2025-06-17 コメント投稿する ▼
大山とも子氏が新宿区で9期目の挑戦 都議選の命運握る激戦区で奮闘
9期目を目指す大山とも子氏、新宿区で奮闘 都議選の行方を左右する一騎打ち
東京都議会議員選挙が終盤を迎えるなか、新宿区では日本共産党の大山とも子候補が9期目の挑戦に臨んでいる。定数4に対し8人が立候補し、保守・改革・無所属勢が入り乱れる大激戦の様相を呈する中、共産党都議団長として都議会で長年存在感を放ってきたベテランが、自身の実績と未来への覚悟を武器に戦っている。
17日には日本共産党の小池晃書記局長が応援に駆けつけ、新宿区上落合で街頭演説。「東京の福祉、教育、環境政策をけん引してきたのは大山とも子さんです。経験と行動力を次の都議会にも」と力強く訴えた。
「まだやるべきことがある」 現場で育まれた実績と責任感
大山氏は演説で、これまでの都議会活動で取り組んできた教育施策や福祉政策の成果に触れながら、「まだまだ、やらなければならないことが山積している」と語った。特に力を込めたのが、都立高校の教育環境改善や、子育て世帯への継続的な支援の必要性だ。
「一時的な給付金ではなく、減税と継続支援で家計を守る。それが政治の仕事です」と話し、安易なバラマキ政策に頼らない堅実な都政運営を訴えた。
「大山さんの地に足のついた訴え、信頼できる」
「女性議員としての先駆け。9期でも新しい風を感じる」
また、裏金問題に揺れる都議会与党の姿勢にも言及し、「金で動く政治ではなく、都民の声で動く政治を取り戻す。私はそのためにここに立っています」と力強く語った。
「暮らしを守る減税」こそ現実的な経済対策と強調
応援に立った小池氏も、物価高騰と実質賃金の低下という二重苦に苦しむ都民の生活を前に、「選挙前になると繰り返される“給付金ばらまき”では、根本的な対策にはならない」と厳しく批判。代わりに「消費税を5%に減税し、インボイス制度を廃止することこそが、暮らしと商売を支える現実的な道だ」と訴えた。
「減税してくれたほうが確かに助かる」
「インボイスなくなったら本当に助かる小規模事業者多いよ」
大山氏もこれに呼応し、「小さな声が切り捨てられがちな今の制度を変えるため、都政からその流れを変えていきたい」と、税制度改革に対する決意を述べた。
また、富裕層や大企業への過度な優遇税制を見直すことによって、財源の裏付けなしに減税が可能だと強調。軍事費が9.5%も増加する一方で厚労省予算はわずか1.5%しか増えていないことに対し、「税の使い道を誤ってはならない」と警鐘を鳴らした。
「平和を守るのが政治の責任」 憲法9条と外交努力を訴える
外交・安全保障に関しても、大山氏は明確なスタンスを打ち出している。イスラエルによるイラン攻撃を例に挙げ、「暴力の連鎖に日本が加担してはならない」と主張。国内からも戦争に対して明確に反対の声を上げるべきだと訴えた。
小池氏も、「戦争を避ける最大の力は憲法9条だ」として、改憲に向けた動きを牽制。「平和を守り抜く外交努力こそが、政治の責任」と語りかけ、聴衆からは大きな拍手が起こった。
「外交こそ政治の最前線だと思う」
大山氏もこれに呼応し、「都議であっても、平和への意志は持ち続ける」と語り、自身の立場を明確にした。
保守・無所属勢との接戦に緊張感 浮動票の行方がカギ
新宿区の選挙戦は、立憲、都ファ、無所属、保守系が入り乱れる激戦区。かつては確実な地盤だった地域も、選挙区再編や有権者の入れ替わりにより、情勢は日々変化している。大山氏の選挙事務所関係者も「浮動票がどこに流れるか、最後まで読めない」と警戒を強める。
9期目という長期のキャリアは、経験と実績を証明する一方で、「政治の新陳代謝」や「世代交代」の声を受けやすいリスクもある。しかし、蓄積された実績に裏打ちされた説得力は、短期間で築けるものではない。ベテランとしての信頼感が試される戦いとなっている。
最終盤、選挙戦を制するのは政策か、人物か。それとも組織力か。新宿区での大山とも子氏の奮闘は、今後の都議会の方向性をも左右する象徴的な選挙戦となりそうだ。