2025-06-17 コメント投稿する ▼
南京事件「非戦闘員の殺害否定できない」政府答弁 河村たかし氏が朝日の“虐殺報道”に疑義
「虐殺」と報じた朝日新聞に河村氏が疑義
政府は6月17日、日中戦争時の「南京事件」を巡り、「日本軍による南京入城後、非戦闘員の殺害又は略奪行為があったことは否定できない」とする従来の見解を改めて答弁書で示した。これは、日本保守党の河村たかし共同代表が提出した質問主意書に対する公式回答であり、閣議決定された。
河村氏の問題提起の発端は、朝日新聞が5月26日付で掲載した報道にあった。同紙は「日本軍は南京を攻略した。現地軍は殺人、性的暴行、略奪をほしいままにし、『南京虐殺事件』を引き起こした」と断定的に表現。これに対し河村氏は、「虐殺事件を引き起こしたとするのは本当に事実に基づくのか」と政府の立場を質した。
「南京虐殺と断定するなら、その証拠を出してほしい」
「一方的な報道に乗っかるような政府答弁は見直すべき」
「戦後80年近く経っても議論が収束しない。学術的整理が必要」
河村氏はさらに、記事内で掲載された日本軍の写真についても、「日中戦争の写真は合成や加工されたものが多いと聞いている。実際に現場で撮影されたものなのか」との見解をただしたが、政府の答弁書はこの点に具体的には触れなかった。
政府は「否定できない」姿勢を堅持 資料根拠には曖昧さも
今回の答弁は、外務省のホームページなどでも長年維持されてきた表現を踏襲するもので、「否定はしないが断定もしない」という玉虫色の姿勢をあらためて示した形だ。
実際、外務省の公式サイトには「日本軍の南京入城後、非戦闘員の殺害や略奪行為があったことは否定できない」との文言が現在も記載されている。この文言は林芳正外相(当時)も国会で認めたものだが、その出典については「外務省が作成した資料は確認できていない」としており、根拠の明確さを欠いたまま放置されているのが実情だ。
「“否定できない”って曖昧な表現は、いつまで続けるつもりなのか」
「日本政府が他国のプロパガンダに加担してるように見える」
「歴史戦に敗れてるとしか言いようがない」
林氏は令和5年4月の参院決算委員会で、防衛庁戦史室が昭和50年に出版した『支那事変陸軍作戦』第1巻を引き合いに出し、「該当する記述がある」としたが、自民党の和田政宗議員は「全て確認したが、意図的に日本軍が殺害したとの明確な記述は見つけられなかった」と指摘。事実に基づく記述への修正を求めていた。
「南京事件」の定義と数の問題 中国側資料への疑念
「南京事件」に関しては、かねてより中国政府が30万人以上の犠牲者が出たと主張する一方、日本国内では「その規模や事実関係は不明瞭」とする研究者も多く、意見は大きく分かれている。中国が公開してきた証拠写真についても、日本の専門家が「時期や場所が一致しない」「加工の可能性が高い」と指摘するなど、証拠能力に疑義が呈されている。
河村氏も今回の主意書で、「証拠とされる写真の信頼性が確認されていない」とし、政府に明確な調査と立場の再構築を求めたが、答弁書はこの部分には沈黙を守った。
「プロパガンダに基づいた情報を教科書に載せるのは子供たちへの侮辱」
「感情論ではなく、学術的に検証された歴史を求めたい」
河村氏「事実に基づかない報道が国益を損ねる」
河村たかし氏は今回の答弁を受け、「政府は長年、曖昧な表現に頼り続けてきたが、それが誤った歴史認識を固定化させている」と批判した。特に、新聞報道において“虐殺”という断定的な表現が事実として扱われることに強い懸念を示し、「戦後日本の子どもたちに、自国を恥じるような歴史観を押し付けるべきではない」と語った。
戦後80年近くを経てもなお、「南京事件」をめぐる議論は決着しておらず、証拠の精査や歴史の客観的検証が求められている。今後も政治家や学者の間で、「歴史戦」としての対応力が問われることになりそうだ。