2025-02-20 コメント投稿する ▼
NHK党の損害賠償請求が棄却 大津党首の誹謗中傷投稿に関する名誉毀損訴訟
■背景
昨年7月の東京都知事選挙において、NHK党は関連団体を含めて計24人を擁立し、選挙掲示板に貼るポスターの権利を販売していた。その際、大津氏の写真を無断で使用したポスターを2500枚作成し、一口1万円からの寄付額で掲示するとしていた。一部のポスターには「大津綾香!」「お金を返してください!」と記載されており、QRコードからは大津氏がSMを内容とする政治資金パーティーに出演したとの内容のYouTube動画が視聴できるようになっていた。
■大津氏の反応
大津氏は昨年7月1日にX(旧Twitter)で「今すぐ誹謗中傷のポスターの販売を中止するべき。販売を中止し、選挙と無関係の全てのポスターを撤去してください」などと投稿し、NHK党の行為に対して批判を表明した。
■NHK党の訴訟
これに対し、NHK党は大津氏の投稿が自身の信用や社会的評価を毀損したとして、同月3日に東京地裁に訴訟を提起した。NHK党は、大津氏の投稿が「反社会的カルト集団」や「尊師」といった表現を含み、オウム真理教を連想させるとして名誉毀損に該当すると主張していた。
■判決の内容
判決では、NHK党の主張を退け、大津氏の投稿は「反社会的カルト集団」との表現について「攻撃的ではある」としながらも、「原告が反社会的な集団である旨をいう本件意見論評は、その前提としている事実が重要な部分について真実であるということができる」と認定した。また、「尊師」との表現についても、立花氏が自身やNHK党を麻原やオウムになぞらえる発言をしていたことを踏まえ、「殺人を繰り返す危険な集団である」という主張と解することはできないと判断した。
■大津氏のコメント
判決後、大津氏は記者会見で「選挙を、悪ふざけしてお金もうけに使っている人に政治に参加してほしくない」と述べ、NHK党の行為を批判した。また、立花氏が匿名でデマ情報を拡散していると指摘し、「インプレッション(閲覧回数)で稼ぐことが起きている。SNSの闇だ」と訴えた。
■今後の展開
大津氏は昨年6月、自身の写真が無断で使用されたポスターについて、誹謗中傷や名誉毀損として問題視している。また、昨年9月には立花氏らを名誉毀損で刑事告訴しており、今後の法的手続きが注目される。