2025-11-17 コメント投稿する ▼
都議会で尾崎あや子議員が暴いた「お台場巨大噴水」の闇 水道停止との矛盾浮き彫り
東京都議会の公営企業会計決算特別委員会が2025年11月17日に開催され、日本共産党の尾崎あや子都議が水道料金滞納世帯への給水停止の実態を厳しく追及したほか、お台場海浜公園に計画されている世界最大級の巨大噴水事業について「闇と謎に包まれている」と強く批判しました。
水道停止と矛盾する「お台場巨大噴水」 都議会で野党が「闇と謎」の実態追及
東京都議会の公営企業会計決算特別委員会が2025年11月17日に開催され、日本共産党の尾崎あや子都議が水道料金滞納世帯への給水停止の実態を厳しく追及したほか、お台場海浜公園に計画されている世界最大級の巨大噴水事業について「闇と謎に包まれている」と強く批判しました。
給水停止が依然高水準、水道局の対応に疑問
尾崎あや子議員は、都水道局が2022年4月から訪問による徴収(訪問催告)をやめ、文書通知(郵送催告)に移行した結果、給水停止件数が急増したと指摘しました。2024年度の停止件数を尋ねたところ、山口真水道局長は約16万5千件と答弁。尾崎氏は「2022年度の約17万9千件から大きく減っておらず、高止まりしている」と述べ、「水道を止めれば命に関わる人もいる。訪問催告の再開を強く求める」と迫りました。
この問題は、支払いが難しい世帯を行政が十分に支えず、単に停止を通知による“効率化”で済ませている可能性を示唆します。特に、水は生活や衛生の維持に不可欠であり、停止が続くことは深刻な人権・福祉上の懸念です。
巨大噴水の“闇と謎”――説明不十分な計画の裏側
尾崎氏は続けて、お台場海浜公園に整備される「ODAIBAファウンテン(仮称)」について、都の説明が不透明だと厳しく追及しました。
問題のポイントは主に以下の通りです。
* 海水利用から水道水への変更
当初は海水を使う計画だったにもかかわらず、後に水道水に切り替えられた。
* 都港湾局が都知事への説明記録を残していない
議会にも、なぜこの大転換が起きたのか具体的な説明がない。
* 規模の急な拡大
国内最大級という説明から、いつの間にか「世界最大級」という言葉が使われるようになったが、その根拠が不明瞭。
* 維持管理費の不透明性
水道局は、噴水に使われる水量やそれによるコストについて「特定使用者の料金は回答できない」としており、都民や議会への説明責任を果たしていない。
尾崎氏は「都議会のチェック機能が働いていない重大な問題だ」と発言。26億円を超す事業費と、年間2億円近くの維持費見込みを考えると、都民にとっての説明責任は極めて重いとの立場です。
噴水事業の“利害関係”に批判の声
この噴水を巡っては、既に「フジテレビ」や「東京臨海副都心まちづくり協議会」といった一部大企業・団体との関係が指摘されています。特に、協議会の理事長を務めるのが、フジテレビの重鎮・日枝久(取締役相談役)である点が批判を浴びています。
野党側などからは、「利権案件」「都政とメディア大手の結びつきが濃すぎる」との声も強く、予算の正当性や公平性に関する疑問が払拭されていません。
また、噴水周辺の水質にも懸念があります。お台場海浜公園水域では過去に大腸菌が検出された実績があり、特に強い飛沫を上げる設備においては、細菌対策や水質管理が重要です。
都が見込む「波及効果」への疑念
都港湾局は、この噴水事業による経済波及効果を98億円と試算しており、年間3,000万人の観覧者を見込んでいます。
しかし、野党議員からは「その根拠が不透明すぎる」「観覧者の数が実際よりも過剰に見積もられているのでは」といった疑問の声が上がっています。
特に、2025年の予算案には26億円超の投資が組まれており、今後も長期的なコストが発生することを懸念する意見は少なくありません。
尾崎議員の主張と都民の声
尾崎あや子議員は、給水停止される世帯がある一方で、公金を投じて高濃度の水を空に向かって噴き上げる事業には厳しい批判を向けています。「命に関わる水を止める行政が、“見た目”のために膨大な水道水を使う矛盾」「都政として本当に必要かどうか議論すべき」と語ります。
一方都の説明は、「にぎわい創出」「観光振興」が主な目的ですが、透明性の問題や利害関係者の存在をめぐっては、今後も追及が続きそうです。