2026-02-06 コメント投稿する ▼
神奈川県立生田東高校暴行動画拡散「ケンカ」判断に疑問の声
神奈川県立生田東高校で2025年12月9日に発生した暴行動画が拡散された問題について、2026年2月6日に神奈川県教育委員会が会見を開き、「いじめではなくケンカだった」との見解を示しました。この対応をめぐり、学校現場におけるいじめ認定のあり方が改めて問われています。
学校側は「ケンカ」と判断
神奈川県教育委員会の増田年克教育参事監は会見で、男子トイレに生徒13人が集まり「ケンカの仕方を教える」として体当たりなどがエスカレートした結果だと説明しました。暴行を受けた生徒は右手を骨折しており、映像は2026年2月5日夕方からSNS上で拡散されました。
県教委は、動画は一場面が切り取られたものであり、関係生徒間でお互いに手を出していたと強調しています。学校は当日中にトラブルを確認し、関係生徒に聞き取りを実施しました。双方が一方的ないじめではなくケンカだったと認めたことから、生徒らに指導を行い、対応は終結したとしています。
国民から疑問の声が続出
この対応に対し、SNS上では疑問の声が相次いでいます。
「骨折するまでエスカレートしてるのにケンカ扱いって無理があるでしょ」
「動画見たけどどう見ても一方的だった。これがケンカなら何がいじめなんだ」
「学校側の調査って加害者の言い分そのまま信じてるだけじゃないの」
「被害届出さないって言わされてる可能性もあるよね。本当に本人の意思なの」
「13人対1人でケンカとか言われても納得できないわ」
いじめ防止対策推進法では、被害者が心身の苦痛を感じた場合をいじめと定義しており、加害者の意図や行為の継続性は問われません。被害者の主観を重視する現在の基準からすれば、骨折という重大な身体的被害が生じた時点で、より慎重な調査が必要だったと指摘する専門家もいます。
県教委の対応に批判も
注目すべきは、県教委が動画拡散後の問い合わせがあるまで、事案の詳細を把握していなかったことです。学校は2025年12月に事案を把握し指導を終えていたにもかかわらず、県教委への報告や共有が不十分だった可能性があります。
また、県教委は他にも複数の県立高校でSNSに暴行動画や画像が出回っていることを確認しており、各校に生徒の安全確保を伝えているとしています。しかし、動画が拡散されてから慌てて対応する姿勢には、問題の早期発見や未然防止という観点から課題が残ります。
いじめ認定の困難さ
学校現場では、いじめと暴力行為、ケンカの区別が難しいケースが少なくありません。特に、被害者自身が報復を恐れて「ケンカだった」と証言する場合や、加害者側の圧力で真実が語られない可能性もあります。
いじめ防止対策推進法では、生命や心身に重大な被害が生じた疑いがある場合、重大事態として第三者委員会による調査を行うことが定められています。骨折という明確な身体的被害が出ている以上、学校内部だけの調査で終わらせず、より客観的な調査が求められたはずです。
しかし、学校側が重大事態と認定すると、調査や報告書作成など教職員の負担が増えることから、認定に消極的になるケースが指摘されています。これは教育現場の人員不足や業務過多という構造的な問題とも関連しており、子どもの安全よりも学校の負担軽減が優先される事態は本末転倒といえます。
今後の課題
神奈川県教委は会見で「子どもたちにしっかりと人権意識を身につけてもらうことが必要」と述べましたが、まず必要なのは学校側と教育委員会が、いじめの定義を正しく理解し、被害者の立場に立った調査を徹底することです。
動画が拡散されなければ、この事案は学校内で「ケンカとして指導済み」で終わっていた可能性があります。SNSによる告発が学校の対応を検証する機会となった一方で、本来であれば学校と教育委員会が自ら問題を発見し、適切に対処すべきです。
被害者とその保護者が警察への被害届を出す予定はないとしていますが、これが本当に自由意思によるものなのか、周囲からの圧力がなかったのかも含め、第三者による検証が必要ではないでしょうか。子どもの安全と尊厳を守るため、教育現場の透明性と説明責任が改めて問われています。