2025-02-06 コメント投稿する ▼
北海道旧新冠御料牧場の歴史とアイヌ民族—紙智子議員の資料保存活動
新冠御料牧場の歴史
設立と拡張:1872年、開拓使長官の黒田清隆は、新冠郡を含む約7万ヘクタールの土地に牧場を開設することを決定しました。
その後、1884年に宮内省の管轄となり、1888年に新冠御料牧場と改称され、軍馬の改良・増殖を担いました。
アイヌ民族の強制移住:牧場の設立に伴い、滑若村のアイヌ民族は姉去村や万揃村に強制移住させられました。さらに、1916年には姉去村から数十キロ離れた未開墾の上貫気別(現・平取町)に再度の強制移住を強いられました。
紙議員の取り組み
資料の保存提案:2022年9月、紙議員は家畜改良センター新冠牧場でアイヌに関する資料が保管されていることを確認し、これらを国立公文書館へ移管し永久保存するよう提案しました。
国会での発言:2023年、参院行政監視委員会と本会議で、同化政策やアイヌ民族が受けた略奪や迫害の資料を集め、事実を把握し、アイヌ民族の権利向上に活用するよう求めました。
歴史文書の意義
紙議員が閲覧した大正時代の文書には、「旧土人」の嘆願書が含まれており、当時のリアルな訴えが確認できました。これらの文書が永久保存されることは、アイヌ民族の歴史的事実を明らかにし、誤解や偏見を解消する力となると考えられます。