2025-05-29 コメント投稿する ▼
政府の米政策に厳しい追及 コメ不足と価格高騰で農政転換迫る声広がる
政府の後手対応に批判 米不足と価格高騰が深刻化
2024年夏以降、日本全国でコメの価格が急騰し、消費者の間で不安が広がった。背景には猛暑による収穫減少や品質低下、訪日外国人の増加による外食需要の拡大など、複合的な要因がある。こうした状況にもかかわらず、政府は当初、コメの供給量が足りていると主張し、対応を見送っていた。
しかし、店舗からコメが消えるという事態を受け、ようやく2025年1月に備蓄米の放出が決定された。その時点で既に価格は大きく跳ね上がっており、消費者や小売業者にとっては遅すぎる対応だったとの声が強い。
小泉農水相と紙議員の激論 農政転換を迫る
5月29日の参院農林水産委員会では、日本共産党の紙智子議員が小泉進次郎農水相に対し、政府の農業政策の在り方を厳しく追及した。紙氏は、政府が米の供給不足を最後まで認めず、対応が後手に回ったことで、価格の異常高騰と業界全体の混乱を招いたと指摘。
また、昨年6月時点の民間在庫は本来必要とされる水準を大きく下回っており、需給バランスが崩れていることは明らかだと訴えた。紙氏は「供給不足を認めず市場任せにした結果、消費者も農家も小売も苦しんでいる」と強調し、農政の抜本的な見直しを求めた。
「減反政策と補償廃止」が招いた農家の衰退
紙議員は、コメ農家に対する所得補償が2010年代に廃止されたことや、事実上の減反政策が継続されていることにより、農家の経営が成り立たなくなった実態を告発。「かつて175万戸あったコメ農家が、2023年には58万戸にまで減少した。これでは日本の農業が崩壊してしまう」と警鐘を鳴らした。
一方で小泉農水相は、規模拡大や技術革新の必要性を主張したが、紙氏は「中山間地などではその政策についていけず、担い手がいなくなっている」と、画一的な大規模化政策の限界を突いた。
米の価格安定と備蓄制度の見直しへ
今回の備蓄米放出に関して、政府は競争入札から随意契約への転換を進めており、価格や流通に対する政府の関与が強まっている。これは従来の「市場任せ」からの政策転換を意味しており、小泉農水相も「異常事態への対応」と位置づけている。
ただし、紙議員は「その場しのぎではなく、備蓄の基準や対応方針を明確に定め、平時から備えるべきだ」と指摘し、制度の透明性と予測可能性を求めた。
農業再建には予算と政策の転換が不可欠
さらに紙議員は、農業予算が1980年代の3.6兆円から現在は2.3兆円へと減らされる一方、防衛費は急増していることを取り上げ、「命を支える食料にこそ、しっかりと予算を充てるべきだ」と訴えた。
小泉農水相もこの点には「方向性としては同じ考えだ」と応じたが、予算の増額や補償制度の復活については明言を避けた。
農政への不満と政策転換を求める声
「高いコメなんて買えない。備蓄米放出が遅すぎる。」
「農家がやっていけなくなったら、誰が食料を作るのか考えてほしい。」
「減反や補償廃止のツケが回ってきてるだけだよ。」
「中小農家を潰す政策はおかしい。もっと支援すべきだ。」
「口だけの農業支援はいらない。実行力を見せてくれ。」