2025-06-20 コメント投稿する ▼
鈴木宗男氏が自民復党へ 参院比例出馬で議員辞職の意向、過去の有罪歴に批判も
鈴木宗男氏が自民復党へ 参院選比例出馬を視野に議員辞職の意向
自民党は、7月に行われる参議院選挙の比例代表枠で、無所属の鈴木宗男参院議員を公認候補として擁立する方向で調整を進めている。党紀委員会で近く復党の是非を協議し、手続きに入ると見られており、鈴木氏自身もこれを見据えて議員辞職の意向を固めたことが20日に明らかとなった。
政界再編の渦中で複数の党を渡り歩いてきた鈴木氏の自民復党は、かつての離党劇や刑事事件を知る有権者にとって、複雑な思いを呼び起こすものとなりそうだ。
「また宗男か。有罪議員が何度でも戻れるのが自民党ってこと?」
「裏金で辞める議員がいれば、有罪でも戻ってくる議員もいる。政治不信の極み」
「宗男さんは功罪相半ばって言われるけど、どう見ても“罪”の方がでかい」
比例出馬のための“禊”か 議員辞職の理由
鈴木氏は2019年の参院選で日本維新の会から比例代表で出馬し当選。2023年に同党を離党して無所属となっていたが、国会法により比例選出議員は政党を乗り換えての再出馬が禁じられており、自民から出馬するには一度辞職する必要がある。
このため、復党と比例出馬のためには議員辞職という“禊”を通過儀礼として踏まなければならず、今回の決断に至ったと見られる。自民党関係者は「比例で出すなら筋を通すしかない」と語るが、国民の目にはこの一連の手続きが“制度の抜け穴”を突いたご都合主義と映る可能性も否めない。
かつての“ムネオハウス事件”からの再出発
鈴木氏といえば、2002年に北方領土支援に絡む不正な資金提供などをめぐる「ムネオハウス」疑惑により自民を離党。その後、東京地検特捜部に逮捕され、収賄やあっせん収賄などで有罪判決が確定した。政界から一時姿を消したが、2010年代に入り徐々に表舞台に復帰。維新から出馬し国政に返り咲いていた。
今回の復党が実現すれば、自民党が有罪歴のある議員を再び公認することになり、「自浄作用のなさ」が問われる局面となるだろう。内部からも「なぜ今、宗男なのか」と疑問の声は上がっている。
「公認候補にふさわしい人物って言うなら、もっと他にいるはずだ」
「維新に利用され、今度は自民に利用される。政党ロンダリングだよね」
選挙対策の一環か、それとも影響力重視か
背景には、北海道を地盤とする鈴木氏の影響力や、北方領土問題への取り組みに一定の評価があることも影響していると見られる。特に北海道の農業・漁業票への浸透は自民にとっても魅力的で、比例票の底上げを狙った判断とも受け取れる。
しかし、いくら地方での顔が利くとはいえ、過去に逮捕・有罪となった議員を“即戦力”として起用する姿勢には批判も根強い。これまで自民党が掲げてきた「政治とカネの問題に厳正に対処する」という方針が揺らいでいることは否定できない。
また、宗男氏は最近ではロシアへの融和的な発言も目立ち、自民党の外交方針とのねじれを懸念する声もある。選挙後、党内にどういった役割を担わせるつもりなのか、明確な説明が求められそうだ。
「ロシア寄りで維新にもいた人を復党させる神経が分からない」
「選挙が終わったらまた“問題発言”しそうで不安しかない」
“信頼回復”を謳うなら、まず候補者の精査から
岸田政権は「政治の信頼回復」を掲げているが、その裏で過去に有罪判決を受けた人物を候補に据えるという矛盾した動きが進んでいる。この方針を正当化できるかどうかは、有権者の判断に委ねられることになるだろう。
今夏の参院選では、単なる当落以上に、政党の姿勢や倫理観が問われる選挙となりそうだ。鈴木宗男氏の復党が本当に必要な一手だったのか、有権者の目は厳しく注がれている。