2026-01-13 コメント投稿する ▼
神奈川県立かながわ男女共同参画センターがジェンダー平等とメディアリテラシー講座を横浜市立境木中学校で実施
神奈川県が横浜市立境木中学校で2025年12月18日に実施したジェンダー平等とメディアリテラシーに関する講座は、中学生400名を対象に性の多様性や情報の読み解き方について理解を深める内容でした。 神奈川県立かながわ男女共同参画センターが主催し、神奈川県教育委員会が後援したこの取り組みは、2025年度に県内の複数の中学校や高校で展開されています。
神奈川県立かながわ男女共同参画センターが主催し、神奈川県教育委員会が後援したこの取り組みは、2025年度に県内の複数の中学校や高校で展開されています。若年層への人権教育の一環として、性別による固定観念にとらわれない社会の実現を目指す取り組みとして注目されています。
ジェンダーと性の多様性を学ぶ
講座ではまず、ジェンダーが社会的・文化的に形成された性であることを説明しました。性的マイノリティーを示す言葉についても触れ、本人の同意なく性的思考や性自認の情報を広めるアウティングがいけないことだと指摘しました。生徒たちには身近なジェンダー問題について考える時間も設けられ、近くの人と意見交換を行いました。
日本のジェンダーギャップ指数や男女の賃金格差、女性管理職の割合などの具体的なデータも示されました。2025年発表の最新データでは、日本は調査対象国中118位と低迷しており、特に政治や経済の分野で課題が大きいことが明らかになっています。こうした現状を知ることで、生徒たちは日本社会が直面する構造的な問題を認識する機会となりました。
情報を正しく読み解く力を育む
講座の後半では、メディアリテラシーについて学びました。関口准教授氏はマスメディアとソーシャルメディアの違いを説明し、特に会員制交流サイトの問題点として情報のカスタマイズによる偏りや、人工知能による推薦機能が異なる価値観を排除する傾向があることを指摘しました。絶え間なく更新される情報には中毒性があることも示されました。
情報の受け手として多角的に考える習慣をつけることの大切さが強調されました。同時に、情報の送り手としてプライバシーに関わる内容を安易に発信せず、発信した情報には責任が伴うことを自覚する必要があると伝えられました。デジタル社会で生きる若者にとって、こうした視点は極めて重要です。
「フェイクニュースをすぐ信じないようにしたい」
「自分らしく生きることの大切さを学べた」
「偏見を超えて人を理解したい」
「言葉遣いに注意して人を傷つけないようにする」
「情報ばかり気にせず明るく生きたい」
講座に参加した生徒からは、こうした感想が寄せられました。授業では学ばない性や差別の問題を理解できたという声や、価値観の違いを認め合う大切さに気づいたという反応が多く見られました。若い世代が自ら考え、学ぶ姿勢を持つことが、将来の平等な社会づくりにつながります。
県内各地で広がる取り組み
神奈川県は2025年度、この講座を希望する学校に講師を派遣する出前講座として実施しています。すでに小田原市立城南中学校、大和市立つきみ野中学校、横浜市立南希望が丘中学校、大西学園中学校・高等学校など、県内の複数の学校で開催されました。中学生や高校生に身近なテーマを通じて、考えるヒントや気づきを得られる3つの講座のひとつとして位置づけられています。
この取り組みは、人権の尊重と性別役割分担意識の解消を目的としています。メディアが発信する情報を男女共同参画の観点から読み解き、主体的に評価する能力の向上を図ることで、生徒一人ひとりの考え方の幅を広げます。多様性を認め合う学校づくりの一助として、今後も継続的な実施が期待されます。
神奈川県の黒岩祐治知事氏は、いのち輝くマグネット神奈川の実現を掲げており、子どもや女性の支援を重点政策のひとつとしています。こうした教育現場での取り組みは、県の方針を具体化するものといえます。今回の講座を通じて学んだ生徒たちが、将来の社会でジェンダー平等の担い手となることが期待されています。
若年層への教育は、固定観念が形成される前の段階で正しい知識と考え方を身につける重要な機会です。神奈川県の取り組みは、全国の自治体にとっても参考になる事例として注目されます。