーズンの深刻な発生状況 2024年度シーズンの高病原性鳥インフルエンザは、2024年10月17日に北海道で初発事例が確認されて以降、短期間で全国に拡大しています。これは2004年に79年ぶりに本病が発生して以降、シーズンで最も早い発生となりました。 今回の新潟県胎内市の事例を含めて、これまでに北海道厚真町(10月17日)、北海道白老町(10月22日)、北海道旭川市(11月11日)に続く4例目の発生となっています。また、新潟県では10月26日に上越市で今シーズン1例目が発生しており、短期間での相次ぐ発生が関係者に大きな衝撃を与えています。 世界的には2020年秋以降、高病原性鳥インフルエンザウイルスの感染確認事例がアジア・欧州に留まらず、中東、アフリカ、南米、さらには南極大陸にも拡大しており、人類史上最大規模の鳥インフルエンザパンデミックが続いています。 農林水産省が緊急対応 今回の新潟県での発生を受け、農林水産省は「農林水産省鳥インフルエンザ防疫対策本部」を持ち回りで開催し、今後の対応方針を決定しました。主な対策として、感染農場から半径3キロメートル以内を移動制限区域、3キロメートルから10キロメートル以内を搬出制限区域に設定しました。 また、移動制限区域内の他の農場について速やかに発生状況確認検査を実施し、感染拡大防止のため農場周辺の消毒を強化しています。さらに、必要に応じて専門家を現地に派遣し、「疫学調査チーム」による詳細な感染経路の調査も実施する予定です。 全都道府県に対しては改めて注意喚起が行われ、本病の早期発見・早期通報と飼養衛生管理の徹底が指導されています。特に野鳥での感染確認が相次いでいることから、野鳥監視体制の強化も図られています。 過去最大規模の被害懸念 昨シーズン(2023-2024年)までの5年間で、日本国内では合計51事例の発生が確認され、処分対象となった家きんは累計約1800万羽に上りました。特に2022年度は過去最多となる84件の発生が確認され、約1771万羽が殺処分されるなど、畜産業界に甚大な被害をもたらしています。 今シーズンも早期からの発生が続いており、これまでの処分羽数は既に数十万羽に達しています。専門家は「渡り鳥の南下シーズンと重なり、今後さらなる感染拡大が懸念される」として、警戒レベルを最高度に引き上げています。 鶏卵価格への影響も深刻で、2025年1月時点で鶏卵1パック(10個入り)の平均小売価格は平年より16%高い269円となっており、消費者の家計にも大きな負担となっています。養鶏業界では「このまま感染拡大が続けば、鶏卵の安定供給に重大な支障をきたす」との危機感が高まっています。 国民への影響と注意喚起 厚生労働省は「これまで国内で鶏肉や鶏卵を食べることにより、鳥インフルエンザウイルスが人に感染したという報告はない」として、適切に加熱調理された鶏肉や鶏卵の摂食に問題はないとしています。 しかし、鳥インフルエンザウイルスは感染した鳥との濃厚接触により、極めて稀に人にも感染する可能性があります。死亡した野鳥を発見した場合は素手で触らず、自治体に連絡するよう呼びかけています。 新潟県では今回の発生を受け、県内全ての家きん飼養農場に対して注意喚起を実施し、飼養衛生管理基準の徹底遵守を指導しています。また、一般県民に対しても正しい情報に基づいた冷静な対応を求めており、風評被害の防止にも努めています。 今回の胎内市での発生は、日本の食料安全保障にも関わる重大な事態です。関係機関が連携して迅速かつ的確な防疫措置を実施し、これ以上の感染拡大を防ぐことが急務となっています。
柏崎刈羽原発再稼働で30キロ圏自治体の半数近くが反対多数、花角知事の判断に重圧
東京電力柏崎刈羽原発の再稼働を巡り、新潟県が2025年11月6日に公表した住民意識調査で、原発から30キロ圏内の9市町村のうち半数近くで再稼働反対の声が過半数を占める結果となりました。県内で2番目に人口の多い長岡市で反対意見が53%に達するなど、4市で反対が半数を超えており、原発により近い住民の慎重論が鮮明になっています。 30キロ圏住民の懸念が浮き彫りに 今回の調査は原発から30キロ圏にある9市町村から抽出した18歳以上の8,070人を対象に実施され、4,707人が回答しました(有効回答率58%)。調査結果では地域による温度差が明確に現れています。 >「やっぱり近くに住んでると心配になるよね」 >「長岡も結構近いし、万が一のことを考えちゃう」 >「避難計画とか現実的じゃない気がするんだよな」 >「雪が降ったら逃げられるのかしら」 >「福島のことがあったから、やっぱり怖い」 「どのような対策を行ったとしても再稼働すべきでない」との設問に対し、「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と回答したのは、最多の長岡市と小千谷市で計53%に上りました。一方、原発が立地する刈羽村では計33%と最も少なく、地理的な距離と住民感情に相関関係が見られます。 長岡市は原発の立地する柏崎市に隣接しており、事故時の避難態勢への不安や豪雪などとの複合災害への懸念が背景にあるとみられています。新潟県は雪国であり、冬季の避難の困難さが住民の不安を増大させている要因となっています。 反対が過半数を超えたのは長岡市、小千谷市のほか、燕市、見附市の計4市です。これらの地域では「再稼働の条件は現状で整っている」とする回答も低調で、長岡市と燕市では計34%にとどまりました。 全県調査との温度差が明確に この結果は、2025年10月1日に県が発表した全県民を対象にした調査とは対照的な内容となっています。全県調査では再稼働を容認する意見が50%、反対が47%(当初は48%と発表したが、県が後に訂正)と拮抗していました。 より原発に近い住民の一定数に強い懸念があることが浮き彫りになった形で、花角英世知事氏は厳しい判断を迫られることになります。政府と東電による再稼働への期待と圧力が高まる中、地元住民の複雑な心境が改めて示されました。 30キロ圏内でも原発立地自治体の刈羽村では「再稼働の条件は現状で整っている」とする回答が最多の計50%に達しており、立地自治体と周辺自治体の認識の違いが鮮明になっています。刈羽村では「どのような対策を行ったとしても再稼働すべきでない」との回答が計33%と最も少なく、地域経済への影響なども考慮された結果とみられます。 花角知事の判断時期に注目 花角知事氏は再稼働の是非について「県民の受け止めを見極める」として、市町村長との対話、公聴会、そして県民意識調査の3つを判断材料としてきました。市町村長との意見交換と公聴会は既に8月末で終了しており、今回の調査結果が最後の重要な判断材料となります。 花角知事氏は2025年9月の段階で「判断は意識調査が出そろってから。分析して、少なくとも11月以降」と述べていましたが、追加の補足調査も11月7日まで実施されており、最終的な判断は11月中から12月にかけてとなる見通しです。 新潟県は24日から11月7日まで追加の県民意識調査を実施すると発表しており、原発から30キロメートル圏内の9市町村に居住する8,344人を対象にインターネットでの調査を行っています。花角知事氏はこの補足調査の結果も自身の判断に生かす考えを示しています。 東電と政府の思惑に逆風 柏崎刈羽原発は東日本大震災の翌2012年に6号機が停止して以降、7基全てが停止状態にあります。東電は経営再建の切り札として再稼働を急いでおり、政府もエネルギー政策の観点から再稼働を後押ししています。 東電の稲垣武之所長氏は7号機について「再稼働決定から運転開始には2カ月程度を要する」との見解を示していますが、7号機はテロ対策施設の工事が遅れている影響で、施設の設置期限を迎える10月13日を過ぎると当面稼働ができなくなる状況にあります。 現在は6号機の再稼働に焦点が絞られていますが、今回の調査結果は東電と政府にとって厳しい内容となりました。地元住民の理解なしに再稼働を進めることの困難さが改めて浮き彫りになっています。 東電は2024年9月に青森県むつ市の中間貯蔵施設に柏崎刈羽原発の使用済み核燃料69体を搬入しており、再稼働に向けた環境整備を進めています。しかし、使用済み核燃料の最終処分場問題は解決されておらず、住民の不安材料となっています。 県民投票条例案は否決 住民の直接的な意思表示を求める動きもありました。2025年3月には市民団体「柏崎刈羽原発再稼働の是非を県民投票で決める会」が14万3,196筆の署名を集めて県民投票条例の制定を求めましたが、新潟県議会は4月にこれを否決しています。 自民党などの反対多数による否決でしたが、14万人を超える署名が集まったことは県民の関心の高さと意見の分かれを象徴しています。県民投票が実現していれば、より明確な民意が示されていた可能性もあります。 今回の調査結果は、県民投票を求めた住民の声が一定の正当性を持っていたことを裏付ける内容ともいえます。特に原発に近い地域の住民が抱く不安と慎重論は、単純に賛成・反対で割り切れない複雑な感情を反映しています。 花角知事氏は「できるだけ県民の分断を起こさないように、なるべく収まるところに収まるようにしたい」と述べていますが、今回の調査結果は判断の困難さを一層際立たせる結果となりました。全国的に注目される柏崎刈羽原発の再稼働問題は、住民の安全への懸念と国のエネルギー政策の狭間で重大な局面を迎えています。
新潟県胎内市で鳥インフル確認、採卵鶏63万羽殺処分・全国3例目の感染
秋冬シーズンの鳥インフル急速拡大 新潟県は2024年11月4日、胎内市の養鶏場で高病原性鳥インフルエンザの感染を確認したと発表しました。飼育されていた採卵鶏約63万羽を殺処分する予定です。養鶏場での鳥インフル発生は全国で今シーズン3例目となり、秋冬の季節に入った日本各地での急速な感染拡大が鮮明になっています。 新潟県によると、養鶏場から2024年11月3日午前に「死亡羽数の増加などの異常が見られる」との通報が寄せられました。簡易検査で陽性と判明し、その後の遺伝子検査で高病原性鳥インフルエンザの感染が正式に確定されました。採卵鶏の大規模殺処分は、通常約1週間で完了する見通しとなっています。 全国で相次ぐ感染報告 秋冬シーズンを通じた全国の発生状況を見ると、深刻さが増しています。北海道では2024年10月17日、今シーズン全国初となる厚真町の養鶏場での感染を確認し、約1万9000羽の殺処分が実施されました。その後、11月12日には旭川市でも養鶏場での感染が判定され、約4万4000羽の殺処分が進行中です。 >「毎年この季節になるといつ感染が出るか心配になる」 >「採卵鶏が大量に処分されると卵の価格が上がるのではないかと不安だ」 >「渡り鳥からの感染なら防ぎようがない。農家の対策だけではどうにもならない」 >「全国で次々と出ている。来年の鳥インフル対策がもっと強化されるべきだ」 >「養鶏業者も大変だが、消費者への卵の供給に影響が出ないか心配である」 秋冬シーズンは海外から飛来する渡り鳥によってウイルスが持ち込まれやすい時期です。農林水産省によると、このシーズンは概ね9月から翌年3月頃までを注視の対象としており、各地で厳格な防疫体制が敷かれています。 防疫体制の強化と継続的な課題 新潟県は胎内市の農場周辺で、半径3キロメートル以内の鶏や卵の移動制限、半径10キロメートル以内の出荷制限を実施します。防疫措置として農場の清掃・消毒も並行して進められ、周辺養鶏場への感染拡大を防ぐための厳密な体制が組まれています。 全国で養鶏場での感染が相次ぐ中、消費者庁は鶏肉や卵を食べることによるヒトへの感染リスクはないと改めて周知しています。ただし、採卵鶏の大量殺処分に伴う卵の供給不安や価格変動への懸念は、消費者間でも高まりつつあります。2023年から24年の秋冬シーズンでは「エッグショック」と呼ばれる卵不足が話題となった経緯があり、今シーズンの推移が注視されています。 養鶏業者への経済的負担 高病原性鳥インフルエンザによる採卵鶏の殺処分は、養鶏業者に大きな経済的負担をもたらします。新潟県の今回の事例では約63万羽という規模から、その影響は相応の大きさが予想されます。過去のシーズンと比較しても、短期間での複数地域での発生は業界にとって深刻な状況です。政府の補助制度や支援体制の充実が求められる局面を迎えています。
新潟県胎内市の採卵鶏農場で鳥インフル疑い、今季全国3例目か検査進行中
高病原性鳥インフルエンザ疑い確認――新潟県胎内市の採卵鶏農場で検査進める 新潟県は3日、同県胎内市の採卵鶏農場において、高病原性鳥インフルエンザの疑いがある事例を確認したと発表しました。陽性と確定すれば、養鶏場では今季全国3例目となります。県は遺伝子検査を実施しており、検査結果が判明次第、防疫措置を講じることになります。鳥インフルエンザが全国で拡大する中での新たな疑い事例として、関係機関が厳戒態勢で対応しています。 疑い事例の発生――採卵鶏農場で異常確認 新潟県が3日に発表した疑い事例は、胎内市内の採卵鶏農場で確認されたものです。農場内で鶏の異常が見つかり、県が実施した簡易検査で高病原性鳥インフルエンザの疑いが判明しました。現在、より詳細な遺伝子検査が進められており、検査結果の判明までには数日を要するとみられています。 陽性と確定すれば、新潟県内の養鶏場では今年度2例目となり、全国では3例目となる見込みです。全国的には秋から春にかけてのシーズンで既に複数の確認事例があり、防疫体制が一層強化されている状況を示しています。新潟県の対応窓口は情報の速やかな公表と透明性を重視し、遺伝子検査の結果判明時には改めて公式発表を行う予定としています。 >「また新潟で疑いが出た。陽性確定になったら大変だ」 >「全国で鳥インフル増えてるから不安。しっかり検査して情報出してほしい」 >「農家さんが大変そう。支援はちゃんと進むのか」 >「今季は発生が多い。野鳥対策も含めて対応を強化すべき」 >「鶏卵や鶏肉の安全性は大丈夫なんだろうか。正確な情報が必要」 全国的な拡大状況――秋から冬にかけて続発 2024年度から2025年度にかけてのシーズンにおいて、全国で高病原性鳥インフルエンザの発生件数が増加しています。北海道で10月17日に今シーズン初の確認事例が報告された後、全国各地で新規事例が相次いでいます。特に秋から冬にかけて海外から渡り鳥が飛来する時期に、ウイルス侵入のリスクが高まるとされています。 野鳥からのウイルス侵入を防ぐための防疫措置が強化されている一方で、養鶏場への感染確認は経営に深刻な打撃をもたらします。感染確認時には、飼育鶏の全羽殺処分が必要となるため、農家の経営危機に直結するのです。全国各地の養鶏場では、出入り口の消毒強化、防鳥ネットの設置、従業員の衛生管理徹底など、多層的な防疫対策を講じています。 食肉・鶏卵の安全性確保――消費者への情報発信が課題 高病原性鳥インフルエンザが国内で確認されると、消費者の間で鶏肉や鶏卵の安全性に関する懸念が生じることがあります。しかし、新潟県や厚生労働省、消費者庁などの関係機関は、「国内ではこれまで、家きん肉や卵を食べることで人が鳥インフルエンザに感染した例は報告されていません」と繰り返し強調しています。 感染した鶏や同一農場の鶏は全て殺処分されるため、病原体を保有した鶏肉や鶏卵が市場に出回ることはありません。また、鶏卵は販売前に殺菌・消毒などの衛生管理が実施され、鶏肉も食鳥処理場で生体検査が行われており、病気の疑いのある鶏は食用にされないしくみになっています。ただし、根拠のない風評拡大を防ぐため、正確で迅速な情報開示が関係機関に求められています。 今後の対応――検査結果待ちの段階 新潟県は遺伝子検査の結果が判明し次第、陽性が確定した場合の防疫措置を実行に移す準備を進めています。陽性確定の際には、農場から半径3キロから10キロ圏内の他の養鶏場に対して移動・搬出制限が発令される可能性があります。また、感染農場周辺での野鳥監視体制も強化されることになるでしょう。 農林水産省と新潟県は情報共有を密にしながら、国家的レベルでの防疫体制を構築しています。感染確認後の対応フローは既に構築されており、迅速な殺処分実施と消毒作業が同時並行で進められる体制が整備されているのです。現在のところ、検査結果判明までの期間、農場周辺での野鳥接触防止と既存の防疫措置の徹底が最優先事項とされています。
公約花角知事の柏崎刈羽原発再稼働判断11月8日以降、補足調査結果踏まえ
新潟県の花角英世知事は2025年10月29日の定例記者会見で、東京電力柏崎刈羽原発の再稼働の是非について、「補足調査の結果も見たいと思う」と述べました。補足調査は11月7日が回答期限となっており、結果が判明するのは11月8日以降の見通しです。花角知事による再稼働判断は、この補足調査の結果を踏まえた後になるとみられています。 県民意識調査で浮かぶ慎重論 新潟県が9月に実施した県民意識調査の中間報告では、「再稼働の条件は現状で整っている」という問いに対し、同意した人は37%(「どちらかといえば」を含む)にとどまり、同意しない人が60%を占めました。県民の過半数が再稼働に向けた環境が十分でないと判断していることが明らかになったのです。この数字を背景に、県はより正確な地元の意向把握を目指して補足調査の実施を決めました。 補足調査は、インターネット上で10月24日から実施されており、原発から30キロメートル圏内にある長岡市、柏崎市、小千谷市、十日町市、見附市、燕市、上越市、出雲崎町、刈羽村の9市町村に住む8344人が対象です。これまでの調査で自民党県議から「人口比に合っていない」との指摘があったため、今回は各市町村の人口比に応じた配分にしたといいます。 >「安全なら早く動かして」 >「原発の安全性は絶対ではない」 >「福島のようなことが起きたら、新潟も終わり」 >「情報が不足している」 >「県民投票で決めるべき」 東電の技術的準備が完了 こうした中、東京電力は10月28日、柏崎刈羽原発6号機で進めていた設備の健全性確認が完了したと発表しました。同原発の再稼働に向けた技術的な準備が整ったことになります。6号機は6月下旬に核燃料の装荷を完了してから、4か月近くにわたる検査を実施してきました。 花角知事は同日、東電が技術的準備を完了したことについて「安全第一で進めてもらいたい」と述べるにとどまり、再稼働判断とは切り離す姿勢を示しています。技術的な安全対策と、地域の住民や自治体の同意は別の問題だとの立場が明確です。 県民世論の分断 現在、新潟県内では再稼働の是非をめぐる県民世論が分断しています。県内の市民団体が集めた「柏崎刈羽原発再稼働の是非を県民投票で決める会」による県民投票条例制定署名は、2025年1月時点で14万3000筆を超えました。法定必要数の約3万6000筆の4倍近くに達しており、県民の間に直接民主主義で判断を求める強い声があることが示されています。 一方で、柏崎市と刈羽村の両議会、および新潟県議会の自民・公明両会派は早期再稼働を求める立場を示しており、経済効果やエネルギー安全保障を重視する立場との対立が続いています。県議会では10月16日、再稼働を支持する決議案が可決されましたが、市民団体からは反発する声が上がっています。 判断先送りの背景と課題 花角知事は2022年の当選時、「原発再稼働については県民の意思を問う」と公約を掲げてきました。そのため、市町村長との意見交換(8月完了)、県民公聴会(8月31日完了)、県民意識調査(10月末報告予定)という3つの手続きを順序立てて進めてきたのです。 11月8日以降の判断では、補足調査の結果のほか、県民投票条例の直接請求書が県議会に提出される見通しも相まって、知事の決定は高度に政治的な局面を迎えることになります。再稼働を容認すれば県民投票条例の審議という新たな手続きが生じる可能性もあり、判断の重さを知事も認識していると考えられます。 6号機は2012年3月の停止以来、約13年にわたって運転を停止しています。長期停止に伴う設備の劣化や不測の不具合の可能性も、完全には排除できません。原子力規制委員会の審査には2020年に合格していますが、安全の最終確認は地元同意の後に本格化することになります。 東電は技術的準備の完了を発表する一方で、7号機のテロ対策施設の完成時期を2025年3月から2029年8月に延期することを表明するなど、課題も山積しています。再稼働判断が単なる技術問題ではなく、安全・安心、経済、民主主義のあり方という複雑な要素を含んでいることが、判断の遅れにつながっているのです。 県は補足調査結果を「速やかに」とりまとめるとしており、花角知事の判断は遅くとも11月中旬から下旬の時点で示される見通しです。この判断が新潟県のみならず、日本の原発政策全体に与える影響は大きいものになるでしょう。
公約柏崎刈羽原発30キロ圏内で追加調査へ 新潟県が11月実施 再稼働判断また先送りか
東京電力柏崎刈羽原発の再稼働問題に絡み、新潟県の花角英世知事は2025年10月23日の定例記者会見で、同原発から5キロから30キロ圏内の住民に対する補足的な意識調査をインターネットを通じて実施する方向であることを明かしました。実施時期は11月初旬の可能性があるといいます。花角氏は補足的な調査について「大事な情報として判断材料にしていきたい」と語りました。 県は現在、9月に実施した県民意識調査の最終報告をとりまとめ中で、10月末にも結果を公表する予定となっています。これとは別に、5キロから30キロ圏内にある柏崎、長岡、燕、上越各市など7市1町の全体的な意見の傾向を探るため、補足的な意識調査を実施する方向です。 UPZ住民の声を丁寧に把握へ 5キロから30キロ圏内は避難準備区域と呼ばれ、同原発で重大事故が起きた場合、ひとまず屋内退避をすることになっています。UPZ内には柏崎市、長岡市、小千谷市、十日町市、見附市、燕市、上越市、出雲崎町の7市1町が含まれ、約40万人が居住しています。 花角氏は「UPZ全体の意見の傾向をもう少し丁寧にみるべき、との話が県議会であったようだ。事務方で調査の準備をしている」と説明しました。この追加調査により、自身が示す再稼働の是非の判断時期にも影響が出る可能性があると話しています。 >「原発から30キロ圏内の住民の意見をもっと聞くべき。当然の対応だ」 >「また調査するのか。いつになったら判断するんだ」 >「UPZ住民は屋内退避だから軽視されてる気がする。しっかり意見を聞いてほしい」 >「調査ばかりで判断を先延ばししてるだけでは」 >「県民の声を丁寧に聞くのは大事。慎重にやるべきだ」 再稼働判断は11月以降にずれ込む見通し 県は9月3日から18日にかけて、無作為で抽出した県民1万2000人を対象に県民意識調査を実施しました。原発の安全対策や防災対策、再稼働による影響などについて質問し、10月末ごろに最終報告書をまとめる予定です。 花角知事はこれまで、意識調査結果の最終報告が出る10月末以降に再稼働の是非を判断する考えを示していました。しかし今回、UPZ住民を対象とした補足的な調査を11月初旬に実施する方針を明らかにしたことで、判断時期はさらに後ずれする可能性が高まっています。 また、花角氏は同原発6号機の再稼働の是非を判断する前に「6号機を自分の目で見たいという思いはある」と語りました。現地視察も判断材料の一つとする考えを示した形です。 東電の1000億円拠出も議論 柏崎刈羽原発をめぐっては、東京電力が2025年9月、再稼働への理解を得るため新潟県に1000億円を拠出する方針を表明しました。また、老朽化した1号機と2号機の廃炉を検討することも明らかにしています。 しかし、県議会などからは「金さえ出せば再稼働を認めてもらえると思っているのか」といった批判の声も上がっています。県は東電との協議を続けながら、県民の意見を丁寧に聞き取る姿勢を示しています。 柏崎刈羽原発の再稼働には、原子力規制委員会の審査合格に加え、地元自治体の同意が必要とされています。新潟県、柏崎市、刈羽村が同意する地元の範囲とされていますが、UPZ内の自治体からは事前了解権を求める声も出ています。 花角知事は県民の受け止めを見極めた上で最終的な判断を下す方針で、今回の補足的な意識調査もその一環となります。再稼働の是非をめぐる議論は、さらに長期化する見通しです。
公約柏崎刈羽原発再稼働、東電1000億円基金で知事判断へ正念場 県民69%が不安
柏崎刈羽原発の再稼働をめぐり、新潟県の花角英世知事氏が最終判断を下す時期が迫っています。東京電力ホールディングスと政府は2025年10月16日、県議会で大規模な支援策を発表しました。東電の小早川智明社長は1000億円規模の基金創設を表明し、政府も重大事故時の避難路を全額国費で整備する方針を示しました。県民意識調査の最終報告が10月末にまとまる見込みで、知事の決断は11月以降になるとみられています。 柏崎刈羽原発は2012年以降、全7基が停止中です。東電は6号機の早期再稼働を目指していますが、地元の同意が必要不可欠となっています。立地自治体の柏崎市と刈羽村は容認の姿勢を見せている一方、花角知事氏は態度を明らかにしていません。 東電と政府が示した大規模支援策 東電は10月16日の新潟県議会連合委員会で、柏崎刈羽原発の再稼働で得られる利益を原資とした1000億円規模の基金創設を表明しました。この基金は蓄電池や水素といったエネルギー関連事業や雇用創出、県内教育機関と連携した人材育成に活用される見込みです。 >「東電は地域を金で買おうとしているようにしか見えない」 >「1000億円出すってことは、それだけリスクがあるってことでしょ」 新潟県は東北電力の供給エリアに属しており、柏崎刈羽原発が再稼働しても電気料金引き下げなどのメリットは首都圏に偏ることが予想されています。東電の経営は福島第一原発事故の処理費用で極めて厳しく、柏崎刈羽の再稼働を経営再建の柱に位置づけています。 >再稼働で電気代が下がるのは東京だけ。新潟はリスクだけ押し付けられる 政府は原発立地地域への振興策を定める特別措置法の対象を拡大し、従来の半径10キロ圏内から30キロ圏内に広げることを8月に決定しました。さらに、重大事故時の避難路整備を全額国費で対応する方針を表明しています。県の試算では避難路の改修に総額1000億円以上かかるとされています。 県民意識調査が示す厳しい現実 10月1日に公表された県民意識調査の中間報告では、厳しい数字が並びました。東電が柏崎刈羽原発を運転することに不安を感じる県民は69パーセントに達しました。さらに、再稼働の条件が現状で整っているとの回答は37パーセントにとどまり、整っていないとする回答が60パーセントと大きく上回りました。 >福島のことを考えたら、東電に原発を動かす資格なんてない 調査は9月3日から18日にかけて、無作為抽出した県民1万2000人を対象に実施されました。中間報告では有効回答が確認できた3360人分を集計しており、最終報告は10月末ごろにまとまる見込みです。花角知事氏は調査結果を判断材料の一つとしており、11月以降に再稼働の是非を示す考えを明らかにしています。 >県民の6割が反対してるのに、知事は無視するつもりか 再稼働をめぐる複雑な構図 柏崎刈羽原発の再稼働問題は、技術的な準備と政治的な判断が複雑に絡み合っています。東電は6号機について2025年6月に核燃料を原子炉に装填し終え、設備面では再稼働の準備が整いました。一方、7号機はテロ対策施設の完成が遅れ、設置期限の2025年10月13日を過ぎると当面稼働できなくなります。 政府のエネルギー政策においても柏崎刈羽の再稼働は重要な位置を占めています。経済産業省は高止まりする首都圏の電力価格の低下や脱炭素に向けて再稼働の必要性を訴えてきました。2040年度には電源構成に占める原発比率を足元の1割以下から2割程度まで高める目標を掲げており、柏崎刈羽の再稼働は計画達成に不可欠とされています。 しかし、地元では不信感が根強く残っています。東電は過去にトラブル隠しや不祥事を繰り返しており、2021年には原子力規制委員会から事実上の運転禁止命令を受けました。2023年12月に解除されたものの、県民の信頼回復には至っていません。 花角知事氏が再稼働の是非を判断する上で重視してきたのは、県内30市町村長との意見交換、県民公聴会、県民意識調査の3つです。市町村長との意見交換と公聴会は8月末までに終えており、残る材料は10月末にまとまる県民意識調査の最終報告のみとなっています。 東電と政府が打ち出した支援策が、知事の判断にどう影響するのか注目されます。ただし、県民意識調査の中間報告が示す厳しい数字は、再稼働への道のりが平坦ではないことを物語っています。2025年の原発政策をめぐる攻防は、新潟県民の判断と知事の決断に委ねられています。
公約花角英世知事、説明不十分のまま柏崎刈羽原発再稼働へ? 「地元同意」の曖昧さに不信広がる
花角知事に募る不信 柏崎刈羽原発再稼働「説明不十分のまま進行」懸念広がる 新潟県の花角英世知事が進める東京電力柏崎刈羽原子力発電所の再稼働議論をめぐり、地元から「説明が不十分なまま再稼働を既定路線化しているのではないか」との不信が強まっています。7日、柏崎市の桜井雅浩市長が「現時点では理解に及ばない」と発言し、国と県の対応を相次いで批判しました。表面上は協議が続いているように見えますが、地元の納得を得るための核心部分で、説明の空白が広がりつつあります。 「三つの検証」後も続く不透明さ 花角知事はこれまで、「三つの検証」と呼ばれる独自調査(事故原因、健康影響、避難計画)を終えたうえで、県民の理解を前提に判断するとしてきました。しかし、検証が一応の区切りを迎えた後も、県は全市町村長との意見交換や公聴会を繰り返し、実質的に“最終判断”の時期を曖昧にしています。 > 「検証を終えても、何がどう結論づけられたのかが見えない。」 > 「県民に説明する場が増えても、肝心な答えが出ていない。」 > 「公聴会は説明のようでいて、再稼働を正当化する流れに見える。」 > 「花角知事は“慎重”を装いながら、再稼働を既成事実化しているのでは。」 > 「これでは、地方の声をくみ取る姿勢が見えない。」 こうした声は柏崎市や刈羽村の住民だけでなく、県内の他地域でも少しずつ広がりつつあります。 「地元同意」の範囲を巡る疑念 問題の焦点は、「地元同意」を誰が行うのかという根本的な定義です。柏崎市長は7月、石破茂首相と花角知事に対して「『地元』とはどの自治体を指すのか」を問う文書を提出しました。これに対して花角知事は、県として「立地自治体以外の市町村とも協力し、広域自治体として判断したい」と回答しました。 しかし、この「広域判断」という表現が、逆に混乱を招いています。再稼働の是非を事実上“県単位”の判断に持ち込み、地元自治体の意思を薄めているように見えるためです。桜井市長は「質問に答えていない」と批判し、国の対応を「赤点以下」、県を「赤点プラス5点」と辛辣に評しました。 花角知事の回答文には、明確な「地元」の定義も、意思決定のプロセスも示されていません。形式的な理解要請と情報発信を繰り返すだけでは、地元の信頼は得られないという批判が根強く残ります。 “説明のための説明”が続く県政 花角知事は、再稼働に対して「県民の安全と理解が最優先」と繰り返しています。しかし実際には、説明会や調査結果の発表が「形式化」しているとの見方もあります。 一方で、県庁内では「判断を先延ばしすれば経済的影響が拡大する」との声も上がっています。県政の舵取りを担う知事として、花角氏が「慎重さ」と「政治的決断」の間で揺れている様子が浮かび上がります。 再稼働を容認すれば「地元切り捨て」、拒めば「国との対立」という二重の圧力の中で、花角知事が明確な方向性を示せないことが、結果的に不信感を増幅させているようです。 > 「花角知事の説明はいつも“丁寧”だが、核心には触れない。」 > 「県民は言葉ではなく、判断を求めている。」 再稼働に対する賛否の分かれ目は、安全性だけでなく、「誰が責任を負うのか」という政治的信頼の問題に移りつつあります。 「理解なき合意」への懸念 花角知事の言動からは、慎重さと同時に「再稼働を避けない方向性」も透けて見えます。政府や資源エネルギー庁との協議を重ねる中で、国策との整合を重視する姿勢が強まっているためです。しかし、地元説明が不十分なまま再稼働が進めば、「理解なき合意」として県政への信頼を大きく損ねるおそれがあります。 柏崎市民の間には、「県が再稼働を容認してから地元に説明されるのでは遅い」という不安も広がっています。福島第一原発事故から14年が経過した今も、住民の心に残るのは「国も東電も、説明をしないまま決めた」という苦い記憶です。 花角知事が本当に県民と向き合うなら、判断を急ぐ前に、定義・責任・安全の三つを明確にすべきだという指摘が多く聞かれます。 「政治の説明責任」問われる秋 柏崎刈羽原発の再稼働は、単なるエネルギー政策ではなく、地方自治の根幹を揺さぶる問題です。県がどの範囲を「地元」と見なし、どの段階で理解を得るのか。国策との距離をどう取るのか。花角知事の判断は、県民の信頼だけでなく、他県の原発立地自治体にも影響を与えます。 >説明は重ねられても、納得の糸口が見えない。 再稼働の是非を決める以前に、説明責任を果たすことこそが政治の第一歩である。そうした当然の声が、今や県庁の外からも高まりつつあります。
公約柏崎刈羽原発の再稼働めぐる参考人招致 新潟県議会で合意できず結論持ち越し
柏崎刈羽原発 再稼働めぐる参考人招致、結論持ち越し 東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働をめぐり、新潟県議会は2日、各党会派代表者会議を開きました。会議では、資源エネルギー庁の村瀬佳史長官や東京電力の小早川智明社長らを9月定例会に招致する案が議論されましたが、一部会派の反対で合意には至らず、結論は翌3日の再協議に持ち越されました。 自民党側の提案 自民党は、10月16日の本会議において村瀬長官や小早川社長に加え、内閣府(原子力防災担当)、原子力規制庁の関係者を参考人として呼ぶことを提案しました。安全対策の進捗や事故時の対応方針などについて説明を受け、質疑を行う狙いです。原発再稼働の是非を判断する上で、国と事業者双方から直接説明を求めるべきだという立場です。 リベラル新潟などの慎重姿勢 一方、非自民系会派のリベラル新潟は「10月16日の招致は拙速すぎる」として反対しました。参考人側の説明内容や準備を十分に把握した上で、12月定例会での実施が妥当だと主張しました。安全性に直結する議論である以上、性急に進めることは県民の理解につながらないとの立場です。 > 「拙速な招致では県民に丁寧な説明にならない」 > 「12月定例会で時間をかけて行うべきだ」 > 「国や東電の答弁を性急に聞くだけでは信頼できない」 > 「再稼働の前提は十分な情報開示だ」 > 「議会は説明責任を急がず確実に果たすべきだ」 合意形成の行方 会議の座長を務める青柳正司議長は、参考人招致は「できる限り全会一致で行いたい」とし、3日に再度会議を開くことを決定しました。もし全会一致が得られなければ、多数決で判断する可能性もあります。 柏崎刈羽原発は、福島第一原発事故後に安全対策を進めてきましたが、度重なる不祥事や不備の発覚で地元の信頼は揺らいでいます。今回の参考人招致の是非は、県議会が再稼働問題にどう向き合うのかを示す試金石となりそうです。 再稼働議論の課題 原発再稼働をめぐっては、安全対策の実効性、事故時の避難計画、電力需給の安定といった複数の課題が絡んでいます。特に新潟県は福島事故を経験した東電の原発を抱える地域として、より強い説明責任と透明性が求められています。 結論が持ち越されたことで、議会は県民の不安や疑念を払拭できる議論を展開できるのか、次回会合に注目が集まります。
公約柏崎刈羽原発再稼働 新潟県民の7割が東電運転に不安 必要性は5割超
新潟県民調査が示す原発への複雑な感情 東京電力柏崎刈羽原子力発電所(新潟県)の再稼働をめぐり、新潟県が9月に実施した県民意識調査の途中経過が10月1日に公表されました。調査結果では「原発は必要」と答えた県民が全体の約53%に達した一方で、「東京電力が運転することに不安を感じる」と答えた人は約7割に上りました。必要性を認めつつも、東電への不信感が強く残っている実態が浮き彫りになりました。 今回の調査は県内30市町村の6,000人を対象に行われ、3,360人から有効回答(有効回答率56.0%)が得られています。 必要性を認める声と東電への不安 調査によると、原発について「必要」とした回答は20%、「どちらかといえば必要」が33%で計53%でした。一方で「必要ない」「あまり必要ない」との回答は計36%にとどまり、依然として一定の支持層が存在しています。 ただし東電が運転主体となる場合については「心配」が39%、「どちらかといえば心配」が30%と、合わせて約7割が不安を抱いています。東京電力福島第一原発事故の記憶が薄れていないことや、柏崎刈羽原発で過去に相次いだ安全管理上の不備が影響しているとみられます。 避難道路と防護施設の整備課題 県民の9割近くが「避難道路や放射線防護施設の整備が不十分」と回答しました。原発事故が起きた際の避難手段に強い不安を抱いていることがうかがえます。特に山間部や豪雪地帯を抱える新潟県では、道路寸断や冬季の避難困難が大きな課題とされています。 > 「避難道路が細すぎて渋滞必至」 > 「冬に事故が起きたら逃げられない」 > 「防護施設の場所も知らされていない」 > 「子どもや高齢者を守れる準備がない」 > 「東電任せでは安心できない」 再稼働への条件と知事の判断 同原発6号機は10月中旬に技術的には再稼働可能な状態になる見通しですが、調査では約6割が「現状では稼働条件が整っていない」と回答しました。これは避難体制の不十分さに加え、事業者への信頼欠如が影響していると考えられます。 花角英世知事は「県民意識調査や専門家の検証を踏まえ、しかるべき時に判断する」と述べ、県民の意向確認を重視する姿勢を示しています。再稼働の是非は県民合意のあり方を問う重要な政治判断となります。 今後の焦点と課題 今回の調査結果は、原発を巡る「必要性」と「安全性」の二律背反を改めて浮き彫りにしました。電力供給や経済性の面で必要性を支持する声は少なくありません。しかし住民の不安を払拭しなければ、地元同意は得られず再稼働は進みません。 東電の安全体制の徹底、避難道路・防護施設の整備、そして透明性ある情報公開が不可欠です。新潟県に限らず、原発を抱える地域が共通して直面する課題であり、国と事業者、自治体の責任が改めて問われています。
公約柏崎刈羽原発の再稼働公聴会が終了 賛成6割・反対3割 花角知事の判断に注目
柏崎刈羽原発の公聴会が終了 賛成6割・反対3割の構図 東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働をめぐり、新潟県が主催した県民公聴会の全5回が31日、新発田市で終了した。6月下旬からの5回で計87人が意見を述べ、条件付きを含め再稼働に賛成したのは52人(約6割)、反対は28人(約3割)となった。賛否が拮抗する中でも「条件付き賛成」という声が目立ち、議論の複雑さを物語っている。 この日の公聴会には新発田市や聖籠町など5市1町から19人が参加。新潟市の50代男性は「不祥事続きの東電に不信感はぬぐえないが、電力供給のため再稼働はやむを得ない」と述べつつ、「県議会で是非を決議し、知事がその結果を踏まえて判断すべきだ」と条件を付けた。 一方で、福島第一原発事故後に福島県大熊町から避難してきた阿賀野市の50代女性は「福島事故を二度と繰り返してはならない」と強調し、再稼働反対を訴えた。 > 「電力供給は必要だが、東電を信用できない」 > 「再稼働は不可避だと思う。条件をどう担保するかが問題」 > 「福島で被害を受けた者として、絶対に再稼働すべきでない」 > 「地元同意がないまま進めるのは乱暴だ」 > 「県民調査で反対多数なら中止すべきだ」 SNSでも、原発を巡る賛否両論が鋭く交わされている。 賛成派が示す条件付き支持 今回の公聴会で特徴的だったのは、賛成意見の多くが「条件付き」だった点だ。東電の安全管理体制に不信感を抱きつつも、再稼働を「電力安定供給のためには仕方がない」と受け止める声が目立つ。その条件として「県議会での決議」「安全対策の徹底」「東電による情報公開の徹底」などが挙げられた。 電力需給の逼迫や再生可能エネルギーの限界が指摘される中、再稼働を選択肢とする現実論が浮かび上がった形だ。 反対派が訴える「福島の記憶」 一方で反対派の根拠は、やはり2011年の福島第一原発事故だ。新潟県内には避難移住者も多く、事故の記憶と生活への影響が鮮明に残っている。反対意見には「事故のリスクはゼロにはならない」「原子力は人間が制御できない」「再生可能エネルギーへの転換を急ぐべき」といった声が並んだ。 阿賀野市の女性は「避難生活の苦しみを知る者として、再稼働の恐怖は現実のものだ」と涙ながらに訴えたという。 花角知事の判断に注目 花角英世知事は「しかるべき時に再稼働の是非を判断する」としており、公聴会の結果に加え、30市町村長との意見交換や県民意識調査の結果を参考にするとしている。判断の時期は明言していないが、国のエネルギー政策や電力需給状況も踏まえざるを得ない。 新潟県はこれまで「福島事故の原因」「健康・生活への影響」「避難計画の実効性」という三つの検証を重視してきた。今回の公聴会で県民の声を聞いたことで、次は知事の政治判断が焦点となる。
公約新潟知事「非常に期待」 政府が原発立地特措法の支援対象を30キロ圏に拡大へ
新潟知事「非常に期待」 原発立地特措法の支援対象拡大へ 政府が「原子力発電施設等立地地域の振興に関する特別措置法(原発立地特措法)」に基づく財政支援の対象地域を、現在の原発から半径10キロ圏から30キロ圏に拡大する方向で最終調整していることが明らかになった。これを受けて、新潟県の花角英世知事は28日の定例記者会見で「非常に期待している」と述べ、歓迎の意を示した。 柏崎刈羽原発を抱える同県は、再稼働を巡る議論を進める中で、30キロ圏の自治体も避難計画の策定や道路整備など多大な負担を負っているとして、政府に支援対象の拡大を求めてきた経緯がある。花角知事は「県民が求める避難の安全性向上に資する」と指摘し、「(拡大方針は)再稼働問題の議論に影響を持つのではないか」との見解を示した。 福島第一原発事故後に浮上した課題 現行制度では半径10キロ圏が対象だが、2011年の東京電力福島第一原発事故以降、30キロ圏の自治体も避難計画の策定が義務づけられた。結果として、広域避難路の整備、防災資材の確保、訓練体制の構築などに多額の財政負担が生じていた。 これに対して全国の原発立地自治体から「制度が実態に合っていない」との声が相次ぎ、国への要望が強まっていた。特に柏崎刈羽原発を抱える新潟県では、県内13市町村が30キロ圏に含まれており、支援拡大は地域にとって大きな意味を持つ。 地域からの反応と懸念 今回の政府方針について、地元からは歓迎の声が上がる一方で、「財政支援が再稼働への圧力につながるのでは」との懸念も根強い。再稼働をめぐっては「安全確保と地域振興は別問題」との立場を強調する住民も少なくない。 ネット上では、 > 「30キロ圏も避難計画を作らされているのだから当然」 > 「ようやく国が現実を認めた」 > 「財政支援を人質に再稼働を迫るのではないか」 > 「安全対策が不十分なまま支援だけ増やすのは筋違い」 > 「結局は原発依存を深める政策では」 といった意見が広がり、政策の受け止め方は賛否が分かれている。 再稼働議論と地域振興の行方 柏崎刈羽原発は国内最大級の原子力施設だが、東京電力による不祥事や安全対策への不信感から再稼働に対する地元の慎重論は根強い。支援拡大は「避難安全性向上に資する」と評価される一方で、「再稼働容認に向けた地ならし」と捉えられれば県民の反発を招きかねない。 政府は再公募を前提としたエネルギー政策の見直しや再生可能エネルギーの拡大を掲げているが、原子力をどう位置づけるかは依然として大きな課題だ。支援対象の拡大が再稼働論議にどう影響するか、今後の政治判断が注視される。 新潟県柏崎刈羽原発30キロ圏も支援対象へ 再稼働議論に影響か 政府が進める支援対象拡大方針は、自治体の財政負担を軽減する一方で、原発政策と地域社会の関係性に新たな緊張をもたらしている。柏崎刈羽原発を巡る再稼働議論は、この方針を契機に一層複雑化する可能性がある。
新潟県知事、モンゴルと韓国訪問へ 交流35周年とインバウンド促進狙う
新潟県知事、モンゴルと韓国を公式訪問へ 新潟県の花角英世知事は、8月19日から23日までの日程でモンゴル国ウランバートルと韓国ソウルを訪問する。訪問目的は、モンゴルとの交流強化と韓国とのインバウンド観光促進、航空路線の拡充要請だ。 モンゴルとの35年のつながり強化 新潟とモンゴルの交流は1990年、日本とモンゴルを結ぶ初のチャーター便が新潟から就航したことに始まる。また、新潟にはモンゴル国名誉領事館が設置されており、留学生交流をはじめとする関係が続いてきた。今回の訪問はチャーター便運航35周年の節目に合わせたもので、現地政府や関係機関を訪ね、教育・経済分野の連携を深める狙いがある。 8月20日にはモンゴル国政府や在モンゴル日本国大使館、JICAモンゴル事務所を訪問。翌21日には新モンゴル高専の視察や新潟県立大学モンゴルオフィスの開所式、新潟米PRイベントに参加するほか、新潟と縁のある関係者との交流会にも出席する。 > 「教育と人的交流が地域の未来を開く」 > 「35年の関係を次の世代に引き継ぐ機会になる」 韓国での観光・経済アプローチ 8月22日にはウランバートルからソウルに移動し、大韓航空や韓進観光を訪問。目的は新潟=ソウル線の拡充要請と韓国からの観光客誘致だ。韓国は新潟空港にとって重要な国際路線の一つであり、アフターコロナでのインバウンド回復を見据えた戦略の一環となる。 > 「韓国路線が安定すれば、経済効果も広がる」 > 「地方空港にとって国際線は生命線だ」 訪問団の構成と期待される成果 訪問団は知事のほか、自治体関係者、国際交流団体、経済団体など計31名で構成される。経済・文化・教育を横断する形での交流を進め、地域ブランドや産品のPRも行う予定だ。 こうした海外訪問は、地方自治体が独自に国際関係を築く「地域外交」として注目される一方、費用対効果や成果の可視化が求められる。今回の訪問でどこまで実質的な合意や成果が得られるかが焦点だ。 > 「観光誘致だけでなく、経済や教育にもつながる関係を築いてほしい」 > 「単なる友好訪問で終わらないよう具体的な成果を」
新潟県、2年ぶりに農作物の渇水対策支援を再開 天水田・ニシキゴイ養殖も対象
高温少雨で農業に影響 新潟県が支援策発表 新潟県は30日、6月下旬以降の高温と少雨の影響で農作物に深刻な影響が懸念されていることから、県内の市町村や土地改良区が実施する渇水対策に対して、補助金の一部を支援する方針を発表した。県による同様の支援は、令和5年の猛暑以来2年ぶり。 花角英世知事は定例会見で「天水田や中山間地では、雨水に頼る水田が多く、渇水によって極めて厳しい状況になっている」と述べ、農業現場の危機感を強調した。 県農産園芸課によると、新潟、長岡、上越、柏崎、糸魚川、新発田、佐渡の7地域で、水稲などの作物に渇水による被害が報告されているという。 水田・ニシキゴイ養殖にも被害 5つの支援事業を実施 新潟県は、農地や養殖施設の被害に対し、以下の5つの支援事業を展開する。 かん水用機械整備対策事業 水田やニシキゴイの養殖池に水を張るためのポンプやホースなどの整備費用に対して、市町村などが支援する場合、県がその費用の2分の1を補助する。 水利施設管理強化事業 井戸の設置や水路の整備といった水利施設の機能向上を図る取り組みに対し、費用支援を行う。 干魃災害復旧対策事業 ひび割れた農地の復旧や、乾燥によって生じた地盤の損傷などを補修する工事への支援を行う。 養殖池施設復旧対策事業 県の特産であるニシキゴイの養殖池におけるひび割れや漏水への復旧工事を支援。 簡易水源確保支援 一時的に利用できる仮設の水源や貯水設備の整備に必要な経費について、市町村の支援とあわせて県が補助。 新潟県は、令和5年の同様の支援策では約5700万円の補助を実施しており、今回も同水準またはそれ以上の予算措置が見込まれている。 県内広範囲に被害 中山間地の脆弱性が顕在化 今回の渇水で特に被害が深刻とされているのは、自然の降雨に依存する「天水田」や、中山間地の小規模農家だ。こうした地域では水源確保が難しく、ポンプの導入や井戸設置などの対策が遅れていたケースも多い。 また、新潟が世界的なブランドを誇るニシキゴイの養殖業にも打撃が広がっており、養殖池の水位低下や地盤のひび割れによる漏水が相次いで報告されている。これにより出荷遅延や魚体へのストレスが懸念され、ブランド価値にも影響しかねない。 市民・有権者の声、農業支援に期待と課題 農業支援の再開をめぐり、SNSなどでは現場の声や市民の意見が多く寄せられている。 > 「田んぼがひび割れてるって本当に深刻。農家だけじゃ手が回らない」 > 「ニシキゴイって地元の誇り。養殖業者さんをしっかり支援して」 > 「2年ぶりって言うけど、地球温暖化の影響で毎年やるべきでは?」 > 「水源の整備、根本的に強化してほしい」 > 「地方の農業守らないと、結局都市部も困るんだよね」 今後、農業インフラの強靱化や、干ばつ・豪雨といった極端気象への柔軟な支援体制の構築が求められている。
公約柏崎刈羽原発の再稼働判断に注目集まる 花角英世知事の「信を問う」姿勢に疑念の声
再稼働判断に揺れる花角知事 「県民に信を問う」姿勢に首長らが疑問と注文 花角知事、再稼働判断へ“地ならし” 市町村長と非公開懇談 東京電力柏崎刈羽原発の再稼働をめぐり、新潟県の花角英世知事は7月18日、新潟市内で原発から30キロ圏内にある7市町村の首長らと懇談会を開催した。県としての再稼働判断に向けた意見集約の一環とみられ、会合の冒頭を除き非公開で行われた。 懇談後、花角知事は「貴重な意見を聞かせてもらった」と述べたものの、再稼働に慎重な姿勢を示す首長らとの間には、明確な温度差が見え隠れした。特に燕市の鈴木力市長は、「東電への信頼が地に落ちている中で、再稼働には同意できない」と明言。不祥事続きの東電に対する市民の不信、原発事故時の国の責任の所在、避難計画の実効性といった懸念を強く訴えた。 これに対し、花角知事はあくまで“丁寧な対話”を重ねる姿勢を崩していないが、最終的な判断が知事個人の政治的決断に委ねられるのか、県民投票や選挙を経て行われるのかが問われている。 「知事の専権」では限界 県議会や選挙で信を問うべきという声 新潟市の中原八一市長や加茂市の藤田明美市長は、再稼働判断に際して「県議会が意思表示をすべき」と強調。原発の再稼働という住民の生命や財産に直結する問題を、知事ひとりの判断に委ねるべきではないという認識だ。 中原市長はさらに、「原発を含む県政全体の信を問うなら、臨時の住民投票ではなく、通常の知事選を通じて審判を仰ぐべきだ」と発言。事実上、花角知事に対し「選挙で判断を問え」と注文をつけた格好となった。 花角知事はこれまでも、「三つの検証(事故原因・健康影響・避難計画)を終えてから再稼働の是非を判断し、その後、県民の信を問う」との方針を示してきたが、県内でそのプロセス自体に疑問が広がっていることが明らかになった。 花角知事の「信を問う」姿勢は本気か、それともパフォーマンスか 花角知事は一貫して「最終判断は私が責任を持って行う」と述べているが、今回の懇談で示された各市長の意見には、知事の“信を問う”という言葉の実態を疑う声も含まれていた。 特に、実際に事故が起きた際の対応計画や責任の所在が不明確であることに対して、佐渡市の渡辺竜五市長は「放射性物質が広範囲に拡散する可能性がある中で、避難計画は絵に描いた餅にすぎない」と危機感を示した。 知事が掲げる「県民の信を問う」という姿勢が選挙なのか、アンケート調査なのか、あるいは議会承認を意味するのか、その具体像は曖昧なまま。県民からは次のような疑念の声が上がっている。 > 「“信を問う”って、何をどう問うつもりなのか説明がない」 > 「再稼働ありきの懇談じゃないのか?地元の不安に向き合っていない」 > 「知事が再稼働を進めたいのは見え見え。選挙を避けてるだけにしか見えない」 > 「原発再稼働を勝手に決めるな。民意を真っ正面から聞いて」 > 「政治的に中立っぽい言い方でごまかされている気がする」 こうした声にどう応えるのか。花角知事には、再稼働の是非だけでなく、政治家としての説明責任も問われている。 今、問われるのは“判断”ではなく“姿勢” 花角知事が再稼働に向けて一歩ずつ地ならしを進めているのは間違いない。しかし、原発再稼働は単なるエネルギー政策の選択ではない。福島第一原発事故から10年以上が経った今も、住民の原発不信は消えておらず、政治家の「言葉」ではなく「行動」が試されている。 市町村長たちの声は、そのことを知事に突きつけている。問われているのは、単なる是非の判断ではなく、どういうプロセスで、誰の声を聞いて、どんな責任をもって決めるのかという“政治の姿勢”である。 県民の命と暮らしを守るという本質に立ち返り、花角知事がその重みをどう受け止めるか。再稼働の可否をめぐる議論は、いよいよ正念場を迎えている。
酒米価格1.5倍で酒蔵が危機 新潟県酒造組合が初の支援要望、知事は「できるだけの応援」
“米どころ新潟”の酒蔵に、今かつてない危機 日本有数の酒どころ・新潟で、地酒文化を支える酒蔵が原材料価格の高騰によって存亡の危機に直面している。新潟県酒造組合(大平俊治会長)は7月16日、新潟県庁を訪れ、花角英世知事に対し、酒米の高騰による苦境を訴え、初の県による支援要望を行った。 会談後、大平会長は記者団に対し、「今秋には酒米価格が令和6年産の1.5倍になるとの予測も出ている。最大の原材料がこれほど高騰すれば、価格転嫁もできず、業界そのものが持たない」と語気を強めた。 知事は「予算的なことも考慮しながら、できるだけの応援をしたい」と前向きな姿勢を示したとされるが、具体的な支援内容は明言されておらず、県内酒造業界には不安が広がっている。 > 「日本酒好きには死活問題。なんとかしてほしい」 > 「新潟の酒文化が途絶えたら日本全体の損失」 > 「酒米が無いと“日本酒”が作れない。当たり前すぎて怖い」 > 「地元農家も酒蔵もどっちも苦しい構造だ」 > 「知事には本当に“できるだけ”のことをやってもらわないと」 酒米は主食用米に流出、供給不足が深刻に 酒米は一般的に栽培が難しく、収量も少ないため、もともと高価格で取引されてきた。しかし、ここにきて主食用米の価格が急騰し、酒米と主食米の価格差がなくなる異常事態が起きている。 その結果、多くの農家が生産性の高い主食用米に転換。これにより、酒米の供給不足とさらなる価格高騰の懸念が高まり、酒蔵側は「原材料を確保できない」という、かつてないリスクに直面している。 このままでは、高品質の地酒を生み出してきた小規模な酒蔵が次々に廃業に追い込まれる可能性もある。地場産業の崩壊は、地域の文化・観光・農業にも波及しかねない。 > 「農家は酒米より儲かる米を作る。それは当然」 > 「でも誰かが酒米作らないと、酒文化が消える」 > 「経済合理性と文化継承のはざま…つらい構造だ」 > 「自治体がちゃんと価格安定策を打たないと詰む」 > 「農業と酒造り、両方支えないと成り立たない」 他県はすでに支援開始、新潟県の対応が問われる 長野・石川・福井などでは、6月補正予算で酒米購入費の補助などを盛り込んでおり、既に支援が始まっている。 全国最多の89の酒蔵を抱える新潟県が、その流れに追いついていないことに対し、業界内外から危機感が募っている。 新潟県酒造組合としても、今回のような要望活動を正式に行ったのは初めてであり、それだけ事態が深刻化している証拠でもある。 今後、県としての緊急的な対応がどこまで迅速に、そして実効性を持って実施されるかが焦点となる。特に、農家と酒蔵の双方を支える包括的な支援策が必要であり、単なる助成金では限界があると指摘されている。 “新潟の地酒”を守るために 新潟の地酒は、国内外で高い評価を受けており、観光資源としても、地域アイデンティティとしても欠かせない存在だ。その基盤が「米」であることは言うまでもない。 米どころ新潟が今、酒米の危機に揺れているという事実は、日本酒文化全体の岐路でもある。 自治体が打ち出すべきは、“文化”としての日本酒を守るという明確な姿勢と、それを支える仕組みだ。一次産業から発酵文化まで、地域の生業を守るための本気の対応が求められている。
「運がいい地震」発言に新潟知事が苦言 被災地の怒りと記憶を踏みにじる無神経さ
「言葉の使い方が軽率すぎる」知事が指摘 自民党の鶴保庸介前参院予算委員長による「運のいいことに能登で地震があった」との発言が波紋を広げている。16日、新潟県の花角英世知事はこの件に触れ、「地震そのものを幸運と言ったわけではないだろうが、言葉の使い方が軽率すぎる」と苦言を呈した。 知事はさらに、「このような発言では、あたかも能登で地震が起きたことが幸運だったかのように受け取られてしまう。被災地の感情を軽んじることになりかねない」と懸念を示した。 鶴保氏の発言は、自民党内での会合でのものとされ、政治的な文脈での地震の影響に言及する中で出たとされるが、災害の悲惨さを前に「運が良かった」などという言葉を使ったことに対し、批判が相次いでいる。 > 「どこが“運がいい”だ。何人亡くなったと思ってるんだ」 > 「これが自民党の危機意識の程度か…被災地をバカにしてる」 > 「選挙の話のついでに災害を語るな」 > 「災害を政治利用する発言はもうやめて」 > 「軽率じゃ済まされない。即刻謝罪してほしい」 能登地震の爪痕と新潟の傷 能登半島地震では、石川県を中心に甚大な被害が発生したが、隣接する新潟県内でも深刻な被害があった。特に新潟市内では大規模な液状化が発生し、住宅への被害は1万8千棟以上。市内では災害関連死も4人確認されている。 こうした状況下での「運がよかった」発言は、被災者にとってはあまりにも無神経だ。被害の最中にある地域住民にとって、言葉は時に刃にもなる。政治家が発するひと言が、どれだけ現場に影響を及ぼすか、その重さを理解していなければならない。 中越沖地震から18年、なお消えぬ記憶 16日は、2007年7月16日に発生した新潟県中越沖地震からちょうど18年の節目でもある。花角知事は、「災害の記憶をしっかりとどめ、防災に生かしていく努力を続けなくてはいけない」と語り、改めて教訓の継承の必要性を訴えた。 中越沖地震では、死者15人、家屋被害は4万棟を超え、柏崎市をはじめ広範囲にわたり生活が一変した。新潟県にとって災害は「過去のこと」ではなく、今も続く現実であり、忘れてはならない教訓である。 そんな日に飛び出した無神経な発言は、ただの失言では済まされない。災害を経験した地域にとって、「地震」は記憶であり、傷であり、今を生きる人々の生活そのものだ。 “言葉の力”を問うべきは政治家自身 政治家の発言は、時に政策以上に社会に影響を与える。選挙、政局、支持率――その文脈で災害に言及することの危うさは、幾度も繰り返されてきた。 今回のような発言を受けて、「またか」と感じた国民も少なくないだろう。 災害をめぐる言葉は、時に励ましとなり、時に暴力ともなる。 選挙前の緊張感の中であっても、いやむしろだからこそ、政治家の言葉には最大限の配慮が求められる。 今、問われているのは、失言をしたこと自体よりも、「その言葉に向き合い、どう反省し、行動に変えていくのか」である。 軽率な言葉が、政治と国民の距離をさらに広げてしまわないように――。
公約柏崎刈羽原発の再稼働めぐり初の公聴会 新潟県民の賛否が拮抗、知事の判断材料に
柏崎刈羽原発再稼働めぐる新潟県の初公聴会、県民の声は賛否分かれる 知事判断のカギに 再稼働の是非に揺れる県民の声 新潟で公聴会始まる 東京電力柏崎刈羽原子力発電所の再稼働問題をめぐり、県民の意見を直接確認するための新潟県主催の公聴会が6月29日、新潟市の県庁を中心に開催された。今後8月末までに計5回開催される予定で、今回はその初回。柏崎市と刈羽村に住む16人の住民が、それぞれの立場から率直な意見を述べた。 この公聴会は、県として再稼働の是非を判断するうえで、民意をどのように把握するかが問われている中で実施された。花角英世知事は、「県民の声を広く聞いたうえで、判断を下す」としており、公聴会はその判断材料の一つとして重視される。 ただし、知事自身はこの日の公聴会に出席しなかった。 意見は賛成・反対が拮抗 地元からは経済・安全両面での訴え 今回意見を述べたのは、公募で選ばれた住民8人と、商工会議所や経済団体など6団体から推薦された8人の計16人。その内訳は、再稼働に賛成7人、条件付き賛成2人、反対5人、不明・疑義がそれぞれ1人ずつという構成だった。 賛成派の意見として多く聞かれたのは、地域経済や雇用への影響、そしてエネルギーの安定供給を重視する声だった。とくに県商工会議所連合会の推薦で参加した柏崎市在住の60代男性はこう語った。 > 「柏崎刈羽原発が立地していることで新潟には核燃料税が入るし、構内で働く6300人のうち8割は県民だ」 同様に賛成した別の公述人も、「地球温暖化対策としても、原発の稼働は現実的だ」と主張。再エネや火力発電だけでは不安定な供給になるという懸念も共有された。 一方、条件付き賛成の立場を取った柏崎市の40代男性は、より生活に直結した目線から語った。 > 「柏崎や刈羽の電気料金が下がるのなら再稼働に賛成したい」 住民負担の軽減という視点は、賛成と反対の狭間で揺れる地域住民のリアルな感覚を反映している。 反対派は避難計画と東電の信頼性に疑問 再稼働に反対する住民たちは、安全性と信頼性への強い不安を口にした。 78歳の柏崎市民男性はこう語る。 > 「安心して避難できる計画がまだ整っていない。このまま動かすのは不安だ」 刈羽村の80代女性は、東京電力そのものへの信頼のなさを理由に挙げた。 > 「不祥事が続くような企業に、原発の運転を任せられるとは思えない」 福島第一原発事故の記憶は未だに色濃く残っており、「次は自分たちの番かもしれない」という懸念がぬぐえないという声も複数あった。 > 「地元に住む私たちが逃げられない状況になったら、誰が責任を取るのか」 > 「安全神話はもう信じられない。万が一のリスクが大きすぎる」 公述人の一人は再稼働の是非に明言を避けつつも、「何かあったときの避難経路や支援体制が十分に描かれていないことが不安だ」と述べた。 知事の判断にどう反映? “賛否を聞く場”としての意義と限界 今回の公聴会では、地域内での温度差が改めて浮き彫りになった。雇用や地域経済を支える存在として原発を評価する声と、事故リスクや東電の管理体制への不信感を理由に慎重な姿勢を求める声が共存している。 公聴会を通じて得られる県民の声を、どのように知事が受け止め、最終的な政治判断に落とし込むのか。出席しなかったことに「直接聞く姿勢が欲しかった」との声もある一方で、「公正な距離を保つため」とする見方もある。 > 「出ないのは逃げてるように見える」 > 「聞く場を用意しただけでも評価できる」 > 「でも、どうせ結論は決まってるんじゃ…」 > 「この公聴会が単なるアリバイにならないことを願う」 SNS上でも知事のスタンスに対するさまざまな意見が投稿されており、注目が集まっている。 再稼働判断の行方は 8月末まで全5回の意見聴取 今後、新潟県は8月末までに計5回の公聴会を開催し、県内各地の住民から広く意見を募る方針だ。今回のように賛否が分かれる中で、単に“多数決”で結論を出すことは難しく、質の高い議論と冷静な判断が求められる。 花角知事はこれまで「技術的な安全性の確認、事故時の検証、健康影響の評価」という三つの検証プロセスを重視する姿勢を示してきた。今回の公聴会を通じて得られる生の声が、最終判断にどこまで影響するのか注視される。
公約新潟・花角知事「交付金次第で再稼働判断」発言に波紋 原発と金の関係に住民から疑問の声
新潟・花角知事、柏崎刈羽原発再稼働「交付金次第」で判断 原発政策に“金銭条件”の影 東京電力柏崎刈羽原子力発電所(新潟県)の再稼働をめぐる判断が、ついに「国の交付金対応次第」という現実的な条件に接近しつつある。新潟県の花角英世知事は6月11日の定例記者会見で、「国が交付金の対象地域をどこまで広げるかを踏まえて再稼働の是非を判断したい」と明言した。これは、従来「検証と議論」を前提としてきた再稼働判断に、「財政的な見返り」が色濃く入り込んできたことを意味する。 国の姿勢いかんで、原発再稼働にゴーサインが出される構図に、ネット上では「それでいいのか」「再稼働を“金で買う”のか」との声が相次いでいる。 再稼働の判断基準に「交付金」が浮上 30キロ圏問題が背景 花角知事は5月、国に対して電源三法交付金の対象地域を拡大するよう要望。従来は原発立地自治体とその隣接市町村に限られていたが、原子力防災対策が義務づけられる地域は原発から30キロ圏に拡大されている。この不均衡について、知事は「公平性の観点で問題がある」と指摘してきた。 そして今回、ついに「交付金の対象が広がるかどうかを、再稼働判断の材料とする」と明言した形だ。これはつまり、「負担する以上は見返りが必要」という論理であり、事実上の“見返り交渉”とも受け止められる。 本来、原発の再稼働判断は、安全性や避難計画、住民の理解が前提となるべきだ。だが、交付金という“国からの支援”が軸に置かれることで、原発を「自治体財政の補填手段」として捉える風潮が強まる危うさがある。 財政優先が透ける新潟県の立ち位置 柏崎刈羽原発は東京電力が管理する世界最大級の原発群だが、2011年の福島第一原発事故以降は停止が続いている。再稼働には原子力規制委員会の審査に加え、地元同意が不可欠となっているが、地元経済が原発関連の交付金や雇用に強く依存している実態もある。 花角知事の今回の発言には、そうした地元の事情が色濃く反映されている。だが、再稼働判断を「金額ベース」で進めるとなれば、住民の安全や環境リスクといった本質的な論点が後景に追いやられる恐れがある。 ネットでは「買収」「安全軽視」と批判相次ぐ SNSでは、花角知事の発言に対して強い疑問や反発の声が広がっている。 > 再稼働が“交付金”で決まるなら、命や安全って何なの? > 財政が苦しいのは分かるけど、それで原発OKって、完全に買収じゃん。 > 交付金が欲しいなら安全審査や住民説明は形式的でよくなる?それは違う。 > 30キロ圏に防災責任だけ押し付けて金は出さない。国もおかしいけど、県も変だ。 > 原発があることで金が動く時点で歪んでる。再稼働判断にカネを絡めるな。 このように、花角知事の“条件付き判断”は、一部では「現実的対応」と評価される一方で、倫理的には「住民の命と引き換えに交付金を得る」との批判も強まっている。 再稼働判断に金銭が絡む構造 国と自治体のゆがんだ関係 原子力政策と財政支援が一体化している現状は、地方自治のあるべき姿を問う問題でもある。国が交付金を“インセンティブ”として原発受け入れを誘導し、自治体は“財政”を武器に交渉する。こうした構造では、住民の安全や透明な政策決定が二の次にされかねない。 花角知事が最終的にどのような判断を下すかは、今後の国の対応や住民世論によって左右される。しかし、再稼働の是非が「交付金をもらえるかどうか」で語られるようになれば、日本の原子力行政全体が、その正当性を失いかねない。 政治に求められているのは、短期的な財源確保ではなく、長期的なエネルギー政策と住民の信頼を築く覚悟だ。
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花角英世
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