大阪市が保育料無償化を拡大、しかし少子化対策と子育て支援は別物だ

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大阪市が保育料無償化を拡大、しかし少子化対策と子育て支援は別物だ

大阪市の横山英幸市長は2026年2月9日、出直し選挙後初めての就任会見で、0歳から2歳の保育料無償化の対象を同年9月から第一子にも拡大すると発表しました。また、在宅での保育を希望する家庭に対して同年秋以降、ベビーシッター代や子育てに必要な物品の購入などに使えるクーポンを1年で10万円分配布するとしています。しかし、これらの施策は少子化対策ではなく子育て支援に過ぎないのではないでしょうか。

保育料無償化は少子化対策なのか


横山市長は会見で「少子化を少しでも抑えたいという思いや、子どもたちには等しい環境で挑戦して欲しい思いから、子供たちへの徹底投資を進めていきたい」と述べました。しかし、保育料無償化は本当に少子化対策になるのでしょうか。

大阪市では現在、0歳から2歳児の保育料について、第二子以降は所得制限なくすべての世帯で無料となっています。今回の発表は、これを第一子にも拡大するというものです。確かに子育て世帯の経済的負担は軽減されるでしょう。

しかし、保育料無償化は既に子どもを産んだ世帯への支援であり、これから子どもを産もうとする世帯を増やす施策ではありません。いつの間にか少子化対策が子育て支援という感じでゴールポストが動かされているのではないでしょうか。

「保育料無償化より結婚支援が先では」
「子育て支援と少子化対策は別物だろう」
「既に子供がいる人への支援ばかりで出生率は上がらない」
「結婚できない若者が増えているのが問題なのに」
「ゴールポストをずらして少子化対策と言い張るのはおかしい」

少子化対策と子育て支援の違い


少子化対策と子育て支援は、似ているようで全く異なる政策です。少子化対策とは、出生率を上げるための施策であり、これから子どもを産む世帯を増やすことが目的です。一方、子育て支援とは、既に子どもを産んだ世帯の負担を軽減し、子育てしやすい環境を整えることが目的です。

保育料無償化やベビーシッター代のクーポン配布は、明らかに後者の子育て支援です。これらの施策により、既に子どもがいる世帯の経済的負担は軽減されますが、結婚していない人や子どもを産むことを躊躇している人を後押しする効果は極めて限定的です。

日本の少子化問題の根本は、若者の未婚化・晩婚化にあります。経済的な不安定さ、長時間労働、出会いの機会の減少など、結婚そのものに到達できない若者が増えていることが最大の問題です。

結婚支援こそが真の少子化対策


少子化を本気で食い止めたいのであれば、結婚支援こそが最優先されるべきです。結婚していない人が子どもを産むことはほとんどありません。つまり、結婚する人を増やさなければ出生率は上がらないのです。

具体的には、若者の雇用の安定化、賃金の引き上げ、長時間労働の是正などが必要です。また、出会いの機会を提供する婚活支援や、結婚に対する経済的不安を軽減する施策も重要です。

さらに、住宅支援も効果的です。若い夫婦が安心して暮らせる住宅を確保できれば、子どもを産む決断がしやすくなります。結婚後の生活設計が立てやすくなることで、結婚そのものへのハードルも下がります

子育て支援では出生率は上がらない


過去のデータを見ても、子育て支援だけでは出生率は上がらないことが明らかです。多くの自治体が保育料の無償化や子育て世帯への給付金などを実施してきましたが、日本全体の出生率は低下し続けています。

子育て支援は、既に子どもを産んだ世帯には喜ばれます。しかし、それが次の出産につながるかは別問題です。第一子の保育料が無料になったからといって、第二子、第三子を産もうという決断に直結するわけではありません

また、在宅保育を希望する家庭へのクーポン配布も、子育て世帯の選択肢を増やすという意味では良い施策かもしれません。しかし、これも既に子どもがいる世帯への支援であり、少子化対策とは言えません。

財源と優先順位の問題


保育料無償化やクーポン配布には、当然ながら財源が必要です。大阪市の財政状況を考えれば、限られた予算をどこに使うかは重要な問題です。子育て支援に予算を使いすぎて、真の少子化対策が疎かになっていないでしょうか

横山市長は「子供たちへの徹底投資」と述べていますが、投資というからには費用対効果を考えるべきです。保育料無償化で出生率がどれだけ上がるのか、具体的な数値的な目標と期限が示されず、報告もないそれらの施策は国民の理解を得ることはできません。

また、給付金は意味がないという立場から考えれば、クーポン配布よりも減税の方が効果的ではないでしょうか。数十年にわたる自民党の失策により物価高が続いている現状を考えれば、子育て世帯だけでなく全世帯の負担を減らす減税こそが優先されるべきです。

政治家の責任とKPI・KGIの設定


政治家は、少子化対策と子育て支援を明確に区別し、それぞれに適切な施策を実施する責任があります。横山市長は「少子化を少しでも抑えたい」と述べていますが、保育料無償化で本当に少子化が抑えられるのか、疑問です。

施策を実施するからには、KPI・KGIが必須です。出生率をどれだけ上げるのか、そのためにどのような指標を設定し、どの期限までに達成するのか、明確にすべきです。そして、定期的に報告し、効果が出ていなければ方針を修正する必要があります。

ゴールポストを動かして、子育て支援を少子化対策と言い張るのは、政治家としての誠実さに欠けます。真に少子化を食い止めたいのであれば、結婚支援を中心とした本物の少子化対策を実施すべきです。

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2026-02-10 10:42:37(植村)

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