2026-02-14 コメント: 1件 ▼
神奈川県警が交通違反2700件取り消し 虚偽記載で巡査部長ら書類送検へ 反則金3500万円返還
速度超過や車間距離不保持の交通違反の取り締まり方法に疑義が生じたとして、神奈川県警が約2700件の違反を取り消すことが2026年2月14日までにわかりました。
組織ぐるみの不正取り締まり
速度超過や車間距離不保持の交通違反の取り締まり方法に疑義が生じたとして、神奈川県警が約2700件の違反を取り消すことが2026年2月14日までにわかりました。このうち交通反則切符などの虚偽記載が確認された数件について、県警は第2交通機動隊員として作成に関わった巡査部長ら数人を虚偽有印公文書作成・同行使容疑で、近く横浜地検に書類送検します。
違反点数の取り消しや、3500万円超とみられる交通反則金の返還手続きも進めます。交通違反の取り締まりを巡っては、各地の警察で手続きの不備や書類の虚偽記載が相次いでいますが、今回の大規模な違反の取り消しを受け、取り締まりのあり方が改めて問われそうです。
「不正をしてまでノルマを達成したかったのか」
「免許停止になった人はどうするんだ」
「神奈川県警は不祥事が多すぎる」
「警察の取り締まりが信用できなくなった」
「組織全体の問題として徹底的に調査すべき」
実績稼ぎのための虚偽記載
捜査関係者によると、県警第2交通機動隊第2中隊の第4小隊に所属していた巡査部長や上司の警部補ら数人は2022年から2024年にかけて、パトカーで追尾して速度超過や車間距離不保持などの交通違反を取り締まった際、対象の車両を追尾した距離を実際よりも長く記載するなど、事実と異なる状況を交通反則切符に記載した疑いがあります。
パトカーや白バイで速度超過などの対象車両を追尾する取り締まりでは、正確な計測を行うため、車間距離を保ちながら一定の距離を追尾する必要があるとされています。しかし、巡査部長らは必要な距離を追跡せずに違反を認定し、適切に追跡したとする嘘を書類に記載していました。
取り締まりの対象者から反則金が納められなかったため、刑事処分に向けて実況見分調書を作成した際には、現場に行かずに虚偽の調書を作成するなどした疑いも持たれています。ネットの地図を流用するなどして虚偽の実況見分調書を作った疑いもあるということです。
「面倒だった」と供述
巡査部長らは県警の調査に対し、多少強引でも違反者を排除するのが仕事だと思った、現場に行くのが面倒だったなどと話しているといいます。不適切な取り締まりは、巡査部長を中心に第4小隊ぐるみで行われていた可能性が高いとされています。
2022年から2024年にこの巡査部長が摘発に関わった交通違反は約2700件に上ります。巡査部長の取り締まり方法に疑義が生じたことなどから、県警はドライブレコーダーなどで違反の事実が明確に確認できた一部を除き、残る全ての違反を取り消す方針です。
これに伴い、違反点数を抹消し、交通反則金約3500万円も返還します。違反が取り消される対象者の中には、巡査部長らの取り締まりによって免許の区分が優良運転者から一般運転者に変更された人がいるほか、免許停止や取り消しになった人も含まれるということです。
発覚のきっかけは被害者の相談
今回の問題は、車間距離不保持で取り締まりを受けた人から2024年9月、違反とされた事実関係が実際と違うとの相談があり、県警が内部調査を進めたところ発覚したといいます。
第4小隊は茅ヶ崎市を拠点とし、小田原厚木道路などで交通違反の取り締まりを行っています。県警は近く、違反の取り消しや反則金の還付に対応するための専従チームを立ち上げ、問い合わせ窓口も設置するということです。
しかし、問題はそう簡単には解決しません。不正な取り締まりで免許停止や取り消しになった人は、その期間中に仕事を失ったり、生活に大きな支障をきたしたりした可能性があります。違反点数の取り消しや反則金の返還だけで、その損害を補償できるのでしょうか。
神奈川県警の不祥事体質
神奈川県警では、これまでも交通事故の捜査書類の虚偽作成など、不祥事が相次いでいます。2019年には男性警部補が2010年から2019年にかけて担当した44件の交通事故で、事実と異なる供述調書等を捏造し、書類送検されました。
2024年上半期には、半年のみで前年通期を超える警察官の逮捕者数を出しています。今回の大規模な不正取り締まりは、神奈川県警の組織的な問題を示しているのではないでしょうか。
実績稼ぎのために虚偽の書類を作成し、罪のない人を違反者に仕立て上げる。現場に行くのが面倒だからと虚偽の調書を作成する。こんな警察官が市民の安全を守れるはずがありません。
神奈川県警は今回の問題を徹底的に調査し、組織全体の膿を出し切る必要があります。そして、二度とこのような不正が起きないよう、厳格な再発防止策を講じるべきです。市民の信頼を取り戻すには、それしかありません。