2025-05-02 コメント投稿する ▼
小池晃氏が若者と語る「軍拡ではなく外交を」 外国人差別・対米関税にも明確な反論
安全保障・外国人労働・対米外交など、学生と本音で語る
日本共産党の小池晃書記局長が2日夜、学生団体「ミラコエ」がX(旧Twitter)の音声機能「スペース」で開催した企画「若者の本音質問をぶつけてみよう」にゲスト出演した。安全保障や外国人労働者問題、さらにはトランプ政権時代の関税措置などについて、若者からの率直な質問に答えた。
軍拡よりも外交努力を
「どうやって国を守るべきか」。台湾有事や尖閣諸島をめぐる緊張に対する学生の問いに、小池氏は「軍備を拡大すれば安全になるのか」と投げかけた。日本は「抑止力」という名目で急速に軍備を増強しているが、このままでは軍事的対立が激化し、誤算や偶発的な衝突のリスクが高まると警告。「戦争を未然に防ぐための徹底した外交こそ、政治の最大の責任」と語った。
さらに小池氏は、志位和夫委員長が昨年中国を訪問し、東アジアの平和構想を提示したことにも触れ、「緊張を高めるのではなく、地域の対話と協力を進めるべきだ」と訴えた。
外国人労働者との共生社会とは
外国人労働者との共生について問われた場面では、「労基法すら守られず、最低賃金も支払われていないケースが後を絶たない」と現状の深刻さを説明。日本人も外国人も、誰もが人間らしく働ける社会を目指すべきだと述べた。
また、国民民主党の玉木雄一郎代表が「外国人が高額療養費を受け取るのはおかしい」と発言したことについて、「実際には外国人が占める割合はたったの1.15%。財政を圧迫しているというのは事実ではない」と反論。「根拠のない外国人叩きは、差別を助長するだけだ」と厳しく批判した。
対米外交に「言いなり」は通用しない
トランプ前大統領の関税措置に関連して、日本政府が米国産トウモロコシの輸入拡大を検討しているとの報道に、小池氏は「追加関税を見逃してもらうために譲歩を繰り返すような姿勢では、外交交渉はうまくいかない」と指摘。毅然と撤回を求め、国際社会と連携して対応すべきだと主張した。
さらに、米国が求める農産品の市場開放や在日米軍駐留費の増額についても「受け入れるわけにはいかない」と断言。「アメリカに従うだけの外交ではなく、対等で平等な関係を築き、同時にアジア諸国との連携を強めていくビジョンが必要だ」と力を込めた。
若者との対話で見えたもの
今回のスペース配信では、難しい政治テーマに対しても小池氏が丁寧に解説し、若者からは「わかりやすかった」「もっと聞いてみたい」といった声が相次いだ。日々の暮らしに直結するテーマを通して、政治が果たすべき責任を再確認する場となった。